Report | The Ting Tings - Japan Tour 2014


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ほんの数ヶ月前にこんな記事「Song | The Ting Tings – Shut Up and Let Me Go」を書いたくせに、The Ting Tingsが渋谷でライブをやることを知ったのは、ライブ当日の12月5日。慌てて会場のO-EASTに電話してみたところ、当日券があるとな!

The Ting Tingsのことはデビュー当時からずっと好きなのですが、これまでなかなか機会がなくて、今回初めて生で観てきました。彼らは来日頻度が高いほうなんだけど、サマソニだったかフェスの出演ばかりで。私フェスが苦手だから行かないの。だからこのチャンスは絶対に逃せないって思って、残業になりそうだったけど「どうしても無理!」って言って仕事断って、大慌てでタクシーで駆けつけました。すごい必死(笑)

始まってみたら最初はオープニングアクトとして違うバンドが出てきたので、ここまで焦って駆けつけることなかったかなと思いきや、これがなかなかステキなバンドでちょっと気に入ってしまいました。「ねごと」というバンドなのですが、超簡単な紹介記事を書いたのでこちらをご参照ください。

ねごとの皆さんは5~6曲やったかな? そこからステージをThe Ting Tings仕様にセットし直すのに15分くらいかかりました。ドラムセットが乗った高さ50センチぐらいの台をグルッと前のほうに持ってきて、バスドラを設置して。下の写真の右側に写っていますが、そのバスドラに手書きで「The Ting Tings」って書いてあるのが可愛かったです。でもこのバスドラ、ボーカルのケイティが叩き終わったあとバタンって倒れちゃったの(笑) ケイティはマイクスタンドも2回くらい倒してて、そのたびローディーの方が飛んできて忙しそうでした(笑)

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The Ting Tingsが出てきたのは19:45ぐらいだったかな。19:00の開演に間に合うようにとタクシーで焦って駆けつけた身としては苦笑いだけど、ねごとを知ることができたしね。ちなみにねごとは3年前に自分たちの企画でThe Ting Tingsと対談をしてからの付き合いだそうです。

初めて生で見たケイティは、映像や写真で見てきたまんまのオシャレさんで、美人でスラッとしててパワフルな歌声で本当にステキでした。主にギターを弾きながら歌っていたけど、DJをしたり、バスドラを叩いたり、カウベルまで叩いてました。相方のジュールズも同様に、ドラムだけじゃなくギターやDJで盛り上げて、しかもその腕前も超一流で、さすがDIYを売りにしているだけありますよね。

アルバムやミュージックビデオ制作において一から十まで自分たちでやるのがモットーな彼らですが、その中には曲作りはもちろん、すべての楽器演奏、アートワークのデザイン、衣装製作、振り付けなども含まれます。そんな彼らのクリエイティヴさに魅了されたベッツィ・ジョンソンやドルチェ&ガッバーナは、彼らの楽曲を長年に渡ってランウェイに使用しているそうです。

ライブではもちろん新しい曲も盛り上がったけど、やっぱり彼らを一躍スターダムにのしあげたファーストアルバムからの曲のほうが盛り上がりましたね。私が以前紹介記事を書いた『Shut Up and Let Me Go』でも「Hey!!!」の部分でみんなで叫んでジャンプして。

ほかにも『Great DJ』の「ah, ah, ah, ah」とか『That’s Not My Name』の「’ame, ‘ame, ‘ame」とか、みんなで歌って超楽しかったです。客層は男性が7~8割だったでしょうか。外国人率も高くてなかなか体育会系なノリだったので、余計に気分が上がりましたね。私の近くにいた男性なんて、この日の主役になりきって踊り狂ってましたからね。あまりにすごいステップと表情と仕草で気になって仕方なくて、全然集中してステージが見れなくて、周りの人たち全員ドン引きでした(爆)

その男性のせいで集中できなかったことだけが少々心残りですが、とにかくライブ自体は本当に楽しくて、久々に体の奥からアドレナリンが大放出された気がしました。そんな東京公演の様子をステキに撮影してくださった神を発見したので、動画を拝借しました。彼らの素晴らしいパフォーマンスとファンたちの盛り上がる様子をしばしご堪能ください。

 

Shut Up and Let Me Go

 

Great DJ

 

ケイティはカンペを見ながら日本語でも挨拶してくれました。

トウキョウ ダイスキデス
ワタシノ ニホンゴ ワカリマスカ?
タノシンデ カンパイ

とか言ってたんだけど、乾杯って言うのが斬新すぎて、一瞬「ん?」ってなった(笑)

でもMCの分量はすごくちょうど良かったです。日本語がベラベラだったらニューアルバムの話とかライブにかける思いとか語ってくれると嬉しいんだけど、そうじゃない場合、英語でベラベラ長く話してもファンに通じなくて会場がシーンとなっちゃうことがよくあるし、かといってカンペ読みながらあまり長々と日本語を話されてもコントみたいになっちゃうし。

そういう意味では、英語で話すのは手短に済ませて、日本語でも少し挨拶したりして、本当にちょうど良かった。MCはタイミングや分量をうまくやらないとライブの流れを切っちゃうし、あまり少ないとファンとのコミュニケーション不足で満足度が減るし、難しいですよね。

パフォーマンスのクオリティの高さはもちろんですが、場の盛り上げ方、聴かせ方、流れを切ることなくテンポ良く進行されたという点でも素晴らしいライブでした。

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アンコールでは『Wrong Club』と『Hands』をやりました。ほかの国でやったライブのセットリストを見ると、どこの国でも『Wrong Club』は1曲目にやったようなのですが、東京ではアンコールでやりました。

『Wrong Club』はつい先日リリースされたばかりのサードアルバム『Super Critical』に収録されているのですが、初めて聴いたときは「The Ting Tingsも次のステージに進んだのね!」と思いました。最近のDaft Punkを彷彿とさせる70年代ディスコソングで、これまでロックやポップな曲をやってきた彼らとしては大きな変化だと思います。でもこれはDaft Punkからできた流れに乗ったのではなく、The Tings Tingsの2人はイビザに移り住んでこのアルバムを制作したため、現地のクラブに頻繁に出入りしているうちにスローな昔のディスコミュージックで踊りたくなってこういう音楽性になったそうです。

ライブバージョンは最小限の伴奏にとどめたものでしたが、ジュールズのカッティングギターはオリジナルそのままで、オリジナルのグルーヴ感を残しつつライブ感もあって最高でした。とりあえずオリジナルのほうの動画を貼っておきます。このあと最後に貼る動画に関連してくるので、ぜひ聴いてみてください。

 

Wrong Club

 

最後にやった『Hands』では、2人がDJをしながらパフォーマンスをしました。楽曲の持つイメージ通り、70年代のディスコさながらの盛り上がりようで本当に楽しかったです!

アンコールも終わってThe Ting Tingsの2人は舞台袖に引っ込んでしまいましたが、そこで再びアンコールコール。「本日の公演はすべて終了しました」というアナウンスも流れたのですが、みんなあきらめない。そしたら舞台袖から「バーイ!」というケイティの声が聞こえて、声だけだったけどみんなのコールが聞こえて挨拶してくれたんだって胸熱になって、嬉しい気持ちいっぱいで帰ろうかと思ったその瞬間、なんと2人がまた出てきてくれたんです!

これまた挨拶だけするために出てきてくれたのだと思って、それだけでも本当にその優しさに胸を打たれたというのに、1曲披露してくれると言うじゃないですか!

そんなふうに始まったダブルアンコールでは、ジャネット・ジャクソンの1993年のヒット曲『That’s the Way Love Goes』をやってくれました。最初から最後までずっと立ってステージの端から端まで行ったり来たりしてパフォーマンスしていたケイティですが、このときだけはジュールズの横に座って歌ってくれました。しかもこれ、『Wrong Club』のカッティングギターに乗せてやってくれたんですよー。もう本当にすっごい素敵で! 自分たちの歌に昔のヒット曲を乗せるなんて、粋ですよね!

というわけで、ダブルアンコール時の『That’s the Way Love Goes』の動画を貼ります。さっきオリジナルの『Wrong Club』の動画を貼ったときに「このあと最後に貼る動画に関連してくる」と書いたのはこういうわけだったのです。

 

That’s the Way Love Goes

 

短いライブだったけど、ファーストアルバムの代表曲から最新アルバムの曲まで幅広くやってくれたし、MCの英語と日本語のバランスもちょうど良かったし、男だらけの会場のノリも絶好調だったし、サプライズのダブルアンコールまであって最高の時間を過ごしました。

ってことで、最後にセットリストどうぞ。

 


 

01. Do It Again
02. Shut Up and Let Me Go
03. Only Love
04. Great DJ
05. Communication
06. Give It Back
07. Fruit Machine
08. Green Poison
09. That’s Not My Name

アンコール

10. Wrong Club
11. Hands

ダブルアンコール

12. That’s the Way Love Goes (Janet Jackson Cover)

 


 

ところで私は洋楽のライブに行くとTシャツを買って帰ることが多いのですが、今回も例に漏れず、ライブに興奮した勢いで終演直後にTシャツ売り場へ直行。そしたらサイン会への参加券をいただいたのですよ。だけどサインペンはあるけど書いてもらう紙等はご自分でご用意くださいと言われて、急にそんなこと言われても何もないわけ。レシートの裏ってわけにもいかないしね。

iPodに書いてもらおうかとも思ったんだけど、最近調子悪いからすぐに買い替えるかもしれないしなーって散々悩んだ挙げ句、買ったTシャツにサインしてもらいました。着るために買ったのにこれじゃあ着れない……。着るのが恥ずかしいという意味ではなく、洗濯したらサインが消えちゃいそうだからって意味です。

それにしても小さくて遠慮がちなサイン(笑)

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サインがもらえて嬉しいんだけどしょぼくれるという、なんだか変な出来事でした。サインもらうときも「1人1つまで、写真は撮らない、握手しない、ハグしない、プレゼントを渡さない」など注意事項をうるさく言われて、みんな黙って黙々とサインをもらう感じになってしまって、ちょっと残念でしたね。時間に限りがあるのは分かるのですが、私も同じようなことを主催してきた立場として、色紙を用意する、少しぐらいの会話は許可する、握手ぐらいは許可する、それが十分できるだけの時間を確保する、それぐらいはしてもいいんじゃないかと思った次第です。

でもサインをもらったときに小声で「サンキュー」って言ったら、ケイティとジュールズが私の目を見て笑顔で「サンキュー」って言ってくれたので、それだけは本当に幸せだった。まあサインはたまたま巡ってきたオマケイベントだったので良しとして、ライブ自体は本当に素晴らしくて、本当に行って良かったと思いました。当日にこのライブの存在を知ることができたミラクルに感謝感謝です! やっぱ情報あさるならツイッターよね。

次に来日するときは全国追っかけたいなと思いました。友達みんな誘って行きたいくらい! でもフェス出演だったらご遠慮します……(笑)

 

Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
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