Column | Alex Boyé


Alex Boyé(アレックス・ボイエ)というナイジェリアをルーツに持つイギリス人アーティストをご紹介したいのですが、その前にまずは私の友人を紹介します。Ike(アイク)という男性で、Alex Boyéと同様にナイジェリアがルーツのイギリス人です。

私は学生時代、イギリスに4年ほど留学をしました。カレッジでポピュラー音楽の専門課程を修了後、大学で「Commercial Music(大衆音楽)」をビジネス面とプロダクション面から学んでいました。その大学は、すでに音楽業界で活躍していたミュージシャンやディレクターなども学びに来ていました。学位を取るためだったり、より幅広い音楽仲間との出会いを求めていたり、動機は人それぞれです。

Ikeもそんなうちの一人で、レコード会社でA&Rを数年務めてから私と同じ学部に入学しました。Ikeとは、ステージ・パフォーマンスの課題で同じチームを組むことになって親しくなりました。私が日本に帰国して何年も経ってから、Facebookという素晴らしいツールが開発されたおかげでまた繋がることができました。

幼い頃からSNSが普通にある世代の方には分からないかもしれませんが、昔は海外の友人とは手書きのエアメールでやり取りをするほかなく、それはかなりめんどくさいので結局疎遠になってしまう、というのが普通だったのです。だから私のように留学帰りだったりして世界各国に友人を持つ人にとって、Facebookの登場は大革新でした。

まあ、そんな話は置いといて。現在Ikeは、「Strictly Entertainment Music」という音楽エージェントを経営しています。最近は主にアフリカン・ミュージックの欧米マーケットへの本格進出に取り組んでいるようです。最近Ikeが出演したテレビ番組の映像があるので、どうぞ~

 

昔はもっとレニー・クラヴィッツみたいな感じだったけど、いつの間にかアフリカの偉い人みたいになっちゃって。でも、紳士的な話し方とかはまったく変わってなくて、惚れ惚れします。実際すごい紳士なんですよ、彼。イギリス人しかいない学部で、たった一人の外国人である私にいつも親切に声を掛けてくれました。

で、最近は同じルーツを持つAlex Boyéを手掛けているそうで、今ミュージック・ビデオの撮影をしているところなのだそうです。それでAlex Boyéの楽曲をいくつか教えてもらったのですが、聴いてみたらかなり良かったのです。動画を観た瞬間、Ikeに「ブログで紹介してもいい?」ってお願いしました。ColdplayとかOneRepublicの曲をアフリカン・スタイルでカバーしてるんですけど、本当にかっこいいんです。元々私はYoussou N’Dour(ユッスー・ンドゥール)というセネガル人アーティストが好きで、こういうアフリカの伝統的な歌唱法は大好物なんです。

それではまず、Ikeが教えてくれた曲の中からColdplayのカバー『Paradise』をお聴きください。オリジナルも名曲だけど、こちらは曲も映像もより壮大になっています。なかなかこういうスタイルの音楽を聴く機会ってないと思うので、興味深いと思いますよ!

 

どう? かっこいいでしょ!? 西洋音楽とアフリカ音楽の融合。楽器も西洋楽器とアフリカの伝統楽器や歌唱法が融合していて、とても美しい作品です。Coldplayの原曲よりも中毒性があって、個人的にはこっちのほうが好きです。

続いて『Oshe’ (Thankyou) 』というAlex Boyéのオリジナル曲です。元々ダンスでも活躍していただけあって、めちゃくちゃ軽やかなステップですね! ビデオの冒頭に出てくる文章はアフリカのことわざだそうで、「ダンスは世界の共通言語」と書いてあります。

 

続いては、OneRepublicの『Good Life』のカバーです。原曲は爽やかな印象ですが、こちらはエネルギシュな感じに仕上がっていますね。そして、ミュージックビデオに出てくるガーナの人々の笑顔がステキです。

 

こうやって音楽を通して他の国の様子を知ることができるのも、国境を越えて様々な人種が音楽的交流を持てるのも、素晴らしいことだと思います。音楽そのものの持つ力もすごいけど、やっぱインターネットってすごいわ。

ということで、今回はAlex Boyéの音楽をいくつかご紹介しました。日本では認知度の低いアフリカン・ミュージックですが、Ikeが西洋音楽との架け橋となることによって、どんどん世界のマーケットに広がっていくといいなーと思います。私も微力ながら、こうしてウェブでご紹介することによって、少しでも多くの日本の音楽ファンに広げられたらと思っています。

Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
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