兵役中のKim Ximyaが、Rad Museumや元2NE1のCLなどをフィーチャリングに迎えた1stソロアルバム『Dog』をリリース!

Written By Sakiko Torii

Beasts and Natives (BANA) に所属のKim Ximyaが、11月29日に待望の1stアルバム『Dog』をリリースしました。Kim Ximyaは1プロデューサー・1MCのヒップホップデュオ「XXX」のメンバーで、韓国トップクラスのスキルを持つラッパーに数えられています。

本アルバム『Dog』は全11曲で構成されており、フィーチャリングには元2NE1のCL、DEAN率いるyou.will.knovv所属のRad Museum、SIMOとJIBINから成るY2K92の3組みが名を連ねています。また、プロデューサーにはcjb95、ccr、DJ Soulscape、SIMO、250、Maalibなどを迎えています。

アルバムリリースと同時にリード曲『Butting on the Glass』のミュージックビデオも公開されたのですが、残りの曲もすべてオーディオが公開されています。『Butting on the Glass』のミュージックビデオも含めたアルバム全曲のプレイリストを貼っておきますね。

[Playlist] Kim Ximya – Dog (Full Album)

 

上記の全曲プレイリストにも入っていますが、せっかくなので『Butting on the Glass』のミュージックビデオもこちらに貼っておきます。

[MV] Kim Ximya – Butting on the Glass

 

そしてついでにCLが参加した曲のオーディオも貼っておきます。やはりCLの人気に比例してこの曲が一番人気のようです。

[Official Audio] Kim Ximya – Looooose Controlla (feat. CL)

 

余談ですが、記事タイトルにも書いたようにKim Ximyaは現在兵役中です。徴兵制がない日本では「兵役」という言い方をよくしますが、韓国では「軍入隊」という言い方をするのが一般的です。そして入隊中のことは「今軍隊にいる」とか「軍服務中」という言い方をします。

そして軍隊に入る際は様々な身体検査をおこなうのですが、結果によって1級、2級……と等級が決まり、4級の場合は兵隊ではなく「社会服務要員」として公的機関で2年間働くことになります。公的機関というのは市役所だったり、警察署だったり、消防署だったり、児童福祉所だったりといった場所です。社会服務要員になった場合でも、軍隊で4週間の軍事訓練は受けなければなりません。ちなみに5級は有事にのみ出動、6級は免除です。

Kim Ximyaは4級の社会服務にあたるので、正確には「社会服務中」という言い方をします。社会服務の場合は自宅から月〜金で通勤するスタイルになりますが、その期間に収益の出る活動をすることは禁止されています。Kim Ximyaの場合は社会服務が始まる前に『Dog』を制作していたので問題ありません。

昔、The Quiettが社会服務中にアルバム作って売って問題になったけど(私もそのアルバム買って聴いてたから、実は社会服務中だったことが発覚した時は超驚いた!笑。なんだったら確かライブ活動もしてたはず)、その頃は今よりも韓国ヒップホップシーンが小さかったから問題が大きくなりませんでした。ヒップホップがこれだけ大衆化した今、The Quiettほどの知名度で同じことをやったら大ごとになると思います。

ということで余談がちょっと長くなりましたが、記事タイトルには便宜上「兵役中の」と書いたものの、より正確な情報を伝えたくて記してみました。

そしてちょっと前にJay ParkとDJ WegunのコラボEP『Everybody Sucks』が出た時の記事にも書きましたが(これ)、Kim Ximyaは軍隊から召集されたあと、急遽予定してなかったアルバム『Bundle1』を無料公開しました。その時に公開した直筆の手紙がこちらです。

 

Jay ParkとDJ WegunのコラボEP『Everybody Sucks』の記事には『Bundle1』のYouTubeリンクを貼ったので、この記事にはSoundCloudのリンクを貼っておきます。どちらも同じ内容です。フィーチャリングにはSIMO、Mckdaddy、Verbal Jintが参加しています。

 

HYPEBEAST KOREAがKim Ximyaの入隊前におこなったインタビューも数日前に公開されました。こちらは私の盟友、soulitudeさんが実施したインタビューです。翻訳機にかければだいたいの内容は理解できると思いますので、よかったら下のリンク(🔗マークのやつ)からぜひ!

Kim XimyaとかXXXって韓国よりも欧米で高く評価されてて、欧米の権威ある雑誌や音楽賞においては韓国ヒップホップのトップくらいの扱いなんだけど、韓国では大衆的に知名度がまったくないし、経済的には全然成功しているとは言えなくて、だけど自分たちらしいサウンドを貫くことに全身全霊を捧げてきました。そんな彼の心境の変化も知ることができて、最高に興味深いインタビューでした。

ちなみに上記の徴兵制度の話もsoulitudeさんが詳しく教えてくれました。soulitudeさん、ありがとう!

🔗 https://hypebeast.kr/2020/11/kim-ximya-xxx-1st-solo-studio-album-dog-release-interview

 

ところで実は私も去年、インタビューの仕事でXXXに会いに行きました。雑誌「Sound & Recording」のインタビュー(これ)だったのですが、その時もsoulitudeさんが通訳に入ってくれました。っていうか私はXXXのインタビュー中、BANAのスタッフさんたちと盛り上がりすぎて、静かにしてって注意されたというポンコツです。現場で役に立たないどころか足引っ張った件。でも「Sound & Recording」にXXXを推薦したのは私なので、許してほしい。

そしてこれだけは自慢させてほしい。XXXと一緒に記念写真を撮りました。

 

 
 
 
 
 
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なんか全然『Dog』じゃなくて余計な話ばっかりで長くなっちゃったけど、最後に『Dog』のトラックリストを記して締めたいと思います。私のくだらない話にも長々と最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

01. Drive Slow (Feat. Rad Museum)
02. 0 Balance
03. Okay, Dial it up, Call me
04. Does it Matter
05. Butting on the Glass
06. Uainrealli (Feat. Y2K92)
07. When the Right is Wrong
08. Looooose Controlla (Feat. CL)
09. Walking on Thin Ice
10. Forgotten
11. Don’t Kill, Don’t Spill, Don’t Steal
– BONUS TRACK(限定盤)
12. Moi Run
13. Always in a Bad Mood
 


 

Kim Ximya – Dog のご視聴はこちらから

itunes spotify
 

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