韓国ヒップホップシーンのOG、Deepflowが5年ぶりのアルバム『FOUNDER』をリリース!

Written By Sakiko Torii

VMC(Vismajor Company)の首長であるDeepflowが、4thアルバム『FOUNDER』を4月13日にリリースしました。前作の『양화(ヤンファ)』が2015年4月13日にリリースされたので、ちょうどぴったり5年ぶりですね!

このアルバムは世界最大のファーストフードチェーンであるマクドナルドの成長を描いた映画『The Founder(邦題:ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ)』がモチーフとなっていて、前作『ヤンファ』以降のストーリーを13曲に分けて振り返っているとのことです。

フィーチャリング陣はVMCの所属アーティストを中心に構成しつつ、チェ・ハンソク、Jung-In、Hwajiなどの外部アーティストも参加。大衆音楽賞受賞、テレビ出演、ディス戦などを経験したこの5年間、Deepflowは『ヤンファ』とどのくらい変わったのか、そんな極めて個人的なストーリーテリングに集中したということです。

プロダクションもサンプリングと808がメインだった前作とは異なります。ソウル、ジャズ、ファンクなどといったレトロジャンルを幅広く取り入れ、古典映画のサウンドトラックを連想させるようなサウンド作り。バンド「From All To Human」と共に15人余りの演奏家たちがセッションで参加ししたということで、とにかく音が厚い! 音の広がりが豊か! 生演奏のサウンドが超リアルなんです! それでいて、従来のDeepflowらしいヘヴィーなヒップホップのフィーリングをしっかりと感じることができます。

今のところミュージックビデオは新しく公開されていないようなので、とりあえず1年前に先行シングルとしてリリースされていた『36 Dangers』を貼っておきますね。

[MV] Deepflow – 36 Dangers

 

前作『ヤンファ』は当時、E SENSの『The Anecdote』と並んで評論家から絶賛され、5年が経過した今もなおこの2作は韓国ヒップホップシーンに残る名盤として評されています。当サイトでは『ヤンファ』については記事を書いてなかったのですが、収録曲のひとつである『Bucket List』の歌詞翻訳は掲載しています。この歌詞はぜひとも多くの方々に読んでいただきたいです。

私は『ヤンファ』がリリースされた出したちょっと後に、著作『ヒップホップコリア』のためにDeepflowにインタビューをしました。当時のVMCは「アンダーグラウンド最後の砦」といった立ち位置で、そのインタビューの中でもDeepflowは『SHOW ME THE MONEY』は大嫌いだから抗いたい、だけどアンダーグラウンドにこだわりすぎるのも違うのでは、などといった複雑な心境を語ってくれました。

あれから5年。『SHOW ME THE MONEY』や『高等ラッパー』に出演し、「DAMOIM」などの活動を通して今や人気も知名度も獲得したDeepflow。だからといって音楽性を大衆的に変えることもなく、相変わらず自分らしさを貫いています。この5年で立ち位置は大きく変わったけど、ラッパーとしての姿勢は何も変わってないし、むしろ活動の幅が広がってアーティストとして大躍進したように思います。

以下は全13曲のトラックリストです。生演奏の豊かなサウンドと率直なストーリーテリングが心に響くDeepflowの5年ぶりの力作『FOUNDER』、大変お勧めなのでぜひ聴いてみてください。

01. Panorama
02. 500 (Feat. チェ・ハンソク)
03. Low Budget
04. 품질보증 (Feat. ODEE, Nucksal, Don Mills, Wutan)
05. 대중문화예술기획업
06. Big Deal (Feat. Hwaji)
07. Harvest (Feat. Nucksal)
08. BEP
09. Dead Stock (Feat. QM)
10. VAT
11. 36 Dangers
12. Pretext Interlude
13. Blueprint (Feat. Jung-In, Rohann)

 


 

Deepflow – FOUNDER のご視聴はこちらから

itunes spotify

 

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