Album | E SENS - The Anecdote


ついにE SENSの初のソロアルバム『The Anecdote』が、1年以上にわたってファンを悩ませてきたお蔵入りの危機を乗り越え、8月27日にリリースされることになりました。HIPHOPPLAYAでは、E SENSによる手書きの歌詞がプリントされたポスター付きの限定盤の予約を受付開始したのですが、開始直後に予約が殺到して、サーバーがダウンしたそうです。

過去記事『Column | The Anecdoteの再構成』と『Single | E SENS – 비행 (飛行)』を読んでいただければ分かるように、確かに『The Anecdote』はリリースに向けて準備されていると公表されていましたが、思ったよりずいぶん早かったですね。韓国では「服役中の歌手が音楽を発表するのは、我が国の歌謡界で初めてのことである」ってニュースが出ちゃってました。E SENSに「歌手」とか「歌謡界」ってワードは合わないんだけど、でもまあそういうことになりますよね。

やはりE SENSの位置づけは、ほかのアンダーグラウンドのラッパーたちと違ってなんだかんだ芸能人なんですよね。その事実はE SENSを一生苦しめるのだろうけど、一方でその苦しみはE SENSをアーティストとして成長させ続けるようにも思います。

そして、こちらが『The Anecdote』のアートワークです。

anecdote_artwork

アルバムのタイトルもアーティスト名もどこにも書いておらず、代わりに「KMH」と書いてあります。これは、E SENSのファンであればすぐに分かると思いますが、E SENSの本名であるカン・ミンホ。Kang Min Ho の頭文字ですね。本名を生かしたということは、「ラッパーE SENSである前に、人間カン・ミンホの話を詰め込んだアルバムである」ということなのでしょうか。

ファンにとっては楽しみである反面、長く待ちすぎてしまったせいで聴くのが怖くなってしまった部分もあるのではないでしょうか。願っていた夢が叶う瞬間というのは、その夢の大小に関わらず、少し臆病になってしまうものだと思います。そのくらい、このアルバムは幻となって消えそうな存在でした。

リリースを諦めていたファンも少なくないと思います。それでも今回事務所がリリースに踏み切ったのは、E SENSという韓国で5本の指に入るであろうラッパーの渾身の作品だからであり、長く名を残す名盤となるであろうと確信が持てたからではないでしょうか。ラッパーたちも皆、騒いでいますね。久しぶりにヒップホップシーン全体が注目する新作が出ることになり、お祭り状態が楽しくもあります。

トラックリストは以下の通りです。

01. 주사위 (サイコロ)
02. A-G-E
03. Writer’s Block
04. Next Level
05. 삐끗 (食い違い)
06. 10.18.14
07. The Anecdote
08. Back In Time
09. Tick Tock (feat. Kim Ximya)
10. Unknown Verses

 


 

E SENS – The Anecdote のご購入はこちらから

itunes amazon-button-1

 

Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
Sponsored Link