Album | G2 – G2’s Life, Pt. 2
Hi-Lite Records所属のG2が、ファーストアルバム『G2’s Life』の後半となる『G2’s Life, Pt. 2』を本日2月22日にリリースしました。昨年12月に前半の『G2’s Life, Pt. 1』がリリースされた時の記事は、こちらをご覧ください。
パート1は12月22日で、パート2は2月22日のリリースなのですね。名前がG2だから数字の2にこだわってるのかなって思いつつ、念のため生年月日を調べてみたら1992年5月1日生まれでした。名前もG2だし、92年生まれだしってことなのかな。って全然関係なかったらすみません。
パート1の記事にも書きましたが、このアルバムは、「G2’s Life」=「G2の人生」というタイトルからも分かるように、G2の人生の物語が描かれたものです。パート1のほうでは子供の頃アメリカに移住し、また韓国に戻ってきて音楽を始めたストーリーが描かれていました。パート2ではミュージシャンになってからのG2の第2の人生が描かれていて、自分を取り巻く環境やG2自身の内面の変化などが語られています。
サウンド面としては、自信と不安が混在した複雑なG2の心境を表現するため、重くて鈍い音や強いラップで作り上げたそうです。お金ですべてのことが決定されている目の前の現実と、それに葛藤する内面、宗教的な信仰に頼る弱い自分を表現する歌詞などが描かれています。
パート2のトラックリストは以下の通りです。
1. Hymn II
2. Bread (Feat. A.C.T. & Loopy)
3. Bang (Feat. Bago, Los & Dumbfoundead)
4. Valley (Feat. Dok2 & Boobie Lootaveli)
5. Knockin’ at the Door
数日前に1曲目の『Hymn II』のミュージックビデオが先行公開されました。パート2では全体的に悲観的な歌詞であったり、自分の暗い一面を見せたり、激しい競争の中で焦る自分の本当の姿を吐き出したりしているのですが、その中でも人生への情熱や未来への闘志が込められていて、それが例えばこの『Hymn II』では「すぐに俺の名前が伝説になるような気分」というような部分だったりします。ジャジーなBoombapにG2の強い意志が乗せられた絶妙なコントラストです。
ビートメイキングはGRAYが手掛けた『Knockin’ at the Door』を除き、G2と同じテキサス出身のプロデューサーUGPが手掛けたそうです。フィーチャリング陣もアメリカで活躍するラッパーたちが目立ちます。例えば西南部のバイブスを感じさせる『Bread』にはテキサスでG2と一緒に音楽活動をしてきたA.C.T.が参加していますし、『Bang』ではロサンゼルスを拠点に活動するBago、Los、Dumbfoundeadの3人が呼吸を合わせ、『Valley』ではマイアミのヒップホップの注目株であるBoobie Lootaveliが中毒性の高いフックを届けています。
また、アメリカから逆輸入という形で韓国で活躍中のLoopy、そしてアメリカ寄りのヒップホップで韓国シーンを引っ張るDok2も参加しており、パート1と比較すると全体的にアメリカ的な方向性で作られています。その一方で、パート1の1曲目を手掛けたGRAYが、パート2の最後の曲を手掛けているという点が興味深いです。
本日のアルバムリリースと同時に、2曲目の『Bread』と『Bang』のミュージックビデオも公開されました。5曲中3曲のミュージックビデオがあるなんて、すごい太っ腹ですね。『Bang』のほうはサウンド的にちょっと食傷気味な気もしますが、どちらもまさにアメリカ本土のにおいプンプンするトラックです。『Bread』のほうは残念ながらLoopyのパートがカットされているものの、A.C.T.のボーカルがとてもR&Bな感じで素晴らしくて鬼リピ決定。
自分の内面にある弱さと向き合いながらも、この競争社会の中で生き残っていくんだという意志、そしてその中でますます大きくなって成功したいという欲望を表現した今回のアルバムは、これまで歩んできた道よりもこれから行く道のほうが長くて遠いであろう、まだ若いG2ならではのストーリーが満喫できるアルバムです。ぜひパート1とパート2を合わせて、「G2’s Life」=「G2の人生」をお楽しみいただければと思います。
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