HIPHOPPLAYA Awards 2012 結果発表

Written By Sakiko Torii

※これまでの韓国ヒップホップのアワードに関する全記事はこちら

先日「HIPHOPPLAYA Awards 2012」の結果が発表されました。昨年はTabloのソロアルバム『열꽃(熱花)』が受賞して一人激しく興奮したことが記憶に新しいですが、もう一年が経ってしまったのですね。私の当時の『열꽃(熱花)』へのハマりっぷりはこちらの記事『Tabloのアルバムが好きすぎる件』をご参照ください。

では、総勢2,917人が投票に参加した今年の結果をどうぞ!

 


 

1. 今年のアーティスト

Primary

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1位:Primary (34%)
2位:Beenzino (28%)
3位:Dok2 (8%)

2012年はPrimaryの年と言えるほど、彼の活躍はすごかった。2年間をかけて完成させた『Primary And The Messengers LP』は、各シングルが公開されるたびに音源サイトの上位にランクインして多くの関心を集め、2CDで発売されたアルバムは高い販売率で品切現象が発生することも。

Primaryは今回のアルバムを通して様々なミュージシャンを陣頭指揮し、多様な魅力と斬新な組み合わせの音楽をリリースした。その結果、評論家と大衆から賛辞を同時に受けた。また、PrimaryはアイドルグループINFINITE Hのアルバムをプロデュースし、作曲家としての領域を広げた。今後、Primaryの成果物にはヒップホップファンたちはもちろん、大衆も高い関心を見せるだろう。

「今年のアーティスト」の2位3位は、Illionaire Recordsの2人のミュージシャン、BeenzinoとDok2が占めた。Beenzinoは初めてのソロアルバム『2 4 : 2 6』をリリースして多くの関心を集めた。その証拠に「干し柿大乱(※)」を起こして「干し柿は好きですか」という流行語でポータルサイトの検索語1位を独占したことも。3位のDok2は数多くの公演を邁進させ、パク・ジェボムやG-Dragonなど多くのアイドルスターとのコラボを通じて自身の位置をより一層強固にし、コリアン・ラップスターという新しい職業を作り出した。Illionaireのメンバーは、今年もどのような姿とどのような結果で私たちを驚かせてくれるのか期待が集められている。

※今年の2月、ファンからツイッターで恋愛相談をされたBeenzinoが、気になる男性に「干し柿は好きですか?」とメールしてきっかけを作ればいいとアドバイスしました。後日その作戦が成功したという報告をそのファンから受けて、Beenzinoが「干し柿のように甘ったるく愛してください」とリプをしました。この2人の会話がインターネットで話題になり、「干し柿は好きですか?」は一気に流行語に。この一連の出来事が「干し柿大乱」と呼ばれています

 


 

2. 今年の新人アーティスト

Okasian

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1位:Okasian (36%)
2位:Geeks (33%)
3位:Giriboy (22%)

ミックステープ、シングル、フィーチャリングで可能性を、そしてデビューアルバム『搭乗手続き』で実力を認められたOkasianが今年の新人に選ばれた。2012年のヒップホップシーンでは複数のルーキーたちが作品をリリースして世代交代をなしており、このうちOkasianは既存の韓国ヒップホップが触れたことのないサウンドとラップスタイルで多くの関心を受けた。新世代の主役の1人としてOkasianの今後の活躍が一層期待される。

今年の新人2位には『Officially missing you, too』で多大なる人気を得たGeeksが選ばれた。Geeksは放送活動を一切せずに音源サイトの上位圏に長い間ランクインされ、大衆から多くの愛を受けた。『息切れRemix』やフィーチャリングなどで、いわゆる「ヒップホップ」のトラックを披露し、ヒップホップファンから多くの関心を集めた。Geeksは現在、初のフルアルバムを準備しており、今回も大衆とマニアを同時に満たすアルバムを作るのか関心を集めている。

今年の新人3位には新鮮な色と斬新な音楽を披露したGiriboyが選ばれた。『致命的なアルバム』というアルバムタイトルのように、「致命的な音楽」を作り上げたGiriboyは、作詞、作曲、編曲はもちろん、ラップ、ボーカルコーラスなどを1人で作業してシンガーソングライターの姿を見せ、特定のジャンルに限定されない自分だけの自由な音楽の色をアルバムに溶かし出した。

 


 

3. 今年のフィーチャリング・アーティスト

Zion.T

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1位:Zion.T (49%)
2位:Zico (21%)
3位:Beenzino (12%)

2012年はZion.T抜きにして話をすることができるだろうか?Zion.Tは、2011年のデビューシングル『Click Me』をリリースした後、Dynamic Duo、Primary、Dok2、Simon Dなどのベテランアーティストのアルバムに参加して多くの関心と人気を得た。そして独特のボイス、リズム感を前面に出して自身が参加した曲の完成度をアップすると、フィーチャリング渉外1位のアーティストとなった。一方、Zion.Tは自身が直接プロデュースした初のソロアルバム『Red Light』を間もなくリリースする予定で、多くのファンの期待を集めている。

2位には、彗星のように登場した新人Zicoが占めた。Zicoは現役アイドル歌手にも関わらずヒップホップアーティストと着実に交流し、Giriboyの『計画的な女性』、Fame-Jの『自尊心』、Geeksの『息切れRemix』などに参加し、ヒップホップへの情熱と関心を示した。Zicoがどのような方向の音楽をリリースするのか気になる。

3位には2010年、2011年と2年連続フィーチャリング部門1位を獲得したBeenzinoが選ばれた。2012年Beenzinoは初のソロアルバム『2 4 : 2 6』をリリースしたため、フィーチャリングではなく自身のアルバム活動に集中した。

 


 

4. 今年のアルバム

Primary – Primary And The Messengers LP

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1位:Primary – Primary And The Messengers LP (41%)
2位:Beenzino – 2 4 : 2 6 (31%)
3位:Jerry.K – True Self (9%)

Primaryが「今年のアーティスト」に続き「今年のアルバム」で2番目のトロフィーを獲得した。先述のとおり、2年間をかけて完成させた『Primary And The Messengers LP』ではPrimaryがこれまで見せてきた姿からより一層進化し、多様なアーティストと共同作業をして期待を大きく上回る結果を作り出した。Primaryは今回のアルバムで「大韓民国最高のヒップホップ・プロデューサー」の姿を見せ、今後の成果物に対する期待感を高めた。

ついに初めてのソロアルバムをリリースしたBeenzinoが「今年のアルバム」2位にランクされた。2009年に彗星の如く現れ、Jazzyfact、Hotclipおよび様々なフィーチャリングで自身の実力を認められたBeenzino。多大なる期待の中で公開された彼のアルバムはこれまでのときめきを満たした。彼が守ってきた色はもちろん、『Profile』のようなハードコア・トラックも消化して最高のMCに合流した。さらに驚くべきことは、今回のアルバムは正規ではないという点だ。

3位には「魔王」Jerry.kのセカンドアルバム『True Self』が選ばれた。ソウル大学、現代カード、Soul Company設立メンバーなど、独特な道を歩んできたミュージシャンであるだけに、確固たる信念の中にあるストーリーを自分だけの色で解いた。斬新な観点で解いた『恋愛談EP』の第2シリーズを準備中だとすると、またどんな作品を持って出てくるのか気になる。

 


 

5. 今年のプロデューサー

Primary

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1位:Primary (76%)
2位:Dok2 (10%)
3位:soriheda (7%)

Primaryが76%という圧倒的な得票率で「今年のプロデューサー」に選ばれた。自身のアルバム『Primary And The Messengers LP』はもちろん、Beenzino、Dynamic Duoなどの様々なミュージシャンのアルバムに参加し、INFINITE H、K.Willなどの歌手たちとも一緒に作業をして、自分だけの色と領域を構築した。

2位にはIllionaire RecordsのDok2が選ばれた。自身のアルバムはもちろん、Jay Park、YDG、G-Dragonなどのアルバムにも参加し、MCとしての姿とプロデューサーとしての活動で多目的なアーティストであることを証明した。

3位にはセカンドアルバム『soriheda 2』をリリースしたsorihedaが選ばれた。最近は論争があったが、sorihedaは今回のアルバムで過去のアルバムよりも濃くて筋の通ったアルバムを作り、実力のあるプロデューサーであることを証明した。

 


 

6. 今年のR&Bアーティスト

Zion.T

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1位:Zion.T (44%)
2位:Junggigo (14%)
2位:Naul (14%)

フィーチャリング・アーティストに続き、Zion.Tが今年のR&Bアーティストに選ばれた。独特のボイスと独特のグルーブで、ブラック・ミュージックシーンを代表するボーカルの1人となった。先述のとおり、これまでの作品こそが彼の初めてのアルバム『Red Light』を待つ最大の理由だろう。

同率2位にはデビュー10年で初めてEP『pathfinder』をリリースしたJunggigoと、初のソロアルバムをリリースしたNaulが選ばれた。Junggigoはデビュー10年目のベテランボーカルだけに、様々な色の音楽を披露して、評論家はもちろん大衆からも大きな愛を受けた。Junggigoは今後も様々な活動を見せてくれる予定だ。

初のソロアルバム『Principle Of My Soul』をリリースしたNaulは、ブラック・ミュージック全般をカバーするシンガーソングライターとして、今回のアルバムで自分の確固たる色を示し、放送活動なしで音源チャート1位を占めたことも。

2013年には様々なボーカリストの多様な活動が予告されており、成り行きが注目される。

 


 

7. 今年の曲

Primary – 毒 (Feat. E SENS)

「今年の曲」には、E-SENSの復帰作で自伝的な内容が込められたPrimaryの『毒(Feat. E SENS)』が選ばれた (16.22%)

“急いでついて行こうとすると
どんなものが俺なのか 忘れていく 徐々に
止まらなければならないのなら 今止まれ
俺たちは 重要なものを
あまりにたくさん逃してしまう”
 

※この曲の詳しい歌詞を知りたい方は『Column | E SENS 『독 (毒)』 歌詞和訳&分析』をご覧ください

 


 

8. 今年のミュージック・ビデオ

G-Dragon – One Of A Kind

1位:G-Dragon – One Of A Kind (22%)
2位:Primary – 毒 (Feat. E SENS)
3位:Primary – See Through (Feat. Gaeko, Zion.T)
4位:YDG – Give it to me (Feat. Dok2, The Quiett)
5位:Dok2 – Rap Star

今年は特に感覚ある映像ディレクターの良い作品が溢れ出た。今年のミュージック・ビデオに選ばれたG-Dragonの『One Of A Kind』は、国内最高のミュージック・ビデオ監督として指折り数えられるソ・ヒョンスン監督が務め、洗練された豪華な映像を完成させた。

Primaryの『毒』は、Amoeba Cultureのフィルム・ディレクターであるキム・セミョン監督(a.k.a. TRES)が、See Throughは独創的で実験的な映像レーベルDigipediが制作した。

「マイケル・ジョーダン飛んでいく格好~」というフックが印象的なYDGの『Give it to me』は、映像レーベルNaiveが、Dok2の『Rap Star』はDiamond Head StudioのSINが手掛けた。今年もいかに完成度の高いミュージック・ビデオが多くリリースされるか、今から期待される。

 


 

9. 今年のミックステープ

Zico – Zico on the block 1.5

1位:Zico – Zico on the block 1.5 (17.97%)
2位:OllTii – Rappin’ OLLday (9.76%)
3位:TakeOne – TakeOne for the Team (8.39%)
4位:Jerry.K – 우성인자2(優性因子2) (8.30%)
5位:Lil Boi – Good Time (5.65%)
6位:Crucial Star – Drawing #1: A Dream Spokesman (3.68%)

 


 

10. 今年のコラボ

THE CYPHER 2012

Epik High、Dynamic Duo、Simon Dが一緒に行った『THE CYPHER 2012(SBS歌謡大祭典)』 (19.21%)

 


 

11. 今年の歌詞/ヴァース

The Quiett

Beenzinoの『Profile』にフィーチャリングで参加したThe Quiettのヴァース (9.60%)

“俺が羨ましい?
お前も一生懸命生きろ じゃなきゃ家に帰れ
何が分かる 見た目だけ男の小娘が
お金を数えるのも飽きたよ もう俺は
本当に必要だよ 紙幣を数えるマシンが”
 


 

12. 今年のレーベル

Illionaire Records

Illionaire Records (29%)

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13. 今年のアルバムジャケット(デザイン)

Beenzino – 2 4 : 2 6

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1位:Beenzino – 2 4 : 2 6 (29%)
2位:Primary – Primary And The Messengers LP (12%)
3位:Crucial Star – Fall (10%)
4位:JTONG – 모히칸과 맨발 (モヒカンと素足) (8%)
5位:Jerry.K – True Self (5%)

 


 

14. 今年のファッション/スタイル

G-Dragon

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15. 今年のヒップホップ音楽界ニュース

Show Me The Money

1位:様々なイシューをもたらした国内唯一のヒップホップ・オーディション番組「Show Me The Money」。今年6月にシーズン2を放送する予定 (11.08%)
2位:長い空白期間を終えて7枚目のアルバムでカムバックした「Epik Highのカムバック」 (9.00%)
3位:2012年上半期を熱くさせた「Dead’PとSwingsのディス戦」 (8.18%)
4位:ベテランミュージシャンが集結した巨大クルー「不汗黨(ブランダン)結成」 (8.04%)
5位:長い空白期間を終えて「毒」を発表して活動を再開した「E SENSのカムバック」(6.27%)

 


 

16. 2013年の有望株

Loco

loco.jpg

1位:Loco (20%)
2位:Olltii (19%)
3位:Ugly Duck (18%)
4位:TakeOne (13%)
5位:Black Nut (8%)

 


 

出所: HIPHOPPLAYA
日本語訳:Sakiko Torii

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