Report | 2013 Amoebahood Concert (3/4)


Report | 2013 Amoebahood Concert (2/4) の続きです。

19. 될 대로 되라고 해 (なるようになれ) – Gaeko

Supreme Teamの出番が終わり、指定席の人たちはとりあえず着席。するとすぐにこの曲のビートが流れて、「ワー!!」とまたすぐ全員が総立ちになりました。そしてスクリーンには、舞台袖に座っているGaekoの姿が映し出されました。そのまま舞台袖からステージに向かって歩き出すGaekoの姿を追った映像がスクリーンに映り、ステージに本物の姿が登場! この演出、すごく粋だと思いました。こちらのファンカムでその登場の演出が確認できます。


(c) coucoupetite

ところでこのレポの最初のほうにも書きましたが、Gaekoは私がAmoeba Cultureの中でも特に好きなアーティストのうちの一人なんです。Gaekoはラップも歌声も最高! Gaekoの歌って、喉を使って歌ってるし、特にトレーニングを積んだ歌唱法という感じではないんだけど、微妙にディレイがかかっててソウルフルなんですよね。バラードを歌うとソウルフルでありながら優しく響いて、聴いていてほっこりした気持ちになります。反してこの『될 대로 되라고 해(なるようになれ)』では、激しく息を吐きながらラップするのですが、このギャップがたまりません!

この曲は何よりビートが好きです。「カン、カン、ダーン!」ってリズムがクセになる。電子音もベース音も素敵だし、リズムビートだけを響かせたり分厚いサウンドを広がせたり凝っています。あと、この曲のパフォーマンスの途中でやたらうまいダンスクルーが出てきて圧倒されました。大好きなGaekoがそこにいるのに、ダンサーたちばかり見ちゃったくらいです。こちらのファンカムの2:14あたりからチラホラ映っています。


(c) soobin Choi

これを見ながら「すごく攻撃的なダンスだな~」って思った時、「あれ? この攻撃的な感じ、何かに似てるなぁ」とちょっとずつ記憶の引き出しから何かが引き出されてきました。ダンスを見ながら必死に考えて、そして「ああ、前にブログに書いたことのあるMonster Wooのダンスに似てるんだ!」って思い出しました。そしたらなんと、このGaekoのステージに出ていたのはMonster Wooご本人でした(笑) そのブログ記事を貼っておきますね。Monster Wooについて少々詳しく書いてます。別ブログ『BIGBANG+α』のほうです → 「ヨンベ ツイッター – Monster Woo

あとから気づいたんだけど、この曲もミュージックビデオで踊ってたのもMonster Wooだったのね。力強いダンスが本当にかっこいいですよね!

 

20. Superstar – Dynamic Duo

まずChoizaがステージに登場して、フリースタイル・ラップを2人で披露しました。「ヒップ!」「ホップ!」「ヒップ!」「ホップ!」って観客との掛け合いが楽しかった。そういえばYankieとAkiraも「ヒップ!」「ホップ!」ってやってました。

フリースタイルからそのまま『Superstar』に入ったのですが、この曲、Dynamic Duoの中で一番好きな曲なので、やってくれて本当に嬉しかったです。この曲、ほんと大好きで! まずイントロで悶絶できるし、強いラップと綺麗なメロディとロックなビートと、好きな要素のすべてが融合していて私のドストライク。ライブではオリジナルよりラップで吠えまくっててよりハードな印象でした。

この曲が終わった後、「ウリガ~ ヌグ~?(俺たちは誰~?)」ってDynamic Duoの2人が言って、客席みんなで「Dynamic Duo~!!!」って何回かやったのが楽しかったです。これ、Dynamic Duoのライブで定番の掛け合いみたいですね。ファーストアルバムに入ってる『신나』って曲の一部です。でも韓国語のリズム感で「ダーイーナーミッデュオー」って言うのが合わせづらくて、どうしても英語のリズムで「ダイナーミック」って言ってしまう。一人だけ恐ろしくリズム感がない残念な人みたいになってしまいました。

 

21. Go Back – Dynamic Duo

GaekoのソロとDynamic Duoの曲と連続でノリノリで攻めていったあとは、突然しっとりアコースティック・タイム。元々おとなしめの曲だとはいえ、まさかアコースティックギターとパーカッションに合わせてラップを聴かせてくれるなんて想像もしてなかったから興奮しました。なんて粋なんでしょう! しかもブラスまで入って芸術性も抜群!

この曲はアコースティックギターとブラスだけで始まったのですが、その2つの楽器のコントラストだけで酔いしれるような気分になりました。そしてサビでは会場がめっちゃ大合唱になって、とても穏やかで心地よい雰囲気でした。

 

22. 죽일 놈 (ろくでなし) – Dynamic Duo

この曲も引き続きアコースティックで。オリジナルもアコースティックギターの音色が印象的な曲ですが、こんなアンプラグドなスタイルで聴かせてもらえるなんて! Gaekoの微妙にディレイがかかってるソウルフルな生ボーカルをたっぷりと堪能できました。ところでこの曲、とっても切ない歌詞なんですよね。切ないというか、虚しいというか、苦しいというか。タイトルからして直訳すると「殺す奴」ですし。この「殺す奴」という言葉は、韓国語で「ろくでなし」という意味で使うのだそうです。

和訳した歌詞を一部抜粋すると、こんな感じです。

負担なんだ 君が俺に結婚をせがむことも/俺は達人のように 話題を変える方法が上達した/君はいつも追撃して 俺は逃げる/率直に言うよ 俺はまだ準備ができてない/ちょっと疲れた 君に向けた愛は/メッキが剥げた指輪のように 光が褪せた/君が買ってくれた靴のかかとのように 愛は擦り減った/君の小言は ネクタイのように俺の首を締めつけ/俺をおとなしくさせた/愛に酔って 君に寄りかかり/君というパズルに 俺を無理矢理合わせてはめ込んだ/でももう俺は疲れたよ 君が作った俺に/俺は息苦しくなってるのに/君はどんどん俺に望むことが多くなった/「俺がちゃんとする」という言葉は 二度と言わない/「君を愛してる」という言葉は 二度と言わない/口先だけの言葉は言わない/これまで我慢してきた別れを 今日は君に言うよ/俺がろくでなしなんだろう 俺たちが食い違うときは/全部俺のせいなんだろう まるで罪人のように/俺は一歩下がって 何も言わない/完璧な君に 俺はいつも足りない人間なんだ

という歌詞です。日本にも別れの歌は多いけど、ケンカをした恋人間にありがちな会話の流れや、愛が終わっていく気持ちついて、ここまでリアルに描写された歌詞は多くないと思います。映画のようにロマンチックにオシャレに描くのではなく、生々しく描いているところに、彼らの音楽に対する誠実さすら感じてしまいます。

まあこんな歌詞なもんで、ただでさえ聴いていて息苦しいような気持ちになるというのに、アコースティックなアレンジが余計に沁みました。1個前の『Go Back』と2曲連続でお楽しみください。


(c) ahaha1024

 

23. 길을 막지마 (道を塞ぐな) – Dynamic Duo

切ない曲をしっとりと聴かせたあとは、一転して激しい曲に! やっぱこういうゴリゴリな感じも彼ららしくていいですね。Dynamic Duoの2人が「キルマッ、キルマッ、キルマッジマー!」と激しく掛け合いをするたびに悶絶しました。なんか途中、ヤバイ放送禁止用語を叫んでいたような気がしますが、さすがヒップホップライブですね(笑)


(c) coucoupetite

 

24. Fireworks – Dynamic Duo

引き続きノリノリなDynamic Duoワールド! 1個前の曲はビートが強くてもマイナーコードでダークだけど、この曲は本当にひたすら楽しいパーティーチューン。会場みんなで身体を揺らしてジャンプして最高に盛り上がりました。なんだかんだでこの曲と『Friday Night』がライブでは一番盛り上がりますよね!

 

25. Ring My Bell – Dynamic Duo

初日はこの曲に入る前、「次は最後の曲です」的なことを言って、そしたら客席がみんな「Friday Nightをやってくれー!」って叫んで、そしたらChoizaが「Friday Night?ダメだよ」って言って、客席が「えーー!?」って言って、Choizaが「だって今日は土曜日だから」っていうようなやり取りがありました。韓国語があまり分からないので、ところどころ聞き取れた単語を元に勝手にイメージを膨らませて解釈してるので、違ったらごめんなさい(笑)

この曲は1979年にリリースされたAnita Wardの『Ring My Bell』をサンプリングしています。Dynamic Duoが同じタイトルで出したこちらの曲には、Brown Eyed SoulのNaul(ナオル)がフィーチャリングしています。Naulとのコラボ多いですね。このコンサートの2曲目にやった『출첵(出席チェック)』もそうだし。

この曲がリリースされた時のエピソードを『YOU&I』という歌番組でGaekoが語ってたんだけど、CB Mass(Dynamic Duoが昔やってたグループ)が解散して、Dynamic Duoとして再結成して新しいレーベルに移ったけど全然うまくいかなかったそうで、その当時からトップシンガーだったNaulがこの曲に参加してくれたことによって成功することができたと。だからNaulはDynamic Duoにとって救世主なのだそうです。

今回の公演のファンカム ↓

(c) coucoupetite

こちらがAnita Wardの原曲 ↓

 

Report | 2013 Amoebahood Concert (4/4) に続く

 


Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
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