撮影レポート/Jay Park 『Me Like Yuh』のミュージックビデオ

Written By Sakiko Torii

今月、19曲入りのフルアルバム『Everything You Wanted』をリリースしたJay Parkさん。リリース日までに収録曲のうち3分の1近い曲のミュージックビデオが公開されており、「どんだけ働くの!」と思わず突っ込んでしまいたくなるほど活発に活動されていますが、この度さらにもう1曲、ミュージックビデオが公開されました。しかも私、なんとその撮影を手伝って参りましたので、撮影レポをシェアしたいと思います。

今回公開されたのは、18曲目に収録されている『Me Like Yuh』の英語バージョンです。Jay Parkさんは元々アメリカ進出を果たしていますが、今作ではより本格的に世界に目を向けており、英語バージョンのミュージックビデオを活用して欧米のファンにも強くアピールしたいようです。そのため、ビデオに出演する女性たちは、韓国的な美女(涼しげなメイクやスリムな体型など)ではなく、よりアメリカ市場にアプローチできる女性を起用したいということでした。そこで監督の脳裏によぎったのが、日本のゴーゴーダンサーです。

B-Freeの『James Bond』の撮影レポを読んでくださった方は、ピンと来たかもしれませんね。そうなんです。この『Me Like Yuh』の監督は、August FrogsのKorlioさんなのです。Korlioさんはありがたいことに、『James Bond』で一緒に仕事をした私たち日本人のことを思い出してくれたのです。というわけで、まずはモデル選びから。陽介さんにモデルの写真をたくさん送ってもらい、陽介さん⇔私で相談。私⇔監督で相談。監督⇔AOMGで相談。という感じで3人のモデルが決定しました。

そんなこんなで、『Me Like Yuh』のミュージックビデオに携わることになったRIMIちゃん、EMIちゃん、NANAちゃん(『James Bond』に続いて2回目)、そして陽介さんと私。私に至ってはHi-Lite Recordsのライブが10月1日にあった関係で、ほとんど寝てない状態のまま深夜便で韓国へ飛び立つことに。結果的に4日間の合計の睡眠時間が3~4時間で、さすがに倒れるかと思いました。

そんな過酷な撮影を乗り越えて完成したビデオは、涙が出そうなくらい素敵な出来上がりで、こんなに「がんばった甲斐がある」という言葉がピッタリな経験もなかなかないと思いました。詳しいレポに入る前に、まずはミュージックビデオをご覧ください!

 

どうですか!? 素敵でしょ!? ひょーーーー。

では、朝の5:00頃に韓国に到着してから、翌朝7:00頃に撮影が終わるまでの過酷な一日を詳しくお伝えしたいと思います。

まず、深夜便の飛行機に乗る日の夕方、初めて撮影が24時間かかることを知らされました(笑) ただでさえ2日間寝てなかった私は生命の危険を感じ、ソウル在住の友人たちに助けを求めました。前日の夜に突然「明日の朝から夜中まで(場合によっては翌朝まで)手伝ってほしい」と言われて手伝ってくれるような優しい人がいるのかって話なんですけど、それがいるんですねー。韓国のレコード会社に勤務するNさんと、『ヒップホップコリア』も手伝ってくれた友人のウンジちゃんとsoulitudeさん(HIPHOPLEのスタッフ)です。

前日の夕方に初めて「実は明日ソウルに行くんだけど……」って連絡をして、「朝から24時間、モデルたちのアテンドと通訳をしなければならないんだけど、私一人じゃ無理だから手伝ってくれる人が必要で……」という無茶ぶりにも関わらず、3人とも快く引き受けてくれて、私は本当になんて素晴らしい友人たちに恵まれているんだろうと涙がちょちょぎれました。

涙を拭いながら朝5:00頃に仁川空港に到着して、入国して、荷物を受け取って、ソウル市内に出たらすでに6:30くらいでした。ホテルはまだチェックインできる時間ではないので、とりあえずホテルに荷物だけ預けて、私と陽介さんとRIMIちゃんは監督のオフィスに向かいました。EMIちゃんとNANAちゃんは夕方まで出番がないので、とりあえず自由行動をしてもらうことに。

集合時間の8:00ピッタリに監督のオフィスに着き、簡単に打ち合わせをしました。とりあえず午前中の撮影はNさんに手伝ってもらうことになりました。ちなみにNさんはAOMGとは競合に当たる会社に勤めているため、念のためイニシャルにしました。他社の仕事なのに手伝ってくれて、本当に感謝しかありません。

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Korlioさんはとても才能のある素晴らしい監督なのですが、ものすごい芸術家肌というか、「プランニング」「ロジック」などといったものとはかなり縁遠くて自由すぎるんですね。しかし今回は朝からずっと助監督の女性がいてくださって、この方が本当に気遣いバッチリで優しくてしっかりしていて最高でした。

このオフィスで曲のコンセプトとか、どんな風に撮影を進行するとか、簡単に話をつけたあと、高陽市(コヤン市)まで向かうことに。ソウルに着くなり、いきなり郊外に移動です。私は高陽市に初めて行ったのですが、ソウルから車で50分くらいだったかな? 120キロくらいのスピードでガンガンに走り続けてそのぐらいかかったので、だいぶ遠かったです。

なぜ高陽市まで行ったのかというと、水中シーンの撮影をするためです。高陽市の森の中にある水中撮影所には、水深4メートルくらいのプールがあり、プールの壁の一部がガラスになっていて外から水中の様子が見えるようになっています。そのプールの中に3~4人のカメラマンたちが潜って水中の撮影をしてくれるということでした。たぶんダイビングのプロの、そういう専門のカメラマンなんでしょうね。

その水中撮影所に着いて私が一番最初にしたことと言ったら、目ざとくDJ Pumkinさん(AOMG所属のDJであり、AOMGの理事でもある)を見つけて「すみません、DJ Pumkinさんですよね? 私の書いた本を差し上げるので読んでください」と『ヒップホップコリア』を渡したことです。

そしてJay Parkさんのおいしい生着替えを横目でチラッチラッと見ながら、タイミングを見計らってJay Parkさんにも『ヒップホップコリア』を渡しました。そして「どうか宣伝のために、この本を持って一緒に写真を撮ってください」と図々しいお願いをして、一緒に写真を撮っていただきました。Jay Parkさんは大スターでいらっしゃいますが、一瞬たりとも嫌な顔を見せずに快く写真撮影に応じてくれました。いい人!

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Jay Parkさん、顔ちっさーーーーっ!!!

全国、いや、全世界の女性ファンの皆さんのために、至近距離で見たJay Parkさんの感想をお伝えします。まず、毛穴レス! 思わずスキンケアの秘訣を聞きたい衝動に駆られました。まだメイク前だというのに、毛穴がまったく見えないんです。「赤ちゃんかよ!」って心の中で叫びましたね。「やっぱりキムチのおかげですか? 乳酸菌パワーってすごいですね」って言いたかったんだけど、さすがの私も天下のJay Parkさんに無駄口を叩くのはためらわれ、とりあえず心の中だけで「毛穴がないですね!」と力強く呟きました。

それと、スターならではの壁みたいなものを感じました。私が普段交流している韓国人アーティストたちは、なんだかんだアンダーグラウンドの人たちなので、良くも悪くも普通のお兄ちゃんたちなんですよ。だけどJay Parkさんはメジャーの第一線で活躍してきているスターですから、身体の周囲に見えないバリアが張られていてあまり近づけないような空気でした。別にそっけないとかいうことは全然なくて、笑顔で親切に対応してくれましたし、礼儀正しくて優しそうな雰囲気を醸し出してはいたのですが、美肌の秘訣とかしょうもない話をすることは絶対にできないオーラが漂っていました。

とりあえず『ヒップホップコリア』は無事に渡せたし、毛穴レスの赤ちゃん肌も拝めたし、すべてのミッションを達成したような気分になってしまったのですが、なんと、この時点でまだ撮影開始前です。撮影終了までまだあと22時間くらい残ってます。

あ、そうそう。『ヒップホップコリア』をまだ持ってないJay Parkさんのファンの方は、ぜひご家庭に一冊いかがでしょうか。韓国ヒップホップの基礎情報が身に付きます。しかも、今やJay Parkさんのご自宅にも置いてあるはずですし、「ジェボムとお揃いのアイテム持ってる~!」という楽しみ方までできます。


ヒップホップコリア: 韓国語ラップ読本

 

さて、いよいよ撮影の準備開始です。まずは楽屋からプールに移動し、主役に抜擢されたRIMIちゃんの潜りの練習からスタートしました。皆さん、驚くことなかれ。実はRIMIちゃん…… 泳げません!(衝撃) 泳げないってあらかじめ伝えておいたのに、水深4メートルまで沈んで演技までしなければならないなんて。なんでこんなことになってしまうのか、監督のキャスティング能力にいきなり不信感しか感じません(爆)

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まずはダイバーの方が、RIMIちゃんとJay Parkさんの2人に酸素ボンベの使い方、潜り方、水中での合図の練習などを指導します。Jay Parkさんは元々泳ぎが得意なようで、撮影の合間にスイスイと華麗な泳ぎを披露していましたが、それでも途中で「キツイ……」と漏らしていたくらい、過酷な練習でした。

私は実体験がなくてよく分からないのですが、聞いた話によると水深4メートルというのは頭や耳、身体に相当な水圧がかかるそうです。なんでも脳みそがつぶれそうなくらい痛いんだとか。そんな中で酸素ボンベを外すタイミングとか、そこから水面に向かって浮かぶスピードのコントロールとか、ほんのちょっと習っただけでマスターするのは至難の業です。

身体能力の高いJay Parkさんですら苦労していたのに、泳げないRIMIちゃんが簡単にマスターできるはずはありません。何度も何度も深いところまで沈められて、身体も冷えるし、水に対する恐怖でずっとガタガタ震えていて、それでも容赦なく何度も潜らされて……。そんなRIMIちゃんに対して私にできることは、定期的に温かいシャワーをかけてあげたり、身体を拭いてあげたりすることぐらい。休憩中、日なたでRIMIちゃんにヒザ枕をしてあげながら、RIMIちゃんのお母さんになった気分でした。

しかし優しいお母さんだけでなく、厳しいお父さんも必要です。時に「できる、できる! その調子でがんばって潜って、さあ!」と容赦なく叱咤激励します。本来の私の任務である通訳業をほぼNさんに丸投げしてしていた私は、一体何のためにはるばる高揚市のプールにいるのか……って感じだったので、陽介さんと一緒に一生懸命RIMIちゃんのケアに徹しました。

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さて、早朝にソウルに到着し、監督のオフィスでミーティングして、高揚市に着いて、潜って、潜って、潜って、ようやくご飯にありつけました。しかしすでに徹夜3日目で体調がおかしい上に、緊張感で気持ちが張りつめていたため、ビックリするくらい食欲が湧きません。せっかくおいしそうなご飯が用意されているのに、ちょっぴりしか食べられませんでした。

代わりに食事するスタッフの皆さんの姿や、のどかな景色を眺めて休憩時間を過ごしました。この写真、よく見たら白いパーカー姿はJay Parkさんですね。私もここに紛れて一緒にご飯食べれば良かった。嘘です。Jay Parkさんと一緒にご飯なんて、煩悩まみれの私には100年早いです。

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食後、またすぐに撮影再開。「さっき散々練習したからもう大丈夫だよね?」って雰囲気が漂っていて、容赦なく本番がやってきました。

ところでこれまた私には経験がなくてよく分からないのですが、高いところから水にバシャーンと落ちるのは、めちゃくちゃ痛いらしいのです。構えなしで落ちていくので、頭なんてハンマーで殴られたような痛みを感じるそうです。そんなシーンを何度も何度も撮ったので、RIMIちゃんも「頭がバカになりそう」ってぼやいていましたが、Jay Parkさんも水に叩きつけられた側の身体が真っ赤になっていました。

こんな過酷な撮影の様子を見ながら、Jay Parkさんのプロ意識の高さに驚きました。私はもしJay Parkさんが「おい、俺を誰だと思ってるんだ! こんなキツイことやらせるなんてクソ野郎め!」って暴れたとしても、「まあJay Parkさんほどのスターなら仕方ないのかな」って思うと思うんです。だけどJay Parkさんはただの一言も不満も愚痴も言わず、嫌な表情すら見せず、ひたすら黙々と撮影に臨んでいました。

身体が真っ赤になろうが、水圧でつぶれそうになろうが、淡々と業務をこなしていくJay Parkさんを見て、「やはり上り詰める人は違うな」と思いました。私はこれまでも菊地成孔さんや菊地凜子さんなどといった一流の方々との交流を通して同じことを感じてきましたが、やはりその道を極めるような方は人としての器が大きく、魅力的です。礼儀正しく、周囲に親切で、努力家で、そんな人ばかり。自分もしっかりしなければ、と身が引き締まる思いになります。

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「身が引き締まる思い」と書いた真下にJay Parkさんの引き締まった身体があって、記事を読み直した時に思わず吹いてしまいましたが、わざとではありません。

バシャーンと水に落ちるシーンはアングルを変えたり、撮り直しだったりで、全部で10回くらい撮りました。それからダイバーさんたちに水中深くまで沈められて、そこから浮いてくるシーンとか、自分たちで潜るシーンとか、スパルタ監督の容赦ない撮影攻撃は水中撮影所での予定終了時間が過ぎてもまだ続きました。

そうそう、Jay Parkさんの素敵なエピソードをもうひとつご紹介します。私は韓国語学習歴がまだ浅くて、必要最低限の会話は可能ですが、まだまだ全然ヘタクソなんです。なのでたまに発音が悪くて監督に通じないことがあるのですが、アメリカ出身で同じく韓国語を第二言語として習得したJay Parkさんには通じるようで、代わりに何度か監督に伝えてくれました。私が「○○で~」と言って、監督が「???」って顔をすると、すかさずJay Parkさんが「○○って言ってるよ」と伝えてくれるんです。天使かと思いました。

Jay Parkさんは10代の頃、デビューするためにアメリカから韓国に渡ってきて韓国語を勉強したそうで、言語の面でかなり苦労したそうです。完璧にできるはずがないのに、「僕にとって第二言語であることを理解してもらえない」という悔しい思いをしたという話を聞いたことがあるので、私のヘタクソな韓国語を聞くと、ついつい助けてしまうのでしょうね。天使です。

ようやく水中撮影所の撮影も区切りがつき、夕方に車でソウルへ移動しました。ソウルでの撮影はウンジちゃんとsoulitudeさんの2人が手伝いに来てくれることになったので、Nさんはここでお別れ。突然のお願いにも関わらずここまで一生懸命サポートしてくれて、本当にありがとうございました。次にNさんが困った時は、私も全力で助けることを誓います。

そしてRIMIちゃん、陽介さん、私の3人は一旦ホテルに戻って、ひとまずチェックイン。RIMIちゃんと陽介さんは2時間ほど休憩。私はEMIちゃんとNANAちゃんを連れて、ソウルの江南(カンナム)にある撮影所へ移動。ほんと何なんですかね、このスケジュール。私には一息もつかせてくれません。

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江南のスタジオでは、EMIちゃんとNANAちゃんのダンスシーンの撮影からスタートしました。さっきまでのプールの撮影に比べたら、気持ちは相当ラクでした。もちろん緊張感はバッチリ持ってましたけど、なんせプールでの撮影は命の危険もありますので、やはりもっとピリッと張りつめたものがありました。

ここではウンジちゃんとsoulitudeさんの2人が通訳として手伝ってくれたので、本当に助かりました。プールに続き、私の存在意義がだいぶなくなっていましたが(笑) 身体を拭いてあげる相手もいないし、叱咤激励する必要もないし、とりあえず撮影の邪魔にならないようにだけ気を付けていました。

すると、そこにB-Freeが遊びに来ました。とりあえず記念撮影。

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NANAちゃんと陽介さんは『James Bond』の撮影でB-Freeと一緒に仕事をした仲なので、みんなで再会を喜びつつ、ソウルのグルメ話に。B-Freeのお勧め韓国料理はタッカンマリだということでした。タッカンマリとは、鶏の水炊きみたいな料理です。実はこのタッカンマリ、日本の韓国料理好きの間では基本中の基本ですが、韓国人の間ではあまり知られていないことをご存知ですか?

実はほんの数か月前にウンジちゃんから「タッカンマリを最近まで知らなかった」と聞いたばかりだったので、B-Freeがタッカンマリをお勧めした時は思わずウンジちゃんと目を見合わせました。そしてB-Freeに「でも韓国人ってタッカンマリのことあんまり知らなくない?」と聞いてみると、やっぱりB-Freeも最近まで知らなかったそうです(笑) 日本で韓国人によって牛カツが知れ渡ったように、韓国では日本人によってタッカンマリが知れ渡ったのです。

もし韓国人の知り合いがいたら、ぜひ聞いてみてください。タッカンマリのことを知っているか、あるいはいつ知ったか。意外なほど知られてないんですよー。

B-Free曰く、タッカンマリはどこで食べてもおいしいけど、特に一番お勧めなのは東大門にある「진옥화할매 원조닭한마리(陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ)」だそうです。詳しい行き方などはこちらのサイトでご確認ください。私たちは今回、時間の都合上そのお店には行けませんでしたが、別のお店でタッカンマリを食べてきました。タッカンマリ、本当においしいので、まだ食べたことない方はぜひ!

食べ物の話が続きますが、スタジオでの撮影中、深夜になってお腹が空いてスタミナ切れになった頃、AOMGのスタッフの方なのか監督なのか分からないのですが、ピザを頼んでくれたようで、どっさりと届きました。このピザ、韓国料理とは全く関係のない普通のピザなのですが、とてもおいしかったです。私のバカ舌による審査によると、日本のデリバリーピザよりも全然おいしかったです。

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ピザを食べて、ちょっと休憩して、また撮影を続けて……。

Jay Parkさんのソロダンスシーン、後からスタジオに合流したRIMIちゃんとのダンスシーン、EMIちゃんとNANAちゃんのダンスシーン、ベッドシーンなどをテンポよく次々に撮影していきます。プールではなかなか力を発揮しきれなかったRIMIちゃんも、得意のダンスシーンでは最高にセクシーなダンスを披露して、モニターでチェック中の監督は何度も「ふー!」と喜びの声を上げていました。

ふと気が付くと、すぐ近くにAOMG所属の女性シンガー、Hoodyさんがいました。脚ながっ! 背が高くて、スラッとしていて、顔が小さくて、美人で、ひょーーーー!

少しだけHoodyさんともお話させていただいたのですが、とても気さくで感じのいい方でした。今回撮影した『Me Like Yuh』の韓国語バージョンには、Hoodyさんもフィーチャリングしています。こんな深夜に撮影を見学にくるなんて、みんな仲良しで素敵ですね! ちなみにDJ Pumkinさんも、AOMGの理事として最後まで撮影に立ち会ってました。

というわけで、24時間にも及ぶ撮影もようやく終了。

最後に、B-Freeの『James Bond』に引き続き、メイキングビデオを作ってみたので公開したいと思います。今回はちょっと説明の字幕とかも入れてみたので、よりメイキングっぽくできたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

 

撮影を通して感じたことですが、Jay Parkさんの才能や人柄が素晴らしいからでしょうが、AOMGのスタッフの皆さんがJay Parkさんを大切にしている様子が見えて、とても素敵な会社だなって思いました。それと同時に、スタッフの数がものすごく多くて、やはりレーベルとしては巨大であることを再認識しました。

私がJay ParkさんやAOMGと一緒に仕事をしたことで、AOMGの来日ライブを私がやってくれるのではないか……と期待する方もいるかもしれませんが、その可能性は限りなくゼロに近いとご理解いただければありがたいです。AOMGは私が普段一緒に仕事をしているようなアーティストたちとは全然違って、アーティストが決定権を持っているのではなく、会社が決定権を持っています。

また、レーベルとしては非常に巨大であり、莫大なコストをかけて動いている組織です。所属アーティストたちのギャラも当然高く、コンサートを一回行うためには何十人ものスタッフが動きます。一度のコンサートに数千万円のコストが必要です。私個人にそんな金額が出せるはずもありませんし、また、AOMGほどのレーベルのコンサートを開催するには、招聘する側もそれなりのサイズの法人である必要があります。

AOMGのスタッフの方とも日本でのコンサート実現について少しお話をしたのですが、AOMG側としては、日本でやりたいという話は何度も出ているそうです。しかしこればっかりは、日本のそれなりの規模の企業にがんばってもらうしかありません。「AOMGは他の国ではコンサートしてるのに……」という意見もあると思いますが、それは他の国の企業が莫大なコストをかけて招聘しているからなのです。一応AOMGの方と話したのは、「日本のプロモーター企業だけでは実現に向けて適切に動けないのであれば、私もできる範囲でご協力します」ということです。

ということで、これを読んでくれた日本のプロモーター企業にお勤めの方! あるいは数千万円のコストを掛けられるお金持ちの方! スポンサーになってくれる企業にお勤めの方! 連絡ください!

最後にAOMGの来日コンサートを望んでいる方の気持ちが萎えるような話を書いてしまいましたが、そこで萎えるのではなく、クラウドファンディング等で資金を集めるとか、日本のプロモーター企業に働きかけるくらいの積極的な動きをファンが見せると、AOMGも動いてくれるかもしれませんよ!

以上、撮影レポでした!

 


 

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writerSakiko Torii

韓国ヒップホップを専門に文筆業、イベント主催、音源/MV制作サポート、メディア出演など多方面に活躍。



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