Report | 不汗黨『折衝 in Japan』


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2013年11月15日(金)、韓国ヒップホップのパイオニアとも呼べるラッパーたちによって結成されたクルー、不汗黨(プランダン)の初来日ライブを開催いたしました。場所は東京、渋谷スターラウンジ。出演者はNaachal、DJ Skip、P-type、Kebee、Nuck、Minos、RHYME-A-、Optical Eyez XL、Born Kimの総勢9名、司会は日本で活躍する韓国人タレントのヒョンギさんです。

当日はリハーサルのため、15:00に会場入りをしました。あらかじめ組んでおいたセットリストでは時間が大幅にオーバーしてしまうため、サウンドチェックをしながらカットする曲を決めることに。まるでオーディションのようだと苦笑いするアーティストたち。

メンバーが入れ代わり立ち代わりステージに上がり、一曲一曲丁寧にサウンドチェックと議論を重ねながら、順調にリハーサルが進んでいきます。途中、Kebeeが関係者しかいないフロアに向かって、「ミナサン、オモシロイデスカ? ホントウニ オモシロイデスカ?」と律儀に日本語トークの練習をしている姿が微笑ましかったです。

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実は一部のメンバーは、本番の2週間近く前から緊張してなかなか眠れなかったそうです。大ベテランとはいえ、やはり初めての海外公演というのは特別なものなのでしょうね。客席のほとんど全員が韓国人というステージしか経験がない中で、言葉の通じないお客様の前でパフォーマンスするわけですものね。

だけどやっぱり大ベテラン。いざリハーサルを始めてみると、みんな完全にリラックスモードで楽しんでいました。スマホをいじり、タバコを吸い、ステージに上がり、ラップして、自分の出番が終わったらスマホ。とりあえずスマホ。日本に到着して以降、ご飯食べてスマホ。タバコ。移動してスマホ。タバコ。スマホ。「Wi-Fiは? Wi-Fiは?」というセリフを何十回聞いたか分からないくらいです。

それでは特別にリハーサルの動画を公開しますので、どうぞご覧ください。まずはこちら。最後、フックを客席フロアでラップするRHYME-A-の自由さ、そしてその後ろでスマホに夢中なNuckとBorn Kimの姿にご注目!

 

ステージ上でスマホに夢中なNaachalの姿、Kebeeに何か言われてコクンコクンと頷くMinosの可愛さにご注目! だけど何よりも、リラックスしながらも割と本気でリハーサルするプロ意識に一番ご注目!

 

途中から乙女ファンみたいになるRHYME-A-、やっぱりステージ上でスマホに夢中なOptical Eyez XL、そしてKebeeの「オモシロイデスカ?」にご注目!

 

そして司会のヒョンギさんが会場入りしました。K-POPアイドルのイベント司会で引っ張りだこなヒョンギさん、日本と韓国を頻繁に行き来するというお忙しいスケジュールの中、なんとかお時間を作ってくださいました。この翌日も、朝6:00の飛行機で韓国に行かなければならないというのに、本当にありがたい限りです。

まずは楽屋で段取り説明。あらかじめ渡しておいた台本を読みながら、タイミングを確認していきます。ここでこう言ったほうが面白いんじゃないか? いや、流れを考えるとこうしたほうが自然じゃないか? などと意見交換をしながら細かく調整して、実際にステージに立ってリハーサル。司会業には慣れっこのヒョンギさん、軽くリハーサルをやっただけでバッチリでした。

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無事にリハーサルも終わり、17:00からはグッズやCDなどの物販開始。不汗黨が今年リリースしたアルバム『折衝3 – 不汗黨たちの進入と戦闘』をはじめ、各メンバーのソロアルバムを販売しました。

それと、今回のライブのために作ったオリジナルTシャツも販売しました。このTシャツ、なんと生地から(糸を織るところから)作ったんです! 生地の厚さ、縫い方、襟ぐりや身丈のサイズ、プリントの素材など細かいところまで気を配って、デザイナーをやっている友人の力を借りて作り上げた自信作です。まだ少し余っていますので、欲しい方はご連絡ください(笑)

そして会場でTシャツを買ってくださったファンの方には、アーティストからサインがもらえるというイベントを行いました。Tシャツに直接サインを書かれたくない方には色紙をお渡ししました。Tシャツ派と色紙派、半々くらいでしたね。サービス精神旺盛なアーティストたちは、握手や写真撮影などにも快く応じていました。

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それから、ファンの方々よりお弁当の差し入れをいただきました。不汗黨のロゴがプリントされた紙に包んであってビックリ! 感動! アーティストとスタッフ全員でおいしくいただきました。本当にありがとうございました!

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アーティストたちとファンの皆様が楽しく交流を図っているうちに、あっという間に開場時間に。ライブの翌日がBorn Kimの33歳の誕生日だったので、ファンの方よりバースデーケーキと「33」というキャンドルをお預かりしました。なんて素敵なプレゼントなんでしょう!

ライブ終了後、Born Kimがインスタグラムにアップしていた写真がこちらです。サングラスを外した途端、誰だかまったく分からなくなるBorn Kim。
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そしていよいよ開演!

まずはヒョンギさんのオープニングトークから。ヒョンギさんには、不汗黨の簡単なプロフィール紹介をした上で、韓国ヒップホップ流ライブの楽しみ方を説明していただきました。韓国語で「叫べ~!」という意味の「ソリジロ~!」という言葉をアーティストが言ったら叫んでくださいと説明をしてもらって、会場の全員で楽しく練習をしました。

それからライブの注意事項の説明。「今日来ている皆さんはラッキーです。今日のライブは何でもあり! 撮影するもよし、アーティストに触るもよし、ヒョンギにも触ってもいいよ~!」というヒョンギさんの説明に会場も爆笑。ヒップホップのライブなのに、お笑い芸人が前座として盛り上げているような状況がおもしろすぎる(笑)

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そしてライブ本番。まずはスペシャル・ゲストのBorn Kimが登場しました。Born Kimが登場するや否や、客席から大きな歓声が! 一曲目の『개소리2』から大盛り上がりでした。ルックスだけでなく、普段の振る舞いもとても紳士的なBorn Kimですが、ひとたびステージに上がるとゴリゴリなラッパーに変貌。ステージの上と下で最もギャップが大きい人だと思います。独特の声を持つBorn Kimの熱いパフォーマンスに、会場全体が酔いしれました。

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そのまますぐ次の曲に行く予定だったのですが、Born Kimが思いのほか喋る喋る。しかも韓国語なので、客席もポカーン。そんなとき、ステージ袖から救世主の声が! そう、ヒョンギさんです。Born Kimの話す内容を同時通訳してくださいました。「不汗黨と同じステージに立てて、とても光栄です」「実は明日は僕の誕生日なんです」というようなことを話しておられました。あと、この日の衣装が白のスーツだったので、「僕は演歌歌手ではありません」と言ったところで大きな笑いが起こりました(笑) しっかしよく喋る。せっかくリハーサルで曲を削ったのに、いつまでも喋る。ステージまで止めに行こうかと思ったくらいです。初めての海外公演に、嬉しくてテンションが上がっちゃったんでしょうね。

そしてやっとBorn KimがMinosを呼んで、2人で『Re-Born』をやりました。これは後日談ですが、この日のMinosの笑顔にノックアウトされた女性ファンが続出していました。実は私もライブの前日、Minosの笑顔を間近で見たその場で「Minosの笑顔はただごとじゃないな!」とツイートしたんです(笑) これは大旋風を起こすに違いない! と思ったのですが、予想通りの結果となりました。で、ファンミーティングのレポにある「キブンチョアヨ」に繋がるわけです。

まあそんな話は置いといて。Minosと2人のかっこいいステージのあと、再びBorn Kimが1人で『뿌리부터 불이붙어』を披露。このタイトルは日本語で「木の根元から火がつく」という意味です。アジアらしいメロディアスなサビがどこか懐かしくもある一曲です。衣装のせいか、なんとなく演歌のように聴こえちゃったのは私だけ?

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これにてBorn Kimの出番は終了。歌にラップに、Born Kimならではの独特な声で最高のステージを見せてくれました。お疲れさまでした!

いよいよ不汗黨クルーによる『折衝 in Japan』の本編開始です。まずはイントロとして、不汗黨が2013年6月にリリースしたアルバム『折衝3 – 不汗黨たちの進入と戦闘』の一曲目『진입과 전투(進入と戦闘)』が流れ、メンバーたちが続々とステージに登場しました。アルバムの1曲目をライブのイントロに持ってくる演出は珍しくはありませんが、始まった!  と実感させてくれるところがいいですよね。

そして間髪入れずにGarionのアルバムに収録されている『판게아』が始まりました。韓国で「ラップの教科書」と呼ばれているP-typeと、韓国ヒップホップ界のパイオニアであるGarionのNaachalのラップが光る一曲です。この曲に限らずですが、今回のライブでは全体的に「不汗黨バージョン」ということで、ステージに上っているほかのメンバーたちも一緒にパフォーマンスに参加したので、CDとはまた違ったバージョンを楽しむことができました。

Naachalが「僕たちは韓国から来た不汗黨というクルーです」という簡単な挨拶を済ませたあと、『혀를파지』が始まりました。実は私、不汗黨のアルバムの中でこの曲が一番好きなんです。CDで聴くたび、イントロのRHYME-A-のラップばかりリピートしてしまってなかなか先に進めません。やっと進めてみると、今度はMinosの力強いラップに痺れて、またそこをリピートしてしまうという。Naachalの抑揚のつけ方も豊かで、どこを取ってもツボな曲。だけど一番好きなポイントは、胃にズーンとくるベース音です(←ラップじゃない)。とにかくこの曲を生で聴けたことが、この日一番興奮したポイントでした。

そしてRHYME-A-から「ここにいるMinosと僕RHYME-A-で、Noise Mobというチームをやっています」と自己紹介。するとMinosが日本語で「ハジメマシテ~」と元気よく挨拶。そしてNoise Mobのアルバム『M.O.B』より『Go Mobday』と『Mob 맘이야』の2曲を披露しました。『Mob 맘이야』のセカンドヴァースでMinosとRHYME-A-のピッタリ揃ったラップには鳥肌が立ちましたね。下の動画の1:29あたりからです。

 

この曲のあとのMCで、MinosとP-typeが日本語風の発音で「らっぷ」「ひっぷほっぷ」と言って、これだけでも可愛くて悶絶していたところに、とどめを刺した極めつけの一言が、Minosの「かんこくのらっぱー」です。「こんにちは」とか「ありがとうごじゃいます」ではなく「かんこくのらっぱー」って(爆) しかもとっても綺麗な発音でした。笑顔だけでなく、MCでも癒しキャラ炸裂ですね!

続いて『Real Talk』です。この曲は出だしが「兄貴、歌詞が書けたら聞かせてみて」「バカ、まだ5分も経ってないだろ」「兄貴、本物のMCならすぐに書けるよ」「ご、ご、ごめん」というRHYME-A-とMinosの掛け合いで始まるとても楽しい曲です。歌詞だけでなく、ビートやメロディからも楽しさを感じられる曲で、ライブでも「Oh Yeah~」など客席との掛け合いで大きく盛り上がりました。

そしてP-typeから日本語で挨拶。「オレは、不汗黨のピータイプでしょ」って、なぜか日本語上級編。「オレ」ってキャラ的にぴったりすぎるわー。だけど自己紹介で「でしょ」って言われても、ねぇ(笑)

次に披露した『One Love』は、P-typeが約5年ぶりにリリースしたサードアルバム『RAP』に収録されている曲で(リリース時の記事はこちら)、Noise Mobがフィーチャリングしています。この曲はタイトル同様「One Love…」と言うフレーズで終了するのですが、終了した直後、Minosが「Japan, Korea, One Love. イルボンチョアヨ(日本が好きです)」と言いました。もうそれ聞いた瞬間、かなり胸が熱くなりましたよ!

日本、韓国、ひとつの愛……イルボンチョアヨ!

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それから『不汗黨’s Oblige』『Love, Life, Rap』『Highway Trucker』とP-typeのソロパフォーマンスが続きました。さすが「ラップの教科書」と言われているだけありますよね。どの曲も、緻密に計算されたライムが盛り込んであるので、P-typeのラップは本当にリズム感がピッチリとしています。ひとつひとつの言葉が綺麗に音に乗っているので、とにかく耳馴染みがいい。声もいいし。身体もいいし(別の意味で)。

続いてOptical Eyez XLのソロステージです。彼はどちらかというとプロデューサー、あるいはビートメイカーとして知られていて(本人はもっとラッパーとして活動を広げたいらしい)、ソロ名義のアルバムはまだ『Wreckage』1枚しか出していません。ということもあって、今回はメドレー+『Avalance』という構成でパフォーマンスしました。

不汗黨のメンバーたちが口をそろえて「今後最も期待できるアーティスト」と言っているだけあって、曲もラップも本当に素晴らしいです。先に述べたように、プロデューサーとしての活動のほうが多く、ステージに猛烈に慣れているタイプではないと思うのですが、初の海外公演にも関わらず堂々としたかっこいいステージを見せてくれました。

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再び不汗黨のアルバムの曲に戻り、『Beam』と『해넘이』で前半が終了しました。この2曲の最中、次に行う抽選会&質問コーナーの準備を楽屋でバタバタとやっていたため、残念ながら私はステージを見ることができなかったので、ノーコメントで……。

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そして抽選会&質問コーナーです。まずはTシャツやスナップバックなどが当選する抽選会をおこないました。Minosは積極的に日本語を口にしてくれて、ヒョンギさんの真似をして「スバラシイ!」とか「ダイジョウブ」とか言ってるのが、いちいち可愛かったです。

それから前売り券をご購入の方には、チケット購入の際にアンケートに答えていただいていました。その中で不汗黨のメンバーへの質問も募っていたのですが、厳選した結果、次の5つの質問を採用させていただきました。以下、テープ起こしをした質問と回答です。

 

Q. 日本のヒップホップとの違いはありますか?

P-type: 韓国語にはパッチム(T, K, Pなど子音で終わる音)があるので、ラップの発音が全然違います。また、不汗黨の音楽の場合は、韓国的なカラーを強く出しているというところが違うと思います

 

Q. Minosさんは大邱のどこ出身ですか?私も大邱出身です

Minos:大邱でお会いしたらご挨拶します。出身はソンソという街です

 

Q. 発想力を鍛えるために毎日続けていることはありますか?

Naachal: ヒップホップというジャンルは、考え抜いたことからアイディアが出てきたり準備したりするものではなく、日々の瞬間瞬間のことを伝える音楽です

ヒョンギ どんなときに歌詞を書くのがいいですか? どこかへ行ったときとか、夜とか、酒を飲んでるときとか

Naachal: 刺激を与えてくれるのは、やっぱり酒です(笑)

ヒョンギ: メンバーの中で一番酒を飲むのは誰ですか?

Naachal: 見た目のとおり、僕です(笑)

ヒョンギ: どのくらい飲むんですか?

Naachal: 若い頃チャミスル(焼酎)を10本ぐらい飲みました

ヒョンギ: 酒癖の悪いメンバーはいますか?

Naachal: 酒を飲むとナンパをするメンバーがいますよ

ヒョンギ: 誰ですか?

(メンバー全員、同時に後ろを振り返り、DJ Skipを指差す)

ヒョンギ: DJ Skipさん、そうなんですか?

DJ Skip: いやいや! 違いますよっ!

(メンバー全員、まだ笑いながらDJ Skipを指差している)

 

Q. どういった経緯でヒップホップに出会い、ラップを始めたのですか?

RHYME-A-: 高校生のときヒップホップが大好きな友達と出会って、その友達の影響で好きになって、なんとなくラップをやってみたらすごく上手だったんです(一同爆笑)

ヒョンギ: そのときやっていたラップは覚えてますか?

RHYME-A-: 最初はラップじゃなくてビートボックスをやっていたんです(と、ここでRHYME-A-が超かっこいいビートボックスを披露)

ヒョンギ: 素晴らしい! 彼がヒップホップ界に入ってこなかったら、ヒップホップ界にとっては損でしたね!

P-type: 今もちょっと頭がおかしいけど、ヒップホップ界に入ってこなかったら、今頃彼は病院に入っていたでしょうね(一同爆笑)

 

Q. Naachalさん、Kebeeさん、P-typeさん、それぞれどのようにK-POPグループのMBLAQ、Teentop、2NE1にラップを指導したのですか?

Naachal(MBLAQのミルを指導) ラップをどうやるかという技術ではなく、自分が元々持っているものを引き出すよう、自分の心を表現するように教えました

P-type(2NE1のCL、Bom、Minzyを指導) 当時はまだ幼い少女たちだったので、いつも泣いてばかりいました。ラップをする上での様々なことについて厳しく指導したのですが、ただ怖がっていただけでした

ヒョンギ: 今はどうですか?

P-type: 2NE1のデビュー後は連絡を取っていません

ヒョンギ: ん? 天狗になったかな~?(笑)

※Kebee(TeentopのC.A.Pを指導)は楽屋にいたため未回答

 

こんな感じで質問コーナーも大盛り上がりでした。ヒョンギさんの通訳のおかげで、アーティストとファンがコミュニケーションを取れて、本当に良かったと思います。ヒップホップのライブなのに、芸人さんに司会をやってもらうのはちょっとどうかなー? って正直迷わなかったわけではないんですよ。だけどやっぱり、ただパフォーマンスをするだけでもかっこいいけど、コミュニケーションが取れたほうが断然楽しい。お客様に不汗黨のことをもっと知ってもらえて、テンションもMAXになったところで後半戦へ!

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後半戦に突入し、ついにお待ちかねのKebeeが登場しました。ところでこの来日公演の少しあとに、KebeeとMinosが韓国の歌番組に数回出演していましたが、どこにカメラがあるのか見失って目がうつろなMinosと違って、常にカメラ目線で表情もバッチリなKebeeは、まるで芸能人のようでした(笑)

Kebeeのソロ曲『Feeling U』から始まり、続いてEluphantの『짧은손가락』へ。Kebeeの「ミナサン ホントウニ オモシロイデスカ?」もバッチリでした。やっぱり日本語だとお客様の反応もいいですね。

それからRHYME-A-の『K-bonics』、Eluphantの『Kidult』と続きました。不汗黨のみんなでやる『K-bonics』は、いつも以上に迫力があってかっこ良かったです。そして『Kidult』はK-POPグループ、BEASTのドゥジュンがフィーチャリングしている曲なのですが、曲調がとっても大衆的でノリノリ。この曲がこの日一番盛り上がったと思います。

オープニングトークでヒョンギさんが練習してくれたおかげで、「ソリジロー!(叫べー!)」もバッチリでした。それからKebeeが日本語で「ドンデクダサイ」(飛んでくださいの意味)とか「ドベ! ドベ!」(飛べの意味)などとあおったので、会場全体が激しくジャンプ! ジャンプ! 本当に大盛り上がりでした!

 

\ドベ! ドベ!/
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ファンミーティングのときにNuckが「ゲイカップル」って言ってた写真

 

 

そして、またまたお待ちかね。いよいよNuckの登場です。MinosがNuckのことを「ハンサムガイ」と紹介したら、Kebeeがすかさず「シャラップ!」って言っていました。ん? これってもしかして、Kebeeのヤキモチ? NuckがファンミーティングでEluphantのことをゲイカップルって言ってたけど、本当はNuckとKebeeがカップル? っていうどうでもいい話はこれくらいにして。

ファンの皆様も相当お待ちかねだったと思いますが、ご本人が一番待ちくたびれてしまっていたようです。登場するや否や「本当に長時間待ちましたよ」と苦笑いで言っていました(笑)

最初にNuckの所属するグループ、Soul Diveの代表曲『XXX (Desire of Desire)』をやりました。この曲はただでさえ盛り上がる系の曲なのに、すでに「Kidult」で会場の盛り上がりもピークに達していたので、もうKebeeが「ドベ!」っておあらなくても、会場全体がジャンプして大きく揺れていました。

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続いてSoul Dive、Born Kim、Minos、Kebee、RHYME-A-、Huckleberry Pなどが所属するクルー、Speaking Trumpetのに関連した曲『Speakin’ Trumpet』をやりました。

このライブのあと、私の周囲では、Nuckのラップスキルがナンバーワンだと言っている人が一番多かったですね。もちろんどのメンバーもそれぞれの持ち味があって甲乙つけがたいのですが、Nuckが一番という意見が多いのは何となく分かります。発声の強さ、抑揚、発音の明瞭さ、声の通り、どれを取ってもバランスがいいですね。何よりハンサムガイだし←

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そしてとうとう最後の曲になってしまいました。不汗黨の代表曲『불한당가 (不汗黨歌)』です。この曲は、不汗黨が公式的に結成されて一番最初に発表したシングルで、ミュージシャンや音楽ファンたちの間では高い評価を得ている曲です。

※2014年、『不汗黨歌』は『韓国大衆音楽賞』で『最優秀ヒップホップ・ソング』を受賞しました。また、『HIPHOPPLAYA AWARDS』でも『最優秀ミュージック・ビデオ』を受賞しました。おめでとうございます!

『不汗黨歌』の見どころは、やはりP-typeのカッチリしたヴァースですよね。生で聴いたら想像以上にカッチカチにライムが乗ってて、大変悶絶いたしました。下の動画の1:21あたりからがP-typeのパートです。ね!? かっこいいでしょ!? と言いたいところなのですが、P-typeがラップし始めた途端、Nuckが後ろでふざけるから、ブッ! って吹いちゃうのよね。

最後、曲が終わってステージ袖にはけるとき、Minosが囁くように「アイシテル」って言ったんですわ。下の動画の2:17あたりです。K-POPアイドルかよ! って思いつつ、つい頬を赤らめてしまう私も女よね。さあ、女性ファンの皆さん! 2:17をリピート再生して、思う存分妄想の世界に浸ってください。

 

で、一旦ステージ袖に引っ込みましたが、すぐさまヒョンギさんが登場して、みんなでアンコール! そして割とすぐ、不汗黨のメンバーが再登場。休んでる時間などないのよ! 文句があるなら喋りすぎたBorn Kimに言って!(笑)

アンコールはGarionのアルバムに収録されている『영순위』と、不汗黨のアルバムに収録されている『한길을걸어라』の2曲でした。最後の最後ということで、アーティストもファンの皆様も残ってる最後の力を振り絞って、思いっきり楽しんでいました!

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本当にあっという間に終わった2時間でした。アーティストもファンも完全燃焼で、終わったときは誰もが清々しい表情をしているように見えました。

来てくださった方、都合により来られなくても応援してくださった方、不汗黨の皆さん、準備に協力してくれた友人たち、皆さん本当にありがとうございました。そして後ろでずっとDJをしていたDJ Dkip! ステージを終始コントロールしてくれた、影の主役です。お疲れさまでした! 素晴らしいDJなのに、ナンパ男のイメージだけを日本のファンに植え付けてしまった感がありますね(笑)

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終演後、Tシャツを買ってくださったファンの方々に再びサイン大会。ライブがすごく良かったからか、想定以上の行列ができて、AKBの握手会さながらでした(←盛りすぎ)

このときも、サイン以外にも写真撮影や握手に快く応じてくださったアーティストたち。本当に気取ってなくて、気さくで素敵な人たちです。アーティストとしての実力も最高! 人柄も最高! そんな最高づくしの不汗黨の応援を、これからもよろしくお願いします! また2回目の来日公演もできたらいいなー。

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セットリスト

― オープニング ―
アーティスト紹介 / ヒョンギ
韓国ヒップホップ流ライブの楽しみ方 / ヒョンギ

― ゲストパフォーマンス ―
01. 개소리2 / Born Kim
02. Re-Born / Born Kim, Minos
03. 뿌리부터 불이붙어 / Born Kim

― パフォーマンス Part 1 ―
04. 판게아 / Naachal, P-type
05. 혀를파지 / Naachal, Minos, RHYME-A-
06. Go Mobday / Noise Mob (Minos, RHYME-A-)
07. Mob 맘이야 / Noise Mob (Minos, RHYME-A-)
08. Real Talk / P-type, Minos, RHYME-A-
09. One Love / P-type, Minos, RHYME-A-
10. 不汗黨’s Oblige / P-type
11. Love, Life, Rap + Highway Trucker / P-type
12. Optical Eyez XL Medley / Optical Eyez XL
13. Avalanche / Optical Eyez XL
14. Beam / Naachal, Minos, RHYME-A-, Optical Eyez XL
15. 해넘이 / Naachal

― イベント ―
抽選会 / ヒョンギ&不汗黨
Q&A セッション / ヒョンギ&不汗黨

― パフォーマンス Part 2―
16. Feeling U / Kebee
17. 짧은손가락 / Eluphant (Kebee, Minos), RHYME-A-
18. K-bonics / RHYME-A-
19. Kidult / Eluphant (Kebee, Minos)
20. XXX (Desire of Desire) / Nuck
21. Speakin’ Trumpet / Minos, Nuck
22. 불한당가 (不汗黨歌) / Nuck, Naachal, P-type

― アンコール ―
23. 영순위 / Naachal, Nuck
24. 한길을걸어라 Remix / 不汗黨

 


 

おわりに。

7月より丸々4ヶ月かけて準備をして参りました。会社員としてフルタイムで働いているので、ピーク時は毎晩帰宅してから朝方までライブの準備をするような生活でした。体力的には相当キツかったですが、好きなことをやっているので楽しかったです。

大変だった甲斐あって、素晴らしいライブができたと自負しております! もちろんライブ自体を素晴らしいものに作り上げたのは、アーティストの皆様とご来場いただいたファンの皆様です! でも最後に裏方のがんばりをアピールしてもいいでしょ?(笑)

最後に改めて、不汗黨の皆様、ファンの皆様、企画を手伝ってくれたCHEさん、準備も当日もたくさん手伝ってくれた友人たち、何度か倒れかけた私をいつもサポートしてくれた家族・親戚一同、レポに使う写真や動画を提供してくださったディープなファン仲間たち、本当にありがとうございました。重ねてお礼申し上げます。

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Photo/video credits go to Bullandang official, Born Kim, Hyungki, Macco, Aya, Tamago, Ekko, Masumi and Sakiko. Please do not reupload the images.
写真の無断転載は固くお断りいたします。


Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者である鳥居咲子は、幼少期よりピアノと音楽理論を学び、ロンドンに音楽留学をした。現在は音楽記事の執筆、ライブ主催、楽曲リリースのコーディネート、メディア出演など、韓国ヒップホップに関する様々な活動を展開している。著書に『ヒップホップコリア』。音楽以外に関するネタを集めた趣味ブログ『BLOOMINT DIARY』も運営中。別名ヴィヴィアン。
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