注目のフィメールラッパーBrynがEP『VELVETMOTH』をリリース

Written By Sakiko Torii

ここ1~2年で急激に注目を集めているフィメールラッパーのBryn(ブリン)が、8月27日に5曲入りのEP  『VELVETMOTH』をリリースしました。フィーチャリングにはpunchnelloとOHNOの2人を迎えています。このアルバムは、Brynが今後発表していく「MOTHシリーズ」の第一弾で、第二弾は10月初めにリリース予定だそうです。

Brynは私も個人的に大好きなラッパーで、「最近注目のラッパーは?」って聞かれると必ず名前を挙げるうちのひとりです。抜群のファッションセンス、多様なジャンルに対応できるラップスタイルの幅の広さなどが彼女の大きな魅力。JJKからラップを習った中で最も成功した「三大レッスン生」のひとりと言われています(他の2人はSwervyとDon Malik)。

今年の初夏にはMBCのYouTubeチャンネルを通して、イ・ヨンジとSandyと共に『힙합걸Z(ヒップホップガールZ)』という番組で活躍しました。この3人が出演したKilling Verse(Dingoが公開しているラッパーたちのライブ映像シリーズ)は必見です!

DF Killing Verse – Bryn, Sandy & イ・ヨンジ

 

ちなみにこのKilling Verseの6:45頃からBrynが披露した『Downtown Baby』は、例のBLOOのあの曲です(下記の記事参照)。韓国の大スターであるイ・ヒョリがテレビ番組で披露したことによって人気に火が点いたこの曲は、実はイ・ヒョリよりもちょっと前にBrynがここでカヴァーをしていて、このBrynのバージョンはBLOO自身もインスタで紹介したりして、ヒップホップファンの間でかなり話題になってたんです。

このKilling Verseが5月29日で、イ・ヒョリのほうが6月13日だったので、ほんの2週間で『Downtown Baby』は2人の女性によってカヴァーされて、どちらも話題になったというわけです。下記の記事を書いたあと、1ヶ月くらいは1位をキープしてたかな? その後は徐々に順位を下げていますが、未だに10位あたりにいるのでインディペンデントレーベルのラッパーの曲としては驚異的な大ヒットと言えるでしょう。

BLOOが2年半前にリリースしたトラック『Downtown Baby』が韓国の主要チャートで1位を席巻中!

 

Brynの話に戻ります。1998年生まれ、現在22歳の彼女は、もともと「DiCKIDS」クルーのメンバーとしてその名が知られるようになりました。DiCKIDSとは『高等ラッパー』を通して有名になったクルーで、ヤン・ホンウォン(Young B)、Bully Da Ba$tard、unofficialboyy(イ・スリン)など当時の人気高校生ラッパーたちが所属していました。残念ながらクルーはすでに解散しています。

そんなBrynは『SHOW ME THE MONEY』にシーズン6から毎年チャレンジし、ついに昨年のシーズン8ではベスト8にまで残るという快挙を遂げました。女性ラッパーでここまで残るということ自体も歴史的な出来事って感じだし、彼女の持ち味であるファッション性と感性的なラップを存分に生かしながら勝ち残っていく姿はとても印象的でした。

[SHOW ME THE MONEY 8] Bryn – CUPID (Feat. JAMIE)

 

Brynはちょっと前まで「アンダーバーレコーズ」というレーベルに所属していましたが、脱退後は「自分らしい音楽を続けるために特定のレーベルに所属したくない」と語っています。今回のEPも所属事務所を「Brynshomelab(意味的にはBrynの自宅研究所?)」という名義にしていて、アルバム紹介文も自分の言葉で書かれています。「MOTH」って昆虫の蛾という意味なんですけど、どうしてそういう名前にしたのかも綴られています。

“나는 하고 싶은거 무조건 해야해”
“나는 표정 절대 못 감춰”
「私はやりたいことを何が何でもやらないとならない」
「私は表情を絶対に隠せない」

 

등등 여러 내 성격의 특징들이 있지만 이 특징들의 공통점은 유독 내가 불같고 적극적인 사람이라는 것이었다.
等々、私の人格の特徴は色々あるけれど、これらの特徴の共通点は私が火のようで積極的な人間だということだった。

 

나방이라는 말이 떠올랐다.
蛾という言葉が浮かんだ。

 

불 길 속에 타죽을지 모르는 상황에서도 득달처럼 달려든다. 나와 너무 닮았단 생각을 했다.
炎の中で焼け死ぬかもしれない状況でも、目的地に向かって飛び込む。私とあまりにも似ていると思った。

 

어차피 앨범에 큰 서사, 심오한 내용을 담지 않을거니 나를 담자 라고 결정했다.
どうせアルバムには大きな叙事とか奥深い内容は盛り込まないから、私自身を盛り込もうって決めた。

 

MOTH 시리즈 중 첫 단추인 VELVETMOTH 는 벨벳이라는 질감처럼 가장 부드럽고, 가장 연약한 나를 담았다.
MOTHシリーズの最初のボタンであるVELVETMOTHには、ベルベットの質感のように何よりも柔らかくて、何よりもか弱い私のことを込めた。

 

어릴 적 부터 그냥 사람이 좋았다. 누굴 좋아하는 것도 빨랐고 잊는 것도 빨랐다.
子どもの頃からただ人が好きだった。誰かを好きになるのも早かったし、忘れるのも早かった。

 

누군가와 싸운다는 건 상상도 할 수 없다. 감정을 상하게 한 것부터 미안한걸 어떡해
誰かと喧嘩するなんて想像もできない。感情を傷つけることからして申し訳ないことをどうして。

 

즉, 나는 강한 적이 없었다.
つまり、私は強かったことがなかった。

 

그렇다면 브린이라는 캐릭터가 대체 뭘 할 수 있는가에 대해 생각했다.
솔직해지는거 말고 다른 방법이 있을까? 난 더 좋은 답을 얻지 못했고 최선을 향해 움직였다.
だったらBrynというキャラクターには一体何ができるだろうって考えた。
率直になること以外に何があるのか?  私はそれ以上の答えを得ることができず、最善に向けて動いた。

 

さらに全5曲についてもBryn自身の短いコメントが紹介されているので、それもトラックリストと合わせて載せておきますね。ミュージックビデオは公開されていませんが、Apple MusicやSpotifyなどで配信されていますので、そちらでぜひ聴いてみてください!

01. HIGHSCHOOL (Feat . OHNO)
君のことが好きだと分かったとき、私にはどうしようもなく思えたんだ。
あらゆる私の声のトーンと表情、行動まで!
こんな私の姿がただの高校生みたいだった。

02. CANTSAY
いろんな状況のせいで私は自分の気持ちを伝えることができなかったし(丸見えだったとは思うけど)
いや、実際は言ってどうしようっていう考えがもっと強かった。

03. DADDYSLILGIRL
いつの間にか大人になってアルバムを作ってるね。それも2枚目のアルバムを。
テレビにも出たし、私を羨ましがる人まで出てきたね。
私はもともと小さな小さな遅くに生まれた一人娘だったのに。

04. 니가 뭔데 (who the fuck are you)
君を見ていて気分がいいのに気分が悪かった。
私があまりにも惜しいことあるよ。いや、それでお前が何だっての?

05. GOINGOUT (Feat. punchnello)
私たち、こんなふうに恋愛するならどうして出会うんだろう。
これは果たして恋愛なのか。勝って負けるゲームをするわけでもないのに、どうして私は負けず嫌いなのか?
ああ、分からない。私は今日外に出て遊ぶよ。連絡しないでほしい。
 


 

Bryn – VELVETMOTH のご視聴はこちらから

itunes spotify

 

 

writerSakiko Torii

BLOOMINT MUSICの運営者。韓国ヒップホップ・キュレーターとして執筆、ライヴ主催、音源/MV制作サポート、メディア出演など多方面に活躍中。イギリスに音楽留学していた本格派。著書に『ヒップホップコリア』。



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