Album | Zion.T - O O


本日2月1日、Zion.Tが『Red Light』以来約4年ぶりのニューアルバム『O O』をリリースしました。厳密に言えば『Red Light』を出した年の12月に『Mirror Ball』というEPも出しましたが、こちらはコンセプト・アルバムの色合いが強かったのもあってあまり注目していませんでした。

『Red Light』がリリースされた時は記事をたくさん書いたので(当時どんだけ自分がハマってたかよく分かる)よろしければ以下の記事たちをご覧ください。

 

さて、本日リリースされた新作『O O』ですが、数日前にトラックリストが公開された時点で大きな話題になっていました。というのも、あのG-Dragonがフィーチャリングしている曲が入ってるというのです!

よく考えたらZion.Tは去年、YG傘下のレーベル「The Black Label」に移籍したので(移籍発表当時の記事はこちら)当然と言えば当然なのかもしれないですね。それにZion.Tは、G-Dragonのソロアルバム『COUP D`ETAT』でも『너무 좋아(大好き)』という曲にフィーチャリングしたことがあるので、そのお返しにもなりますね。だけどもしZion.TがAmoeba Cultureにいたままだったら、フィーチャリング返しはギャラの問題でできなかったと思うんです。そういう面でも移籍した甲斐がありますよね。

トラックリストは以下の通りです。G-Dragonの他にはBeenzinoがフィーチャリングで参加しています。Beenzinoは『Red Light』にも参加していました。

01. 영화관 (映画館)
02. 노래 (歌)
03. Comedian
04. 미안해 (ごめんね) (Feat. Beenzino)
05. 나쁜 놈들 (悪いヤツら)
06. Complex (Feat. G-Dragon)
07. 바람 (風) (2015)
08. 영화관 (映画館) [Inst.]

 

ガットギターの音色が軽快に響くルンバ調の『영화관(映画館)』で始まり、シンプルなポップビートでここ2年ほどのZion.T路線を受け継いだ『노래(歌)』に続きます。そして『Red Light』にも通じるミニマルに抑えた伴奏と電子ピアノの洗練された音色が印象的な『Comedian』、Beenzinoにピッタリのオシャレなファンキーチューン『미안해(ごめんね)』、ボサノバのリズムに軽いラップ調のボーカルを乗せた『나쁜 놈들(悪いヤツら)』と続き、Zion.TとG-Dragonとの声の相性もバッチリの『Complex』ではZion.Tらしいトリッキーなリズム構成で聴き手を唸らせます。そして最後はアコースティックギターを基調にした優しいバラードの『바람(風)』でしっとりと締めます。

一言で言うと、とても素晴らしいアルバムです。『Red Light』の音楽性を気に入っていた当時のファンからすると、その後のZion.Tの音楽はちょっと物足りなかったかもしれません。でも本作では、当時からのファンも最近のファンもどちらも納得できるような、これまでのZion.Tの集大成のような仕上がりになっています。ギターや電子ピアノが生かされた音作りは全体的にシンプルで、ラテンのエッセンスをさりげなく添えながらもアーバンな雰囲気を漂わせています。

2曲目に収録されている『노래(歌)』は、アルバムリリースと同時にミュージックビデオも公開されました。ポップなサウンドにしてはど派手な色彩で、すごいインパクト!

 

アルバムのプロデューサーには『Red Light』で多くの曲を手掛けたPeejay、それからYGの敏腕プロデューサーであるKushやソ・ウォンジンなどを迎え、Zion.T自身も全曲の作詞・作曲に参加しながら独自のスタイルに仕上げています。Kush+ソ・ウォンジンのコンビといえば、Zion.Tの『No Make Up』を手掛けたことが記憶に新しいですね。さらにPeejay+Kushのコンビは、Junggigoの『일주일 247(1週間 247)』を手掛けていますが、この曲にもZion.Tがフィーチャリングしているので、まるでZion.Tを取り巻くファミリーが形成されているようですね。

今回の『O O』はプロデューサー陣を見ても、ミュージックビデオを観ても、YGのカラーがとても強い気がします。PeejayはBIGBANGの曲も手掛けてきていますし。でも、普通のアーティストの場合はYGっぽさが強く出るとYGの個性に呑み込まれてしまうと思うのですが、元々Zion.T自身が持っている個性とYGのカラーは親和性が高いので、違和感がありません。

前作『Red Light』に比べると、全体的にややポップで大衆にも聴きやすく仕上がってるのではないかと思います。『Red Light』は曲によってはかなりビートも複雑でマニアックでしたからね。

ところで最後に初歩的な問題に立ち返りますが、この『O O』ってなんて読むんでしょう? 前作『Red Light』の1曲目も『O』という曲だったけど、これは歌詞から考えて普通に「オー」だと思うから、「オーオー」かしら? あと、『O』はカメラのレンズを形状化したってことだったけど、『O O』はやっぱりZion.Tのメガネなのかしら?

 


 

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Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者である鳥居咲子は、幼少期よりピアノと音楽理論を学び、ロンドンに音楽留学をした。現在は音楽記事の執筆、ライブ主催、楽曲リリースのコーディネート、メディア出演など、韓国ヒップホップに関する様々な活動を展開している。著書に『ヒップホップコリア』。音楽以外に関するネタを集めた趣味ブログ『BLOOMINT DIARY』も運営中。別名ヴィヴィアン。
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