Report | Michael Bublé - Live in Japan 2015


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2015年2月6日(金)19:00〜21:00

この日のこの時間は、私の人生における宝物の時間ベスト30に入ったと思います。30ってなんだか微妙な数字だけど、やっぱ自分の人生における大切な出来事ってほかにも色々あるからね。中途半端に30なんて数字を出したせいで返って伝わりにくくなったような気がしなくもないけど、とにかく「人生の中における大切な時間」感がハンパなかったのです。

マイケル・ブーブレ様のファンになってから、たぶんちょうど10年くらいだと思います。ファンになったきっかけとか、マイケル・ブーブレ様の輝かしい経歴とかは、こちらの過去記事をご覧ください → Column | Michael Bublé

その中でもブツブツと書いていますが、マイケル・ブーブレほどの世界的シンガーが、グラミー賞を何度も受賞しているトップシンガーが、日本ではいまいちパッとしない。日本では洋楽自体がニッチなものとなって久しいですが、それにしてもマイケルが何度ワールドツアーをやっても、日本にだけは来ないという悲惨さ。ほかの国まで観に行こうと思ったことすらあります。

それがとうとう初来日コンサートをやると言うじゃないですか! しかも日本武道館! 初来日コンサートとしては申し分のない会場ではないですか! これでチケットが取れなかったら目も当てられないので、来日コンサートの発表があったその日にファンクラブ(もちろんマイケルの母国カナダの運営)に入会して、ファンクラブ先行に申し込みました。しかも18,000円のS席に。

それだけ必死になった甲斐あって、ゲットできた席は前から3列目!!!!!!

やばい。席に座って誰もいないステージを見ただけで、もう泣きそうになりました。この距離でマイケル・ブーブレ様の生歌を聴けるなんて……私にとっての歌の神様を、こんな近くで拝むことができるなんて……と想像しただけで胸が昂る。ハァハァ。

ほら、超近いでしょ?

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武道館は満席!

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オープニングアクトとしてNaturally 7というグループが登場したのですが、私は残念ながら仕事で武道館に到着したのが開演ギリギリだったため、観ることができませんでした。Naturally 7とは、以前別ブログにも書いたことのある、マイケルがニューヨークの地下鉄でゲリラライブをやった時に一緒にアカペラで歌っていたあのグループです → Song | Michael Bublé – Who’s Lovin’ You (Sings in NY Subway)

オープニングアクトが観れなかったのは残念ですが、会場に着いて10分もしないうちに本番が始まったので、マイケルのことを1秒も逃さずに観れただけでも良しとしましょう。そんな感じで着席して間もなく、場内が暗くなり、壮大なバックミュージックとともにスクリーンに用意された素敵な映像が流れ、幕が少しずつ上がり……

ほ、ほ、ほんもののマイケル・ブーブレ様だあぁぁぁーー!!!!!!!

思わず目に浮かんだ涙。だけど涙が流れないようにこらえつつ、瞬きもせずにマイケル様をガン見。ところが「ドカン!」と特効の花火が上がった時、花火がめっちゃ熱くて目に溜まっていた涙がドバーーーーって溢れ出て、それにビックリして「うわあ!」ってなって、何が何だか分からないまま終わった1曲目の『Fever』でした。

そして間髪入れずに始まった2曲目は『Haven’t Met You Yet(まだ君と出会っていない)』です。ジャズ・スタンダードを歌うことの多いマイケルにとって、この曲は際立ってポップなところが印象的ですよね。この曲は、まだ出会っていない君=運命の人を思い浮かべながら失恋を乗り越えていくという曲なのですが、ミュージックビデオに出演している女性はマイケルの奥様なのです。といっても撮影した時はまだプロポーズ前でした。だからマイケルは、未来の奥様を目の前に運命の人について歌っているという、なんともロマンチックな逸話つきのビデオなのです。

ポップでノリのいい曲が始まったというのに、相変わらず手拍子もできず、一緒に歌うこともできず、ポカーンと口を開けて立ち尽くすだけの私。途中でオエッてなったから何かと思ったら、ずっと口がポカーンと開きっぱなしだったせいで、口の中がカラッカラになってた(笑)

あと、確かこの曲だったと思うんだけど、トランペット、トロンボーン、サックスなどブラスセクションの方たちが座っていた部分のステージが、曲の後半で前方にスライドしてくる演出がかっこ良かったです。特に私のように前の席にいた人間にとっては、ブラスの人たちがどんどん迫って来るので「うおお!」となりました。

曲が終わるとマイケルが「やっと日本に来ることができて嬉しい」というような挨拶をして、それから最前列のファンに向かって話しかけ始めました。「君はすごく可愛い」とか何とか言いながらステージから降りて、そのファンの元へと駆け寄ったマイケル。スクリーンに映し出されたファンは、なんとクリス松村さんでした(爆) ご本人のブログにその時の様子が記載されているので、ぜひご覧ください。クリス松村さんの感動と興奮が伝わってきますよ。

マイケルは続いて客席の別の女性に話しかけました。「それ自分で作ったの?」って。その女性が持っていたのは、ジャニーズやK-POPのコンサートでファンがよく手にしている応援ウチワのようなもの。マイケルはその女性の元に行き、なんとハグをしました! マイケルにマイクを向けられたその女性は、震える声で「Thank you for coming to Japan(日本に来てくれてありがとう)」と言っていました。会場にいるすべてのファンの気持ちを代弁してくださって、本当に感動しました。見ているこっちまで嬉しくなっちゃった。クリス松村さんも、ハグしてもらった女性も、本当に良かったですね。おめでとうございます!

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このあとステージにまた戻る時、マイケルにピッタリとついていたボディガードの方を紹介してくれました。ものすごいガタイが良くて、すごい顔がイカツくて、めっちゃ怖い表情してるんだけど、マイケルが「僕のカワイコちゃん♡」みたいな言い方で紹介するの。「スウィート♡ スウィート♡」ってマイケルが冷やかしまくってるのに、スクリーンいっぱいに映し出されたボディガードの方の表情は1ミリも変わることなく、ずっと怖い表情のまま(爆) そのまま2人の間に変な空気が流れて、黙ってステージに上がっていったマイケルでした(爆)

ステージに戻ったマイケルは「僕はコンサートはやらない。だってコンサートなんてつまらないから。これはパーティーだ!」と語って、もうかっこ良すぎて何なんだろうって思った。いちいちステキ。今すぐマイケルと結婚したいって思った。

それから「日本の皆さんが礼儀正しいことは知ってるけど、礼儀なんて今日は忘れて。踊りたかったら踊って。お尻を振りたかったら振って。歌いたかったら一緒に歌って。周りの人からシーって言われたら、こうしてやれ!」って中指を立てたマイケル(爆) そしてこの流れで歌い始めたのが、まさかの超スローバラードだったという(爆)

マイケルのトークはこういうネタとかウソが多くて、会場が何度も爆笑の渦に。一番笑ったのが、バンドメンバーをひとりひとり紹介している時。ピアニストの方がアジア人だったんだけど、マイケルが「彼は日系アメリカ人で、今日は故郷に来ることができて喜んでいます」と紹介したんですね。客席からも「お〜!」「パチパチパチ」「イエーイ!!」って歓声が上がったんだけど、そしたら「でも彼は中国人なんだけど」ってマイケルが言うわけ。まさかの日系アメリカ人ってくだりが全部ウソ(爆) 故郷に来れてうんぬんとか、全部ウソ(爆)

ちなみに韓国公演では韓国人だと紹介したそうです。こういうネタを、いかにもウケ狙いという感じではなく、サラッと話すところがまたおもしろいんですよね。長い下積み時代に磨き上げた、コンサートでの話術が本当に素晴らしい。歌も世界で一番うまいのに、トークもコメディアンばりにおもしろい。ギタリストを紹介した時も、「ずっと僕とプレイしてきたのに、最近はジョン・レジェンドと浮気をしている」って言ってて超笑った。He’s cheating on me. 浮気って表現が笑える。

少しずつ気持ちに余裕が出てきたので、動画や写真を撮ったりしてみました。ホールやアリーナクラスのコンサートでは撮影禁止なことが多いので、この日も絶対に禁止されてるだろうと思ってたんですね。そしたらみんな撮影しまくってるのに、周りのスタッフは何も言わないので、OKなんだと判断して私も便乗しました。

私の経験上、最近の洋楽コンサートは撮影OKなことが増えたように感じます。ちなみに私が開催する韓国ヒップホップのライブは、いつも撮影OKです。どんどん撮影して、どんどんアップして、ファンの輪を広げてください! ということで、曲のほんの一部を少しずつではありますが、「これはパーティーだ! 踊りたかったら踊って!」からのまさかのスローバラード『Try a Little Tenderness』と、ヴァン・モリソンの名曲『Moondance』の動画をお楽しみください。

 

それから写真も何枚か撮りましたので、それもアップします。本当に近くて、何度も目が合いました。合ったはず。気のせいかもしれないけど、そう信じて生きていくのです。何度か私のことを見つめながら歌っていた。私の前の人でも隣りの人でも後ろの人でもなく、私のことを見つめていた。あの瞬間、私とマイケルの間には確実に愛が芽生えていた。そう信じて生きていくのです。

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一番聴きたかった曲のひとつ、『Feeling Good』のイントロが流れた時はゾゾーっと鳥肌が立ちました。ウギャーーーーー!!! って奇声もあげちゃったりして。マイケルの紹介記事でもこの曲をご紹介していますが、それを観てマイケルに興味を持ってくれた方が多かったので、やはりこの曲の魅力はハンパないのだと思います!

生の『Feeling Good』は、それはそれはもう……。うまい言葉が見つからないですが、とにかくバンドの演奏がすごい迫力で、特にブラスの皆さんのプワワワ〜ン! って弾けまくる演奏がとんでもなくて、マイケルの歌もパワフルで渋くてダンディーで心底シビれました。

そのあとしばらくバンド紹介タイム。最初はブラスの方たちの紹介をしたのですが、それがまたすごく凝ってて。ビバップの音楽に合わせてブラスの方たちを紹介していくのですが、ひとりひとりの紹介映像が作られていて、上半身の写真が360度グルッと映し出される映像と、名前、出身地、出身校(みんな音大を出てますね)などが書かれていました。マイケルがビバップに合わせてメンバーを紹介して、そのメンバーがソロ演奏をしている間にメンバー紹介の映像が映し出されて、すっごいかっこいい演出でした。

↓ こんな感じ。マイケルがメンバーを紹介して……

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そのメンバーのソロ演奏中、紹介画面が映し出される。

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皆さん音大を出ている素晴らしいプレイヤーで(もちろん音大を出てなくても素晴らしいプレイヤーはたくさんいますが)世界トップレベルの方たちの演奏というのは本当に素晴らしいです。マイケル・ブーブレという人の歌を聴きたくて集まった1万人が、バンドの演奏に魅了され、大歓声があがりつづけていました。

↓ こちらは最後、ドラムのソロプレイの時の動画です。このまま次の曲『I’ve Got the World on a String』に入っていくまでの流れです。とっても短い映像ですが、十分にバンドのすごさは伝わると思います。

 

この時はブラスセクションの紹介だけで、『I’ve Got the World on a String』という素晴らしいジャズを演奏したあとは、ベース、ギター、ピアノの紹介をしました。その間に、いつの間にかブラスの皆さんがいなくなっていました。このようにシナリオ構成がしっかりと練られているという点でも、素晴らしいショーだと思いました。

それから例の「彼は日系アメリカ人で」っていうネタをやって、椅子に座ったマイケルは、ドラム、ベース、ギター、ピアノのバンド演奏に合わせてスローロックソングの『Everything』をやりました。1万人が「La, La, La…」の部分を大合唱して、すごく感動的でした。すごく感動したのに、曲を歌い終わったあとにマイケルが「ここでこうやって座って歌うのはすごくいい気分。だって暗闇の中にみんなが見えるから。みんなのマスクをしてる姿が。バットマンみたい」っていう話を始めるんですよ!(爆)

あと「みんなが一緒に歌ってくれて嬉しい。ちょっと間違ってるけど」みたいなことも言ってたような。いちいちおもしろすぎてお腹痛かった。それから「僕が歌ってる時、曲に合わせて右手をこうやって上げて。こうやって上げたら、手を下ろす時、そっと隣りの彼女のヒザに手を置くんだ。こうやって……」って言いながら、自分の太ももをいやらしく撫でるマイケル(笑)

散々笑わしてくれたあとに、「ひとりのカナダ人がこうして日本で歌ってるなんて素晴らしい。これはすべて愛のおかげだ。あなたが黒人でも白人でもゲイでもストレートでも関係ない。これは愛なんだ」みたいなことも言ってて、ジーンとしました。

そしてロマンチックな『That’s All』と『How Can You Mend a Broken Heart?』を披露して、会場の雰囲気全体がしっとりしてきたところで、マイケルが静かに話し始めました。「次にやる曲は、僕がこれまで知ってる中で一番ロマンチックな曲です。結婚して60年になる僕のおじいさんとおばあさんが結婚式で踊った曲です。」

そう話すと、シーンとなった会場にしっとりとピアノのイントロが。そしたら突然マイケルがすごい声量で「エブリバーーデェー!!!!!!」って歌い始めたんですよ。「え?」って思ったら、バンドも猛烈にガンガン激しく演奏を始めて、さらに「ええっ!?」って思ってよく聴いてみたら、まさかのバックストリートボーイズ! ロマンチックのロの字もない、バックストリートボーイズの『Everybody』です(爆) 「みんな一緒に歌って踊ろうぜ。俺たちバックストリートボーイズが帰ってきたぜ。パーティーだ。叫べ、イエー!」っていう歌詞なわけですよ。おじいさんとおばあさんのくだり、全部ウソ(爆)

大爆笑とともに会場のみんなで「エブリバーデー!」「イエー!」って歌って踊って、超盛り上がりました。マイケルのホラ吹きに気持ちがあっちにこっちに大きく振り回されまくって、ますますマイケルの虜になっていきました。このあとはリクエストを受け付けるってことになって、みんなが「Home」って叫んでだんだけど、マイケルが「Home? うえぇ、あんなクソ曲」って全否定(爆) マイケルの代表曲なのに(笑) みんながめっちゃリクエストしてるのに(笑)

そして誰かがリクエストした『Smile』を歌ってくれました。この曲はチャーリー・チャップリンの名作『モダン・タイムス』のメインテーマソングで、作曲者もチャップリンですが、その後歌詞がつけられて数多くの伝説的シンガーたちに歌われてきた名曲ですね。

私は何度引越しをしても、チャップリンのポストカードを15年以上飾り続けているほどチャップリンを愛しているのですが、彼は映画監督としても、俳優としても、コメディアンとしても、作曲家としても、天才的な才能を炸裂させて何十年にも渡って(そろそろ100年近い)感動を与えている映画の神様のような人です。そんな映画の神様が作った曲を、歌の神様であるマイケル・ブーブレ様が歌うわけなので、「この瞬間を記録に残さなくては!」と動画も撮影してみましたが、画面をあまり見ないでマイケルばっか見てたので、途中で激しくボケボケになってますね。

 

このあと、ちゃんと『Home』をやってくれました。やっぱこれ、絶対に聴きたい曲ですよね。マイケルのオリジナル曲の中でも特に人気がある曲ですもんねー。いつものマイケル流ジョークで『Home』を全否定していたけど、ちゃんと歌ってくれて良かった(笑)

そして『Home』を歌い終えると「さあ、今からが本当のパーティーの始まりだ」とマイケルが言うのです。そして始まったのは、まさかのダフトパンク&ファレルの『Get Lucky』! この曲大好きなので、気分が最高に上がりました! ちょうど1年前のグラミー賞で受賞しまくったこの曲、同じ時にマイケルも「最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞」を受賞しましたが、その時のグラミー賞の受賞作品をまとめた過去記事があるので、ご興味ある方はこちらどうぞ → Column | 第56回グラミー賞 受賞作品

そのまま『Get Lucky』を歌いながら、なんと客席の間を練り歩き始めたマイケル様! 客席はなかなかのパニック状態でした。いったいどこにいるのかも分からなくなってしまったので、スクリーンをずっと見ていたら、いつのまにかセンターステージがあってそちらでNaturally 7と一緒に歌っていました。この記事の冒頭のほうに書いた、マイケルがNaturally 7と一緒にニューヨークの地下鉄でゲリラライブした『Who’s Loving you』をやってくれて鳥肌でした。

何が嬉しかったって、この日コンサートに来た多くのファンが、何年も何年も、最高で12年、マイケルの来日を待っていたわけですよ。このたった一夜限りのチャンスに、私のように運良く神席が取れた人間もいるけど、後方の席で観ている方のほうが圧倒的に多いわけですよね。センターステージはアリーナ席の一番後ろのあたりに設置されていたので、アリーナ席の後方にいた方や、2階席、3階席にいた方もマイケルをより近くで観ることができたということが、そのマイケルの気遣いが本当に嬉しくて、胸が熱くなりました。

そこからはそのままセンターステージで数曲アカペラで歌ってくれました。ほんの一部ですが、マイケル・ジャクソンの『Man in the Mirror』とテンプテーションズの『Ain’t Too Proud to Beg』の一部の動画をお楽しみください!

 

センターステージでしばらくパフォーマンスをしたあと、世界的に有名なビートルズの曲『All You Need Is Love』を歌いながら、また客席を練り歩いてメインステージに戻ってきました。割と私のいたところの近くを歩いたので、最高で1メートルくらいの距離にまでマイケルに近づくことができました! がんばって手を伸ばせばマイケルに触れられたと思うんだけど、そんな勇気も出ないチキンな私。好きすぎると引いちゃうんです。目の前でお顔を拝めただけでもガクブルなのに、触ったりしたらチビっちゃう。

すると、1メートルという至近距離で拝めて幸せな気持ちで満たされていたところに、とんでもない量のハートの花吹雪が降り始めたのです。思わず「ハートだあぁぁぁ~♥」って乙女な声を出して喜んでしまいました。赤と白の可愛いハートの紙吹雪なのですが、こんな大量の紙吹雪は見たことがないってくらいのとんでもない量で、ブシューーって音を立てながらわんさかわんさか降ってきて、みんなの頭も肩も椅子も床もハートまみれだった。

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All You Need Is Love. 愛こそはすべて。そんな歌詞にピッタリの愛に包まれた会場。ハートの紙吹雪を浴びながら、感動で胸が一杯で、息もできないくらいにキュンとなりました。キュンキュンですよ、まったく。

観てください、この動画を。ハートの紙吹雪の感動を。スクリーンにも同じ赤と白のハートのCGが映し出されて、武道館が愛でいっぱいになっている瞬間を堪能してください。

 

この動画の最後のほうで、マイケルが「前に来い、前に来い」って感じで手招きしてるでしょ。オールスタンディングとは違って、武道館みたいな場所でやるコンサートでは席を離れるのは基本的に禁止だけど、洋楽コンサートだとたまにこういうことがありますね。アーティスト自らが前に来させるやつ。

日本人はお行儀がいいので、マイケルがこうやって前に来い、前に来いって何度手招きしても、みんな遠慮しちゃってなかなか前に行かなかったのですが、チラホラと数人が前に行って、それからみんなやっと便乗して前へ。私もステージギリギリまで前に行きました。武道館がオールスタンディングライブ状態に!

ところで『Burning Love』の最後のほうにスクリーンに映し出されたマイケルのCG合成が、エグザイル状態ですごかったです。これ↓

 

そして最後は『It’s a Beautiful Day』でこの日一番の盛り上がりに! 上の動画でもイントロの時点でマイケルがジャンプしてるけど、ファンもこれに合わせてジャンプ! サビはもちろん大合唱。短いですが、下の動画をご覧になると大合唱っぷりが分かると思います。座席に座ってしっとりと聴くバラードも最高だけど、こうやってみんなでジャンプして大合唱で盛り上がるのは、ライブという空間でしか体験できないですからね。ほんっとーに楽しかったです!

 

これで一旦コンサートは終了しましたが、もちろんまだアンコールがありますよ! アンコールが無かったとしてもまったく文句なしのコンサートでしたが、やっぱり欲を言えば「もっともっと!」ですよね! だってこの日を何年も待った人たちばかりですから。

アンコール! アンコール!

そして再び現れたマイケル。コンサートの衣装以外で出番のなさそうなド派手なジャケットに着替えてました。眩しい! ただでさえ後光が眩しいマイケル様なのに、そのギラギラのジャケットは眩しすぎます!

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アンコール1曲目は『Cry Me A River』でした。この曲は、マイケルの紹介記事に貼ったシドニーのオペラハウスのライブバージョンが大好きです。伴奏に合わせて花火がボンッ、ボ、ボ、ボ、ボンッ! って上がるのがすごすぎて、感動を通り越して笑っちゃうやつ。

生で聴く『Cry Me A River』は、オペラハウスの動画で観るよりもすごい迫力でした。特に最後の「クラーーーーイ・ミーー・ア・リーヴァアァァ〜〜〜〜〜」はすごかった。しかも私の頭の中では花火もボンボンって上がって、魂がシドニーのオペラハウスまで飛んでいきました。

間髪入れずに『Save the Last Dance for Me』へ。この曲は日本では『ラストダンスは私に』という邦題のほうが知られているかもしれないですね。サビの最後の「Save the Last Dance for Me〜」って部分は、マイケルがマイクを客席に向けて、ファンだけで大合唱で歌ったりしました。最前列にいた女性が、マイクに向かって華麗に歌い上げる場面も!

そして最後の最後。本当に最後の曲へ。

その前に、感謝の気持ちを改めて述べるマイケル。

「日本人の皆さんは、すっごく、すっごく、大人しいって思ってたのに。みんなクレイジーだよ。最高!」って言ってました。そしてレコード会社、家族、バンドメンバーなど思いつく限りのすべての人々に感謝の気持ちを述べました。それから客席のファンに向かって「何よりもここに来てくれたみんな、ありがとう」って。

ここに来てくれてありがとう。

貴重な時間を割いてくれてありがとう。

高いチケット代を払ってくれてありがとう。

で、会場大爆笑(爆)

コンサートが始まってから最初の数曲の間は、拍手もできない。口開けっぱなしで突っ立つことしかできない。息が苦しくて、涙が溢れて、ガクブル状態だった私も、最後のほうは「まじマイケル、ウケる〜」ぐらいのノリになっていました。そして「また日本に戻ってくるよ。何度も、何度も、何度も、何度も」って言った時、武道館全体が「ウキャーー!!!!」って激しく湧きました。何なんでしょうね、この歌の神様は。歌も世界で一番うまいのに、トークもうますぎて、盛り上げ上手すぎて、もはや変態ですよね。

そして「皆のために歌を歌いたいと思います」と言いました。I’d like to sing a song for you. って。そう、『Song For You』です。ピアノ、ベース、ドラムのシンプルな伴奏に合わせて、心を込めてひとつひとつの歌詞を大切に歌うマイケル。歌詞が、この時の状況にあまりにもぴったりなんです。何年も何年も待ち続けた日本のファンに、最後の最後に捧げる歌として、これ以上の曲はないでしょう。

これまでの人生 たくさんの場所で
たくさんの歌を歌ってきた いまいちな曲もあった
ステージではいつも愛を表現した 1万人もの観衆の前で
でも今 僕らは2人きり 君のためにこの歌を歌うよ
君を愛している 時間や空間をも超えた場所で
心から君を愛している 君は僕の友達だから
いつか僕の人生が終わる時
僕らが一緒にいたこの時間を思い出して
僕ら2人きりで 僕が君のために この歌を歌っていたことを

ここで言う「僕」はマイケル。そして「君」はあの場所にいた私であり、あなたであり、ファンのみんな。「君は僕の友達」これはマイケルとファンは心通い合わせる友達という意味。「僕らが一緒にいたこの時間」これは日本武道館で一緒に過ごしたこの2時間のこと。マイケルが「皆のために歌います」と言って歌ってくれた『Song For You』。そのことを一生忘れないように、みんなが静かにマイケルの歌に耳を傾けていました。

最後のサビの前、センターステージにスポットライトが当たると、そこにいたサックスプレイヤーの方が、泣いているような切ない音色で力一杯に響き渡らせながら演奏をしてくれました。魂に語りかけてくるような演奏に圧倒されました。そしてサックスソロが終わると、再びメインステージに立つマイケルにスポットライトが。マイケルは静かにマイクを下ろしました。マイクなしで、マイケルのそのままの地声で、生の声で、武道館いっぱいに心を込めて声を響かせてくれました。

下の動画でも確認できますが、「君は僕の友達だから」の部分では客席全体を指差してくれました。僕らが一緒にいたこの時間を忘れない。皆のために、この歌を歌っていた、この時間を。マイケルの真心と、ファンの愛が、ひとつになった瞬間でした。

心から君を愛している 君は僕の友達だから
いつか僕の人生が終わる時
僕らが一緒にいたこの時間を思い出して

僕ら2人きりで 僕が君のために この歌を歌っていたことを

 

幕がだんだんと下りていき、頭を深々と下げるマイケルの姿が少しずつ隠れていきました。そして完全に幕が下りたと同時に、マイケルの姿も完全に見えなくなりました。「はああぁぁぁ、終わった……。」と放心状態で席に戻ると、座席と床にハートの紙吹雪が。

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記念に持ち帰りました。

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『Song For You』の歌詞を読みながら、動画を観ながら、この夜がどれだけ宝物だったのかということを改めて感じました。冒頭に書いた「私の人生における宝物の時間ベスト30」は取り消します。ベスト20に入れたいと思います(相変わらず微妙)

マイケル・ブーブレ様、私にとっての歌の神様、日本に来てくれて本当にありがとうございました。チケットは確かに高かったけど、私にとっては100万円以上の価値がある時間でした。マイケルの来日を実現してくれた主催者様、レコード会社とか、よく分からないけど関係者のすべての方、そしてバンドの皆様、スタッフの皆様、そしてあの時間、あの空間を一緒に過ごしてくれた1万人のファン仲間のみんな! いつか私たちの人生が終わる時、私たちがマイケルと一緒にいたあの時間を思い出そう。マイケルが私たちのために、あの歌を歌ってくれたことを。

 


 

<セットリスト>

01. Fever (Little Willie John cover)
02. Haven’t Met You Yet

– MC(クリス松村さんと女性にハグのくだり) –

03. Try a Little Tenderness (Ray Noble and His Orchestra cover)
04. You Make Me Feel So Young (Frank Sinatra cover)
05. Moondance (Van Morrison cover)
06. Come Dance with Me (Frank Sinatra cover)
07. Feeling Good (Leslie Bricusse & Anthony Newley cover)

– ブラスバンド紹介 –

08. I’ve Got the World on a String (Cab Calloway and His Orchestra cover)

– ロックバンド紹介 (日系アメリカ人のくだり)-

09. Everything

– MC (マスクとか愛とか手をヒザに…のくだり)-

10. That’s All (Nat King Cole cover)
11. How Can You Mend a Broken Heart? (Bee Gees cover)

– MC (自分が書いた中で一番ロマンチックソングのくだり)-

12. Everybody (Backstreet Boys cover)
13. Smile (Nat King Cole cover)
14. Home

– センターステージ –

15. Get Lucky (Daft Punk cover)
16. Who’s Loving you (The Jackson 5 cover)
17. Man in the Mirror (Michael Jackson cover)
18. Ain’t Too Proud to Beg (The Temptations cover)
19. To Love Somebody (Bee Gees cover)

– メインステージ –

20. All You Need Is Love (The Beatles cover)
21. Burning Love (Arthur Alexander cover)
22. It’s a Beautiful Day

– アンコール –

23. Cry Me a River (Julie London cover)
24. Save the Last Dance for Me (The Drifters cover)
25. Song For You (Leon Russell cover)

 

※セットリストはsetlist.fmを参考にしました

 


Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
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