1stアルバム『CAELO』のリリースを記念して、期待のR&Bシンガー BABYLONの独占インタビュー公開!
清涼な歌声と歌唱力で愛されている韓国のR&Bアーティスト・Babylon(ベイビロン)が、本日10月3日に初のフルアルバム『CAELO』をリリースしました。アルバムのタイトル「CAELO(カエロ)」とは「天国」「空」「何かに刻む」といった意味を持つラテン語の言葉で、アルバムに収録された13トラックのそれぞれをつなげるテーマでもあります。
Babylonは2015年よりDynamic DuoのGaekoをはじめ、PaloaltoやThe Quiettなどヒップホップシーンの大物に起用されて名前が知られるようになり、ZICOにフィーチャリングしたトラック『Boys and Girls』によって大衆的にも注目を集めるようになりました。その後は自身の名義でいくつかのシングルとEP『S.S.F.W』を発表し、フィーチャリングでも引っ張りだこという活躍ぶりです。さらには『覆面歌王』や『デュエット歌謡祭』などといった音楽バラエティ番組に出演したり、ドラマのOSTにも参加したりするなど活動範囲も広げてきました。
そんなBabylonが遂に1stアルバムを出すことになったということで、リリースを目前に控えたBabylonに直接話を伺ってきました。日本に関する話、これまでのキャリアの話、ニューアルバムの話、個人的な話という4つのパートに分け、Babylonというアーティストとニューアルバムの魅力をたっぷりとお届けしたいと思います。
Babylon 1stアルバム『CAELO』 プレビュー
PART 1:日本への関心
――今日はお時間をいただきまして、ありがとうございます。まず最初に日本にいるファンの皆さんにご挨拶をお願いします。
はじめまして、R&B音楽をしているBabylonです。よろしくお願いします。
――もしかして日本によく来たりしますか? 仕事や旅行で来たことがあればお聞かせください。
日本には去年、Mnetが主催するK-POPイベントの「KCON」に参加するために行ったことがありますね。それ以外にも歌詞を書くときとか、普通に遊びに行ったりとか。京都、大阪、東京に行ったことがあります。
――歌詞を書くときに日本に行くと、どんなインスピレーションが湧きあがりますか?
僕にとっては、日本はちょっと新しいインスピレーションをくれるところがありますね。自然の景色、街の風景……。建物の間にある街灯とか、細やかなラーメン屋ののれんとか、そういう日常的な風景に目が止まります。暖かい感じの色感とかも好きで、そういう普通の雰囲気からインスピレーションを得たりします。
――日本の音楽も聴いたりしますか?
KOHHというラッパーがとても好きですね。音楽もいいですが、ミックスマッチを自在にこなすファッション・スタイリングも破格的で格好いいと思いました。R&Bシンガーの清水翔太も好きです。声が魅力的で、特に『君が好き』という曲が印象的でした。あとはヒップホップとかR&Bではありませんが、EXILEも好きです。日本では国民的なグループだと聞きました。
――その中でコラボをしてみたいアーティストはいますか?
やっぱり音楽ジャンル的に接点のある清水翔太やKOHHと一緒に何かやってみたいなと思いますね。
――Babylonさんはこれまで日本で本格的に活動したことがないと思いますが、今後の活動予定はありますか? そして日本で活動する機会があるとしたら、どういうことをやってみたいですか?
まだ具体的な計画はありませんが、もし将来的に日本で何かをやる機会をいただけるとしたら、ライブをやってみたいですね。ライブができれば、韓国でやってきたようにベストを尽くしてファンとコミュニケーションして、情熱を込めたパフォーマンスを披露したいです。
PART 2:音楽活動とキャリアについて
――Babylonさんの音楽を語る際、いつも清涼な歌声が長所として挙げられます。その歌声はやはり生まれつきですか? 歌手になる前からその声は目立っていたんじゃないかと思いますが、いつ頃自分の才能に目覚めましたか?
才能に目覚めたという表現は大袈裟かもしれませんが、高校生の頃、好きな楽曲をハミングする感じで歌ってみたときに自分の声が聴き心地のいい音色なのかもしれないと思ったことはありますね。後で歌手を目指してから、いろんな練習と経験を重ねて今の歌声になりました。
――前の質問とも関連しますが、最初に歌手を目指したきっかけが気になります。その決意に影響を与えたアーティストはいますか?
子供の頃からMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)が大好きでした。ダンス、歌声、歌い方、表情、何から何まで全部好きでしたね。歌を始めた頃は、自然とChris Brown(クリス・ブラウン)とかBruno Mars(ブルーノ・マーズ)を聴いたりしました。あと、僕はドキュメンタリー映画をよく観るんですが、最近Whitney Houston(ホイットニー・ヒューストン)の一生を描いたドキュメンタリーを観たら、その恐ろしいエネルギーと才能、波乱万丈な人生まで含めて素晴らしいアーティストだったんだと改めて感じました。観ていてすごく泣いてしまいましたね。彼女も影響を受けたアーティストのひとりです。
――大衆性を持ったポップなR&Bアーティストから接して、その音楽性がこれまでのBabylonさんのキャリアにも影響しているわけですね。
そうですね。そういう音楽を聴いていて、自然とこういう音楽を自分もやりたいと思うようになりました。リラックスして聴けるような音楽とか、人工的な感じよりはナチュラルな感じの音楽を求めるようになりましたね。でもそういうのだけが好きというわけではなくて、後からAugust Alsina(オーガスト・アルシーナ)とかTrey Songz(トレイ・ソングス)などいろんなR&Bシンガーの曲を聴くようになって、それぞれから影響を受けています。
――ヒップホップやR&Bを聴いて自分でも音楽をやってみようとなった場合、割合的にはラッパーを目指すほうが多いですね。そして途中でボーカルに転向するパターンも少なくないと聞きました。ひょっとしてBabylonさんも昔、ラップをしていたとかはありますか?
楽曲を作るためにメロディー・メイキングをするとき、歌唱法のひとつとしてラップのような感じの歌い方をすることはありますね。でも本当のラッパーのように本格的なラップをしたことはありません。僕の場合はヒップホップよりもR&Bボーカルを聴いて音楽を始めましたからね。
――Babylonさんが最初に注目を集めるようになったのは、多くのフィーチャリングを行って『Between Us』『Fantasy』などのシングルが連続ヒットしていた頃だと記憶しています。それから少し時間が経ちましたが、あの頃と今ではどのような違いがあるでしょうか?
まず、2015年には本当に多くのフィーチャリングをしましたね。尊敬する憧れのアーティストと共演できるチャンスをたくさんいただき、シーンで活動してきた先輩方からいろんなことを教わりました。とてもいい経験をたくさんしました。その後、自分の名義でシングルをリリースすることで自分が中心となって楽曲を構成するという経験をしました。フィーチャリングの時とは違って、自らリードして何かを表現しようとしましたね。そして今はそういった多くのフィーチャリングで得た経験と、自分のシングルやEPを通して得た経験をもとにして、よりいいものを作ろうとしている段階にいると言えるかもしれません。まだまだ僕は花を咲かせるための途上にいると思います。まだまだ自分が完璧じゃないと思うからこそ、毎日が僕にとって成長の機会だと思えて、いろんなことを学ぼうとしています。キャリア面でも環境こそ変わりましたが、基本的に僕がまだ途上にいるという点は同じですね。
――実際にBabylon さんは本当に様々なアーティストたちとコラボをしてきましたよね。その中でもEric Benet(エリック・ベネイ)との『Everything』は特に目立ちます。レジェンド・アーティストとの共同作業はBabylonさんにとっても特別な経験だったのではないかと思いますが、どうやってこの共演が決まったんですか? 感想も併せて伺いたいです。
高校生の頃からEric Benetが好きでした。声も好きだし、スタイルも好きだし、すごくレジェンドのアーティストだったんですよね。最初に『Everything』に取り掛かったとき、Eric Benetと一緒に歌ってみたいという希望はありましたが、それができるかどうかはもちろんまだ分かりませんでした。でもEric BenetのA&Rとかエージェントにコンタクトしてみたら、前向きな回答が来たんですよ。すごく嬉しかったです。それで本格的に楽曲の構成などいろんなやり取りをしながら進めていきました。実際に会ってはいないのですが、尊敬するアーティストと同じ楽曲を歌うということは本当に光栄でした。オンラインでやり取りをしていたときもすごく親切にしてくれて、それもまた感動しました。
[MV] Babylon x Eric Benet – Everything
――本当に意味ある一曲でしたね。その楽曲だけでなく、Babylonさんはヒップホップシーンの名のあるラッパーからアイドルまで、ジャンルを問わず多くのアーティストとコラボしてきました。これほどたくさんコラボをしてきたら、中には特別な思い入れやエピソードがある楽曲もあると思いますが。
まず思い浮かぶのが、僕の楽曲じゃないですけど、GaekoさんとYankieさんとBeenzinoさんと一緒にやった『Cheers』です。実は参加することが決まってレコーディングをしていたときは、そんなラインナップになるって全然知らなかったんです。結果的にコーラスとアドリブまでかなり多くの部分を担当させてもらいましたが、それも最初は知りませんでした。楽曲がリリースされたとき、僕がそんな派手なラインナップと一緒に歌っていることになっていて驚きました。実際この曲のおかげでアーティストの間でも知られるようになって、いろんなアーティストからコラボしようという連絡もたくさん来るようになりました。ZICOからも、Simon Dominicさんからも連絡が来たりしましたね。本当にありがたい楽曲です。この場を借りてGaekoさんに感謝の気持ちを伝えたいです。
[MV] Gaeko, Yankie – Cheers (Feat. Beenzino, Babylon)
――確かにコラボというのは様々なプロセスで行われるので、そんなこともあるんですね。ほかにも紹介したいエピソードはありますか?
Paloaltoさんと共演した『Good Times』も僕にとっては意味深い楽曲ですね。僕がまだ全然キャリアと言えるものがなかった頃、Paloaltoさんは何の疑いもなく僕のことを自分のアルバムのタイトル曲に起用してくれました。僕もアルバムを作ったことで改めて思いますが、それは全く気軽にできることではないですよね。Paloaltoさんには本当に感謝しています。そしてエピソードとしては、その曲のミュージックビデオは釜山(プサン)で撮影したんですが、めちゃくちゃ寒かったです。
――ビデオで観るとそれはあまり分かりませんね。きれいで格好いいビデオでした。
本当にものすごく寒かったです……。Paloaltoさんとブルブル震えながら撮影しました。今ではそれもいい思い出で、Paloaltoさんには感謝の気持ちしかないですね。
[MV] Paloalto – Good Times (Feat. Babylon) (日本語字幕付き)
――これまで着々とキャリアを積み重ねてきた中で、アイドルとのコラボやドラマOSTへの参加、テレビ出演など活動範囲も変化していきました。音楽的なカラーも全く変わってないとは言えないでしょう。多くのアーティストが抱えているジレンマですが、初期の頃からファンだった人の中には、そういった変化を残念に思う人もいると思われます。そういう意見をもらったこともあるかと思いますが、それに対してはどうお考えですか?
ちょっと先の話ともつながりますが、まだ僕自身が完璧ではないし、まだ完成してないので、今はまだまだいろんな探検をしている段階だと思います。リスナーやファンの意見も大事にしますし、それで悩んだりもしますが、今はまだどこかに向かって進んでいる途中だと理解していただきたいですね。あと、初期にフィーチャリングで見せていたBabylon、チョンハさんみたいなアイドルと共演したBabylon、Eric BenetとポップバラードR&Bを歌ったBabylonが共存しながら、その間の違和感がないようにすることが今の僕の目標です。
[MV] Babylon – LALALA (Feat. チョンハ)
PART 3:待望の1stアルバム『CAELO』
――いよいよ初のフルアルバムがリリースされますね。初めてのアルバムということで感慨深いと思いますが、感想をお聞かせください。
何よりもこれまで「アルバム」というものを作ったすべてのアーティストに敬意を表します。アルバムを作るってことがこんなにも大変なことだとは知らなかったです。各トラックの雰囲気はもちろん、構成、歌詞、メロディー、ミキシング、マスタリング、それからデザインまで……。気を遣わなければならないことが多すぎます。今回はアナログレコードでもリリースすることにしたので、そっちも気になりますし……。シングルやEPを制作していた頃とはまた違います。すべての感覚を研ぎ澄ましての作業でした。アルバムを作るってことがどれほどすごいことかに気付かされたっていうのが感想ですかね。
――トラックごとに細かいところまで気を遣って大変でしたね。ところでアルバムというのはそれぞれのトラックも大事ですが、全体としてひとつのストーリーを持った完結性が求められますよね。
そうですね。アルバムはひとつの作品なので、全体としてのストーリーテリングも考えなきゃいけないですね。流れが散漫になってはいけないですし。アルバム全体を順番に再生するとして、自然と集中できるようにトラックの雰囲気の展開なども考慮しました。聴いてくれる方によってお気に入りのトラックは違うだろうし、1曲でも心に残る楽曲があれば嬉しいですが、全体の作品としてゆっくりと一回り聴いてみてもいいと思います。
――本作にも様々なアーティストが参加しています。中でも『高等ラッパー2』で注目を集めたVINXENさんとは初めての共演となりますが、どうやってこの楽曲に起用することになったのですか?
VINXENさんは元々知り合いだったわけではないですね。でもこの『One More Night』という曲のフィーチャリングで悩んでいたとき、VINXENさんの『그대들은 어떤 기분이신가요(あなたたちはどんな気持ちですか)』という楽曲を聴きました。「みんなで一緒にハプチョン駅前の横断歩道を渡るけど、自分は地階に賃貸で住んでるし、向こう側の高級マンションに住んでる人は自分とは全然違う状況だろうけど、その人たちはどんな気持ちなんだろう」っていう歌詞が胸に刺さりました。心の奥を突くような率直な歌詞を書くすごいラッパーだなって思いました。VINXENさんのその感性がこの楽曲にはよく合うだろうと思って提案したら、受け入れてくれて一緒にすることになりました。
[MV] Babylon – One More Night (Feat. VINXEN)
――Verbal Jint、The Quiett、Nucksal、TakeOne、BewhYといった5人のラッパーが参加した『Karma』がダブル・タイトル曲として収録されていることも目立ってますね。その面々がすごいこともありますが、R&Bアーティストのアルバムのトラックとしても独特だと思います。実際にトラックリストが公開された後、多くのヒップホップ/R&Bファンが驚きました。これはどうやって実現したんですか?
アメリカとかではラッパーとR&Bシンガーが多く集まるトラックがあったりしますよね。韓国では、ラッパーじゃなくてR&Bシンガーがこうやって一曲にラッパーをたくさん集めるということがあまりなかったので、僕がやってみたいと思いました。実際にそのプロセスもとても楽しかったです。すごくお腹を空かせてからバイキングに来たみたいな感覚でしたね。いろんな料理をお腹いっぱいになるまで食べ放題というか。並んでいる名前だけ見れば、これは一体どんな組み合わせなんだろうって思われるかもしれませんが、実際に聴いてみるとすごく相性がいいことが分かると思います。みんなトラックに合わせるというよりも自分なりのスタイルでラップをしたんですけど、それが結果的にいい感じにまとまりました。Verbal JintさんとTakeOneさんは特別な関係性でもあるので、この2人を同じ曲で出会わせたということも意味深いですね。こんなにも多くのラッパーが、みんなこの楽曲の趣旨を理解して参加してくれたことは本当にありがたいことですね。
――確かにR&Bシンガーのトラックとしては珍しくておもしろいトラックですね。あと、『One More Night』の英語版が収録されているのが気になるのですが、これは世界中のファンへのプレゼントという意味でしょうか?
去年のKCONやEric Benetとのコラボもあったので、これからは海外でライブをするときにもっと現地のファンの心に響くような楽曲があればと思いました。皆さん楽しんでください。
――現在『SHOW ME THE MONEY 777』で活躍中のnaflaさんが参加した『바보(バカ)』は、去年リリースされたEP『S.S.F.W』に収録されているもののアコースティック・バージョンですね。普段はワイルドで強気なラップをするnaflaさんをこのようなスムーズな楽曲に起用して、さらにそれをアコースティック・バージョンにするというのはとても意外で素晴らしいと思いました。このコラボとリメイクはどのようにして行われたんですか?
僕はnaflaというアーティストを尊敬しています。性格にしてもマインド的な部分にしても、すごく望ましいというか。ラップはすごくパワフルですが、実際の性格はかなり繊細な面もあります。ブームバップ中心のワイルドなラップで知られてはいますが、実は対応できるスタイルの幅も広いです。そういう一面を見たから『바보(バカ)』にフィーチャリングで起用しました。そして今回のアルバムでは、それをリリースされる秋の雰囲気に合うようにしてみようと思って、それでアコースティック・バージョンが誕生しました。ボーナストラックとして楽しんでいただければと思います。あ、そう言えば『바보(バカ)』に関するエピソードがありますね。だいぶ前に地方でヒップホップとR&Bのアーティストが大勢参加するイベントがあったんですが、そこで予定していなかったこの曲を急遽やることになったんです。だから全く練習もできずにステージに上がったんですが、naflaが完璧なライブをしたのでとても驚きました。すぐ隣で見ていたから余計に印象的でしたね。
――今回のアルバムのリリースを起点に様々な活動を計画していると思いますが、今後のライブやイベントなどの計画をお聞かせください。
テレビやライブで活動するようになると思います。特にライブを活発にやりたいです。新曲を披露できる場が多くあればと思います。
PART 4:Babylon自身の話
――先ほども言われましたが、アルバムの作業中はストレスも相当あって忙しかったと思います。そのストレスはどうやって解消していましたか? 普段の趣味とかも伺いたいです。音楽以外の日常のほうですね。
犬とほとんどの時間を一緒に過ごしますね。犬と過ごす時間が僕にはすごく癒しになります。犬と話をして、散歩もして。それ以外は映画もよく観ます。
――そういえば活動名の「Babylon」は、映画『スカーフェイス』に出てくるバーの名前から取ったと伺いました。映画からも影響されたりしますか?
映画からもモチーフを持ってきたり、インスピレーションを受けたりしますね。『スカーフェイス』の場合も、劇中のアル・パチーノはすごくワイルドなキャラクターですが、人情溢れるキャラクターでもあります。劇中の「The Babylon」というバーに入る場面で、そのネオンサインが目に留まりました。主人公はそのバーで仕事がらみの人々や愛する人と出会って、ほぼすべての社会生活がそのバーの中で起こるんですね。なので僕もそこから名前を取って、そのバーのように仕事も愛も人もいろんな縁を作っていきたいと思いました。
――映画がお好きのようですが、他にはどんな映画が好きですか?
『スカーフェイス』以外には、『ゴッドファーザー』と『カリートの道』が好きですね。
――ノワール映画がお好きなんですね。最近観た映画やファンの皆さんにお勧めしたい映画をご紹介いただけますか?
あ、でも僕は映画でも音楽でも偏食はしないほうです。最近は『ブレス しあわせの呼吸』という映画と『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』という映画を観ました。後者は身体が不自由な女性がある男性と恋に落ちて田舎に落ち着きますが、その女性が芸術家としての才能に目覚めていくという内容です。その物語を描いた「絵」がとても美しいです。あと、『Highway to Hellas』というお勧めの映画あるのですが、ギリシャを背景とする物語でとてもおもしろいです。
――映画だけでなく、もちろん音楽もいろいろ聴かれると思うのですが、最近はどんな音楽を主に聴いていますか? 最近聴いている曲の中でお勧めがあればご紹介ください。
最近、Ella Mai(エラ・マイ)の『Trip』という楽曲をよく聴いていますね。(スマホでその曲を掛けながら)こういうとてもいいメロディー、すごいです。J. Cole(J・コール)とMiguel(ミゲル)が共演した『Come Through and Chill』もいいです。そしてイントロ・トラックですが、Keyshia Cole(キーシャ・コール)のアルバム『11:11 Reset』のイントロ『Cole World』にDJ Khaled(DJキャレド)が参加していて、その特有のエネルギーがとても好きでよく聴いています。
[MV] Ella Mai – Trip
――Babylonさんはキャリアの始まりから今作に至るまでヒップホップ/R&Bをベースとして様々なジャンルに挑戦してきましたが、今までやったことのないジャンルの中で挑んでみたいものはありますか?
ニュージャックスウィングをやってみたいですね。ニュージャックスウィングもR&Bの系統なのでそれほど距離感があるわけでもありませんが、またおもしろい魅力があると思います。もし機会があれば、KIRINさんとJay Parkさんと一緒に本格的なニュージャックスウィングをやってみたいです。
――子供の頃からマイケル・ジャクソンが好きだったということで、今後はダンスも積極的に取り入れていきたいと思いますか?
ダンスもやってみようというより、自然と楽曲がダンスもあったほうがいいようなものになれば、例えばニュージャックスウィングとかだったら、それに似合うようなファッションを合わせる上でダンスも合わせてみる感じでやれると思います。
――ありがとうございました。では最後に、日本のファンの皆さんとヒップホップ/R&Bリスナーの皆さんにご挨拶をお願いします。
今回アルバムをリリースして、またファンの皆さんやリスナーの皆さんに音楽でお会いできることになって嬉しいです。このアルバムに入ってる13曲の中で、1曲でも皆さんの心に残るような楽曲があればと思いますし、このアルバムが音楽ファンの記憶に残るようなものになればと願います。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。
Babylon 1st Album 『CAELO』 2018年10月3日リリース |
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