Interview | 不汗黨 - 折衝3 by HIPHOPPLAYA

アルバム『折衝3:不汗黨たちの進入と戦闘』インタビュー


 

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不汗黨の名前をかけた初のアルバムが出ましたが、不汗黨というクルーが発足したときは多くの方が郷愁のようなものを感じたようです。結成当時のメンバー構成が非常に話題になりましたが、クルー結成のきっかけについて簡単に説明をお願いします。

MC Meta:元々僕たちは全員このヒップホップ・シーンで出会って、兄弟のような間柄でした。2002年にMP(※1)がクローズしたとき、DJ Skipと「F.ound(※2)」を運営しているチャン・ビホと当時GarionのメンバーだったJ-Uを含めて、The Z、MCソンチョン(a.k.a Fascinating)がDJ laggyやDaephalなどと一緒にソウルの鷹岩洞でクルーを結成しました。MPがクローズして公演するステージがなくなり、自分たちでパーティー兼DJの文化を生かしてみようという思いでクルーを作りましたが、そのときに主な進行をしたのがDJ Skipでした。MachoとDJ Skipが弘大と新村でパーティーをたくさん企画しましたが、あえて表現するならそれが不汗黨の前身でした。そのクルーが解散してから生まれたのが「AT431」です。

DJ Skip:でもそこまで言うと言い過ぎで、実際はMeta兄さんがコーヒーを飲みながら3人でやろうと言ったのが始まりです。

※1:MP=マスタープラン。1997年にオープンしたクラブ。ヒップホップアーティストたちがプレイできるクラブがなかった当時にオープンした韓国ヒップホップのパイオニア的存在。1999年からはアルバム制作も始め、GarionやNuckなどが活躍した。2001年には本格的にレーベルへと進展し、2002年にクラブを閉鎖。現在は姉妹レーベル「ハッピーロボットレコード」と共にヒップホップ以外のジャンルにも活動を広げている

※2:F.ound:韓国のライフスタイル・マガジン(http://www.foundmag.kr

 

元々はGarionとDJ Skipで始まったクルーだったんですね?

DJ Skip:はい。Garionのセカンド・アルバムの活動が終わる頃に兄さんが「ソンチョンをまた引っ張りこもう」と言ってクルーを作りました。アルバムのためにクルーができたのではないです。

Naachal:3人でやろうともしたし、グループ同士とか何人かの仲間同士でも話は出ていました。そのときに出ていた話が何だったかというと、既存のクルーを見ていると動き自体があまり気に入らないし、よく見ると親密でもないし、金をせしめてやろうというわけでもなく、なんだか境界が曖昧な動きを見せているので、僕たちが一度しっかりとやってみようと集結することになったんです。

 

(笑) あれこれしてアルバムが発売になりましたが、感慨が格別だと思います。昨今の流れとは区別されるアルバムだと思うから感慨深いのでしょうか。

MC Meta:これに関してはまず、DJ Skipがアイディア的な側面で最も多くの提案をしてくれました。不汗黨の前身である「折衝」時代から折衝の主軸だった人であり、不汗黨でも折衝を引き継ごうと決める前からずっと3作目を出そうとしていて、新旧の組み合わせなど様々な組み合わせを考えたり、不汗黨の折衝アルバムのモットーとされている過去、現在、未来が描かれる全体像を描いたのはDJ Skipなんです。

Keeproots:元々のモットーは「30歳未満は消えて」じゃなかった?(笑)

DJ Skip:それは5年前のモチーフで……。これが本当に出せるとは思わなかったです。大変な苦労をしました。

 

不汗黨の発足当時、古くからのファンが多いためかアルバムではDaephal、Wimpy、MC ソンチョン、Fascinatingなどの非現役ラッパーの作品を期待する声が大きかったです。しかし実際に構成を見て、ほとんどが現役中心の構成だったことに物足りなさを吐露する人もいました。メンバーが多いだけに、アルバム参加陣の構成はどのように調整しましたか?

DJ Skip:元々は全員平等にチャンスがあったのですが、できなくて落ちたんです。できないから、14トラック程度のビートを選定してから録音をするのに1年半もかかったんですよ。実力がなくてできなかったというより、環境上の理由でできなかったという意味も大きいです。ソロ曲ではないので、各自のスケジュールを合わせることが非常に難しいんですよ。

MC Meta:できないというのは、実際には曲の嗜好などといったものもあると思いますが、誰でも環境や状況に変化があるでしょう。MCソンチョンにしてもFascinatingというプロデューサー兼エンジニアと仕事をしていますが、子育てをしている状況です。結婚して妻帯者になろうとしているNaachalがよく知っていますが(笑)、人生は変わるということです。その上2歳児がいればさらに変わるでしょう。そのように現実的な問題は、どうしても音楽の仕事をする上で全く影響がないとは言えないと思います。

DJ Skip:しばらくずっと専門的にやってこなかったので全体的な流れについて行くことができず、チャンスは与えましたが満足のいく結果を出せなかったんです。

MC Meta:あんまりディスしないで(笑)

DJ Skip:いや、ディスではなくて。このような言い方をしているのはまだマシです。だからこそソンチョンの場合は最初からプロデューサーになる方向に向かったんだろうし、DaephalやWimpyの場合は生業がこれではないので、それだけ投資する時間も条件もない。だから機会を公平に与えようとはしたけど、仕方なく抜くことになったんです。望む結果が出てこないから。

Keeproots:そして釜山にいたので……地理的な条件も影響しましたよ。未完成で脱落したトラックが4~5曲あるのでいつか出したいですね。

 

コンピレーション・アルバムはすべてそうですが、アルバム制作に数多くのメンバーが集まるので、船が山に登るのではないかという懸念もありました。意見を調整する上で苦労のようなものはありませんでしたか?

Keeproots:最初に曲が出てたとき、プロデューサーたちとSkip兄さんと一緒に曲を決めました。14トラックを指定して、ラッパーたちと会議をして少しずつ仕分けしました。トラックがあまりにも多いし、仰るとおりメンバーも多いために山に登りましたよ。そのような過程を1年くらい経て、結果が整理がされていきました。

MC Meta:さっきのDJ Skipの話のように、個々の状況によって積極的に参加することができなくて、その期間中が間引き期間となって結果的にプロデューサーとDJ Skipが一番苦労しました。あれこれと制限をして様々な組み合わせを引き出しましたが、そういったスケジュール調整が毎回簡単にはいかないから。

DJ Skip:計画通りにいったことが1つもありません(笑)

MC Meta:そうです。考えてみれば、実際に計画通りにいったことがないです。

 

では不汗黨の内部として考えたとき、結果的に元々思い描いていた絵の通りにうまく出来たと思いますか?

MC Meta:もちろんDJ Skipが今話したように当初の計画通りにはいきませんでしたが、僕は個人的に、現時点の各メンバーの状態によってポジショニングがされたと思っています。もちろん折衝というタイトルをつけたので、折衝シリーズの持つ意味合いが込められているのですが、僕は自分たちがスタートするためのウォームアップだといった感じで気楽に見ています。個人的にはそう思っていますが、ほかのメンバーがどう考えているかは分からないですね。

 

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(笑) それではもしかして、思い描いていた絵の通りに出来なかったと考えているメンバーがいらっしゃるのでしょうか?

RHYME-A-:いや、なぜ僕を見るんですか(笑)

DJ Skip:お前は確かにそういう風に思っている……。

RHYME-A-:僕は実際、合流することになったのも一番遅かったし……。

Keeproots:何言ってるんだ、末っ子。あれがいるじゃないか……。Nuckが一番遅かっただろう。

DJ Skip:お前は早く合流したよ。

RHYME-A-:ひとまず僕が参加したトラックは僕が望む通りに出来ました。もちろん当事者意識を持って仕事はしましたが、ほとんどスケッチが描かれているような状態で一歩遅れて開始をしたので、トラックの作業としては残念だったようなことないと思います。僕は僕が消化しなければならないことを描かれていた通りにやり抜いただけなので。

 

SnowmanさんとKebeeさんの近況はどうですか? 今回のアルバムに参加していませんが。

MC Meta:Snowmanは地理的な問題もあったし、釜山で最近子供が生まれて育児をしていて、現実的な条件のために参加しなかったという理由もあります。本人自身が十分に準備できていない場合、簡単に歌詞を書くことはできないということもあるでしょう。およそ10年書いていないのに、元々は一筆書きをサッと引くようなスタイルなので、今はまだその時ではないということでしょう。次を約束しています。いくらか時間が経てば、本人の音楽的な結果が出るんじゃないでしょうか。

DJ Skip:脱落したトラックがあるのですが、Garionはすべて録音をしている状態で、2人はまだ録音をしていないので待っているんです。

MC Meta:Kebeeは軍服務中だったので、クルー内の音楽活動は全くしていません。

DJ Skip:別の仕事はたくさんしましたよ。制作的な部分のサポートや進行のアドバイスはたくさんしました。

Keeproots:稼ぎは全くなかったということです(笑)

DJ Skip:Kebeeはお金を知らずに生きる子です。

Keeproots:そんな……そんな人はいないよ……。

MC Meta:あのお方は食事を買って与えてくれる人じゃないぞ。

DJ Skip:公益だといってタクシーにも乗りません。

 

(笑) アルバムの制作部分の話をするなら、プロデューサー陣はKeeproots、Artisan Beats、Fascinating、Optical Eyez XLが参加しましたが、ビートを作る上で重点を置いた部分は何でしょうか。実際「不汗黨歌」は、国楽の要素のような風変わりな試みが引き立って見えますが。

Keeproots:風変りな試みをしようとしたのではなく、途中で有りついたんです(笑)

DJ Skip:実際は途中で有りついたんだけど、ある日突然インスピレーションが湧いて、思わず僕の手がマシン上で動くままにしてみたら……。

MC Meta:耳でメロディーが鳴り、このようなことになったのだと……。

Keeproots:ええ、そういうことにしておいてください(笑) あ! あと僕は元々「赤壁の戦い」(※3)が好きなんです。

MC Meta:ああもう出すのか……。大変だ(笑)

Keeproots:既存の国楽のサンプルを重ねて基本的なリズムを作っておいて、それに似合うパンソリ(※4)や歌唱のサンプルを探している間、語り継がれてきた『赤壁歌』(※5)のサンプルをカットしてみたところ、とてもよく合ったんですよ。実際はその部分を意図して取ろうとしたわけではないんです。正直、最初はどんな意味なのか知りませんでした。「上一階勇者である刻印」というフレーズで始まっていて、意味をMCソンチョンに聞いてみました。ソンチョンはおじいさんが勲章を持っていて、本当に漢字をよく知っているんです。「どういう意味なの?」と聞いたら「上の1階層の4人」という意味なんだそうです。だから不汗黨歌では4人のMCを意味するんです。そうやって引用した箇所に合わせて歌詞の内容も定めて、アレンジも新しくして長年にわたる作業の最後に作った曲です。

※3 赤壁の戦い:西暦208年、中国の赤壁という場所で起こった戦い

※4 パンソリ:18世紀から伝わる朝鮮の伝統的民俗芸能。ユネスコの無形文化遺産に登録されている。1人の歌い手と太鼓の奏者によって奏でられる物語性のある歌と打楽器の演奏。「不汗黨歌」で使われている女性の民謡のような歌声の部分

※5 赤壁歌:現存する5つのパンソリのうちの1つ。タイトル通り、赤壁の戦いの場面を描いたストーリー。中国の話のためか、パンソリの中では滅多に上演されない

 

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その後、Part 1とPart 2を分けて音源をリリースしましたが、あえて分けて発表した理由はありますか?

DJ Skip:それは最近の流行だからですよ。元々は『해넘이(日暮れ)』をタイトル曲にしてミュージックビデオも撮っておきました。なのでPart 1では『不汗黨歌』を押して、Part 2では『해넘이』を押して若干違った雰囲気でいってみようと2つに分けて発表したんですけど、『不汗黨歌』のミュージックビデオがあまりにも強く見えて、『해넘이』のビデオがせっかく完成しているのに出せなくなりました。どうしても聴衆の期待があるので『해넘이』は少し異なる方法を取って、活動が終わる頃にほかのビデオに置き換えようと計画しています。当初の計画では『해넘이』のビデオを出してPart 2をリリースする計画でしたが、変化が起こりました。

 

パート1は悲壮美が感じられる重い曲が並ぶ一方で、パート2は叙情的な曲の構成ですね。流れとしては、他のアルバムだとみなしてもいいくらいだと思いましたが、はじめからそういうことを意図したわけではなかったんですね?

MC Meta:そうです。曲が出来たとき、作業をずっとやって結果を見て、その次にArtisan Beatsがカラー別に整理をしましたが、仰る通り前半は強く悲壮美があふれるパートで、後半は叙情的なパートで区切りました。

 

『不汗黨歌』は過去の折衝シリーズの実験性に最も関連づいている曲ですが、最も魂が込められているようにも感じました。ミュージックビデオもとてもスケールが大きくなるように準備されたのではないでしょうか。曲を準備する段階でのエピソードは何かありますか?

MC Meta:この曲は、最初にグループの基本的な骨格が出来たときからみんな好きでした。みんな聞いた瞬間に「これだ。Keeprootsが久々に事故を起こしたな」と言いました。元々事故を起こすタイプですが、今回は音楽的に面白い結果を出したので、曲を聴いて、僕たち参加陣もとても大きな期待を持ちましたよ。そうやって曲の作業を進行して結果も出ましたが、もちろん一人一人が不十分だったり、もう少しよくできればという物足りなさもあります。とにかく4人のMCが参加した結果自体には満足しました。そしてミュージックビデオを制作する際は、制作を担当した「Naive」という映像チームからの曲に対する反応が良かったです。価格的な面でも良い条件を出してくれた上に、曲に対する映像の欲も強く持ってくれて、僕たちに対して素晴らしい話をたくさんしてくれましたよ。百万大軍(※6)も出てきて……。それがNaachalの百万大軍に変わったりしましたが、そのような点も含めて、Naiveが持っている創造的なアイディアをこの曲を通じて実現するためにかなり積極的に作業をしました。さらに最後に僕のやった団扇を持ってラップをするシーンでは、竹林のシーンを撮るために益山まで行きました。益山の竹林まで行ってすごく苦労しましたね。1人は落ち葉を作るために必死に竹を振り続けて、スタッフがものすごく汗を流しながら苦労して撮りましたが、それだけやった甲斐があるくらいよく出来たと思います。

※6 百万大軍:赤壁の戦いで集まった兵隊が100万人とも言われていて、これを「百万大軍」と呼んでいるらしい

 

 

ではPart 1からじわじわと曲について掘り下げていきましょう。P-typeさんのソロ曲『不汗黨’s Oblige』のヴァースは『Heavy Bass』(※7)時代を彷彿させるほどrawですね。今後やっていく音楽のスタイルと関連性があるのですか?

P-type:そうですね。特に関連性を持たせることを意図して作業したわけではありませんが、ビートは実際、現場で30分でやり遂げたものです。

Keeproots:申し訳ない……。

P-type:いや、その日のそのままのエネルギーで出来て良かったです。後半の作業を念頭に置いてスケッチをするつもりでしたが、何かを重ねれば重ねるほど最初のエネルギーが消えてしまうようで、そのままにしました。ある意味、作詞はどうしても空白期間が長かったので意図して書き込もうとした部分もありました。ファーストアルバムがとてもオリジナル・ヒップホップに近かったし、セカンドアルバムは静寂でまた違った感じだったので、ラップに関してだけ言えば「このアルバムでシーンに帰ってくるんだ」という思いが強かったです。だから個人的には、セカンドのときの期間を除いて「約10年ぶりにシーンでしっかりとやるんだな」と考えて、かなり緊張して力を入れて歌詞を書いた部分があります。「今後出していく個人的な作品と関連性があるのか」というと、ないこともないですが、「その延長線だけで行くのか」というとそれもまた違うようですね。

※7 Heave Bass:2004年にリリースされたP-typeのファーストアルバム

 

このアルバムに限った話ではありませんが、以前のアンダーグラウンド・シーンの雰囲気と現在のシーンの雰囲気はちょっと相違があるようです。そして他のインタビューで、ご自身の音楽の実現において以前のように純粋にはできないと仰っていましたが、それは現在のシーンに対する懐疑でしょうか?

MC Meta:「純粋でない」ということよりも、シーンが持っているカラーなのでしょう。アンダーグラウンドで「自分の音楽をする」という点では、画一化されたものが多いですよね。そしてその画一化された理由というのが、当然僕たちも無視することはありませんが、ある意味音楽的な成就よりもお金に対してより大きな価値が置かれている点に、ちょっと心配している部分があるんです。アンダーグラウンドでさえも、それが主な基準となってしまう(笑)世の中にこれが……意味がなくなるのではないか、そんな風に思います。

Keeproots:そして僕たちが一番最初にアルバムの会議をしたときに「喚起」という表現をしましたが、シーンの中の新人たちを見たときに、もっと新しいことを願ったので、それで僕たちが喚起させようと思ってこのアルバムを準備することにしたと言えます。

 

その話に共感するのが、不汗黨と同時に最近発売された数々のアルバムを見たとき、再び以前のアンダーグラウンドのムードが再現される動きがあるような気がしたんです。先日、掲示板である文章を見たのですが、要約すると「難しい単語に意味を込めてエジプトの古代言語を解釈するような野暮ったいマネはやめなければならない」というものでした。以前だとMCソンチョン時代のFascinatingさんがそうでしたし、最近ではRHYME-A-さんやP-typeさんが歌詞に比喩を多く使われますよね。その文章を見て、今のヒップホップを聴く主なファン層はそういった歌詞の比喩から来る楽しみに対して関心が薄いように感じました

RHYME-A-:僕が!?

P-type:僕の基準では、あまり比喩的ではないです。書く単語を最近の子たちが理解できず、彼らが使わない単語を書くからと言ってアブストラクト(抽象的)な単語だとは思わないです。アブストラクトに対する定義は難しいですが、理解できないという意味ではないと思いますね。僕はどこか夢の中を歩き回るというような夢幻的な話をしたこともないですし、人の観念的な部分をつくような話をしたこともないです。そのまま××(男性器の卑猥な言い方)は××だと話すし、××(女性器の卑猥な言い方)は××だと話してますよ。但し××を陰茎と言っても、それは難しい表現ではないでしょう。何というか……表現方式、話法、語り口、卑劣な言葉で、テキスト上やツイッターなどのSNS上で使う単語が言語を破壊しているとは思いますが、その言語の破壊にあえて目の高さを合わせたくはないですね、僕は。僕の歌詞が抽象的であるかは分からないです。比喩はたくさんしますが、それは歌詞を書く人間なら誰でもすることで、そこに対して抽象的という表現をされるなら僕は悔しいと思います。

 

RHYME-A-さんはいかがですか?

RHYME-A-:そうですね、僕も自分が特に抽象的な歌詞を書いたとは思わないです。

P-type:お前は弾道学(※8)のせいでそうなんだよ……。

RHYME-A-:僕が不汗黨のアルバムで参加した『혀를 파지』でも、『Beam』でも、『한 길을 걸어가라』、特に『Real Talk』のような場合は尚更そうですが、僕の考えるレベルにおいては、抽象的だったり奥深い表現も難しいことも全くなかったと思いますね。

Minos:先パイ 僕たち 乾パイ(笑)(※9)

RHYME-A-:とにかく今、全体的なヒップホップ音楽の傾向が容易でちょっと直接的で、一度聴けば分かるような音楽だったり歌詞的な側面でもそのように変わってきているのは事実ですが、僕の場合はいつでもどの作業でも、僕のものでも誰かのフィーチャリングでも、全体的に見たときに常に自分が聴きたいヴァースを書いて自分が聴きたい音楽を作ってきました。そのため外部からの評価、たとえば「僕はファンたちのために、ファンたちが聴きたい音楽を作ってあげるんだ」とか、「最近のトレンドがこうだから僕はこういうのをするんだ」ではなくて、僕は常に自分が聴きたいヴァースを書くのでそんなことは全く気にしないです。僕が難しかったり少しでも抽象的な表現を使ったとすれば、それは多分僕がそういうのを聴きたいから書いたんでしょう。でも全般的に難しかったり、とりわけ不汗黨のアルバムでは何度も考えてみなければならないような隠喩や比喩を多く書いたとは思えないですね。

※8 弾道学(だんどうがく):軍事学のひとつで、発射された弾丸や爆弾などの移動と挙動に関する学問。「혀를 파지」の中のRHYME-A-パートに『弾道学を無視するように』というフレーズがある

※9 先パイ 僕たち 乾パイ:『Real Talk』の中に出てくる歌詞

 

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分かりました。では、この質問はMinosさんに投げかけてみます。Artisan Beats & MinosのインタビューでMinosさんが仰っていたことと通じますが、そのとき話題にしたことのひとつが韓国ヒップホップ、韓国的なローカライズが必要なのか、ヒップホップだけの世界というものがあるのかということでしたが、今はどう思いますか?

Minos:なぜ僕にだけそんな質問をするんですか……(笑)

 

過去のインタビューでそんなことを仰ってたんですよ。記憶をちょっと引き出してあげますと(笑) 「海外のヒップホップと韓国のヒップホップの間に線引きはせず、ただそのままヒップホップというものをかっこよく見せなければいけないという意見も正しいとは思いますが、僕は僕のアイデンティティーを守るという意味で、韓国ヒップホップという言葉にもう少し力を入れたくなりました」と仰っていたんですよ。

Minos:そのようなことを話した記憶はありませんが、そのような考えは持っています。僕がそのように考えている理由は、僕が黒人街の銃声の中に住んでいないからですよ。だから、僕が住んでいる街の話をするのが韓国のヒップホップだと思います。

MC Meta:だから、整理をするとこういう話なんです。今もなお「韓国的なヒップホップだ、いやヒップホップはヒップホップだ」なんて話をするのは、結果的に「ヒップホップ・アーティストが最終的に、自分の音楽的な達成や方向性をどう見ていくか」という問題だと思うんです。実質的にアメリカのシーンを見ていくというケースでは、アメリカで流行しているトレンドについて行って韓米混在のことをやったとしても、そもそもアメリカを目指しているのだからそれは僕たちが関与することではない。そういうのが好きな方はそういうのが好きなわけで、そういうことを追求される方はそういうことを追求するのでしょう。

Keeproots:それぞれ道が違うんです。

MC Meta:そうです。そしてMinosが話したように、僕たちにはしたい話、行きたい方向が明確にあります。それは韓国であって、アメリカではないんですよ。だから韓国に向かっている人々には何が必要か、僕たちは韓国にいて韓国語を話すので、韓国人が理解できて共感できることについて話をする必要があるんです。僕たちは別にアメリカにも行かないのに、アメリカのコスプレをする必要はないでしょう。単純な論理ですね。

 

真剣に受け止める必要はなく、ただそれぞれの道があるのだと。

P-type:「僕たちは僕たちのやり方を見せるんだ」ということは「僕たちのようにやらないのは間違いだ」ということではありません。

MC Meta:そうです。そして最終的に僕たちは音楽をする人間なので、すべての音楽は音楽に帰結するんです。P-typeがファーストアルバムで語ったように、見せて証明することが僕たちにできる唯一の方法で、そこに何らかの政治的な雰囲気を作ることも嫌いです。僕たちは自分たちの履歴や経歴を使ってムードや雰囲気を無理やり、あるいは強制的に作ったりしたことは一度もありません。例えば、僕たちはインタビューで誰かをけなしたり、こんな奴らはダメだとか言うこともないです。そもそもそのような考えは持ってないです。ただP-typeの話のように、僕たちは僕たちの道を行くし、それに対して反論されようが同調されようが、結局二つのことが証明するんです。一つは大衆で、一つは歴史です。だけど大衆が証明する方式は、様々な側面から解釈されるので僕たちには予測ができないんですよ。だけど歴史は僕たちが見ています。ちょっと難しい言い方をしてしまったかもしれませんが、この話は僕たちがすると結局手に余るんですよ。だから後ろを見ているんです。そのためにも僕たちは、あえて予測不能な大衆やその周囲の状況を見ることはせず、ただ行くべき道を行くんです。

Keeproots:そして韓国ヒップホップ自体が発展するので、ダーティーサウス(※10)でも何でも上手な若手たちが続々と出てくるじゃないですか。そのような若手たちに対して認めるべきことは認めますよ。僕たちの音楽は僕たちの音楽であり、彼らの音楽は彼らの音楽です。でも、だからといって「勝負しよう!」ではなく「わあ、君はうまいね」という認識をするんです。

P-type:だからといって、僕たちが折衝アルバムでしたことが今後ずっと僕たちの持っていくカラーであるということではないです。実際、僕たちも最近トラップ(※11)をしてラップをするんですよ。だから僕たちが否定して正解と不正解を分離した瞬間、僕たちの境界はかなり狭くなるんだと思います。

※10 ダーティーサウス:ヒップホップ・スタイルのひとつ。サザンヒップホップとも言われる。元々は貧しいアメリカ南部地方のことを見下げた意味合いで使われるスラングだったが、昔からゴスペルの本場でもある南部地方で発展したヒップホップのことを指すようになった。激しく叩きつけるようなビート、ヘビーなラップ、そしてジャマイカや南米に近いためレゲエやラテンの要素が入っていることなどが特徴。代表的なアーティストはNelly、Pitbullなど

※11 トラップ:2000年代にアメリカ南部で誕生したヒップホップの新ジャンル。強いビートと電子音が特徴。2012年頃から韓国でも大流行して、トラップばかりが次々にリリースされた

 

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GarionやNuckさんのような場合、『Show Me The Money』(※12)で指導者となることで、最近の新しい流れの雰囲気を現場でいち早く感じることができる機会だったのでないかと思いますが、どうですか?

MC Meta:これは誤解されて広がってしまいましたが、Nuckが入ってくると知ったときは驚きました。そもそも最初に間違って設定されたのだと思います。指導者ではなく、参加者という立場だったでしょう。オーディションに来た方々もNuckも同じ立場で。2つのクルーの首長がいて、それぞれの首長を支援するために交渉がされたんです。Outsider、Lexy、Soul Diveも同様で、オーディションを通って選ばれた人たちと同じ参加者なんです。

RHYME-A-:うわあ!無限の競争体制ですね。

MC Meta:それはもう今週の放送で発表しますよ。だから今週の放送でその事実を知って、葛藤が始まりますね。「だったらなんで僕たちを呼んだんだ、同じ立場なら、なんで僕たちに交渉したんだ」こんな葛藤が爆発ですよ。

(編集者注:このインタビューは『Show Me The Money』のシステムが明らかになった第4回目の放送より先に行われました)

※12 Show Me The Money:韓国のMnetで放送されたヒップホップ番組。オーディションに合格したラッパーたちがラップスキルを競い合うサバイバル形式の番組で、2013年に放送されたシーズン2では2つのクルーに分かれて対戦した。そのうちの1つがMC Meta率いるMetaクルーで、そのクルーのメンバーであるNuckがSoul Diveとして参加し、優勝を果たした

 

元々そのように意図されたシステムではないのに、システムが変わったのですか?

MC Meta:元々そう意図されたものでしたが、誤って認知されたんでしょう。

Nuck:僕たちには最初、そのようには言わなかったんですよ。

MC Meta:最初はそのように具体的な話はしなくて、単に「交渉です」って話だったんです。そうしないと交渉自体が難しくなるので、番組制作スタッフたちが頭を使ったんでしょう。面白くするために実際にNuckもやったのか分からないが、「あなた方も同じ立場です」と言ったときに皆さんからのリアクションが出てくるでしょうね。「あれ?だったら僕も落ちることがあるんですか?」って。

 

(笑) 元の質問は、最近出てきているルーキーたちの雰囲気を現場ですぐに感じたと思いますが、どうですか? ということだったのですが少しズレましたね。どうですか?

Nuck:良いです。かなり良かったです。Metaクルーを選ぶ過程で、うまい人を選ぶというよりは「僕たちとカラーが合う」という人を選ぶつもりだったので、もちろんうまい人を選ぶんですけど、うまくても「僕たちとは合わない」という人は選ばなかったんですよ。Meta兄さんが仰ったように、怪物のような人、そして僕たちにマインドを完全に開いて一緒にやることができる人を中心に、審査とはまた違った審査をしたんです。とても楽しかったです。本当に良い人たちもかなり来たし、シーズン1のように笑わせるために狙ってきた人はあまりいなかったと思います。参加者もとても多かったですよね。

MC Meta:ところでこのような側面を含めてお伝えしたいのは、一次オーディションのときに感じたことなのですが、全体的なレベルがアップグレードされて、冷やかしで来るような人々はごく少数でほとんどいなかったのですが、みんな基本的なことはする、そんな感じでした。200人のTygaと400人のKanye West……(※13)

RHYME-A-:OK?!! Copy cat!!!

MC Meta:あまりにもビックリするくらい、みんな同じでした。

DJ Skip:Big Sean(※14)も……

MC Meta:その通り。Big Seanは300人いたな……

Nuck:主にBig SeanとTyga……

MC Meta:さらに、16小節のヴァースで基本的な前半の8小節、それに続く後半のフック8小節の流れ自体もまったく同じで、完全にバイティング(※15)したスタイルが多すぎて。人だけが変わって同じラップを聴いているのかと勘違いするほど機械じみていました。

Nuck:異常な経験でしたね……

MC Meta:動きもみんなこれですよ。ミノ(Minos)が好きなこれだよ、これ。

(編集者注: この動き→ ㄴ(“ㄴ) )

Minos:ファイティン!

MC Meta:そしてそれをやって8小節が過ぎたら一回ずつ「ウ~ア~!」ってのをやる……。これは習うのか、どこかで……

※13、14 Tyga、Kanye West、Big Sean:現在のアメリカ・ヒップホップ界を代表するラッパーたち。Kanye Westは大御所で定番の存在だが、TygaとBig Seanは若手でより旬の存在のため、憧れて真似をするラッパーは多いと思われる

※15 バイティング:他のラッパーの歌詞、ファッション、音楽スタイルなどをそのまま真似すること。特にフリースタイルをやらせると真似していることが顕著に出る

 

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ラップの実力とは別に、スタイルにおける流行が激しいということですね。

MC Meta:はい、そうです。そこにはまったく本人の話も本人のカラーもなくて、しかも衝撃的だったのは内容がみんな全く同じだったことです。みんなSWAG(※16)ですよ。みんな自分が優秀で、自分が今最高で、「お前はバカ、俺は最高」これしかない。もちろん僕が2千人全員を見たわけではありませんが、一生懸命歌詞を聞きましたよ。でも中には本当に記憶に残る人も何人かいました。例えば学校のようなところから来た先生と弟子の方がいたのですが、弟子が過去に良くない時期を体験したんです。その弟子と一緒に年齢差のある2人でラップの歌詞を書いてきました。合格する実力ではありませんでしたが、歌詞はとても良かったんですよ。ラップを通じて勝ち抜いたという内容でしたが、とても独特で突然「ドラゴンパワー!」ってするんです(笑) 「お? これは何だ……?」と思って「ドラゴンパワーって何ですか?」と聞いてみたら勇気だと言うんですよ。「ああ~」って思いましたね。あたかもウォンビディ(※17)のような……そんな感じだと(笑) ウォンビディはオールドスクールすぎるか?とにかくかなりおもしろかったです。ほかにも二次までは行けなかったけど、ある女子大生が、女性が体験しなければならない性的差別や、女性の立場から見た社会的な視線を歌詞で表現していたのが本当に新鮮でした。むしろ、そうでなければ全部これです。「ウ~ア~!」

RHYME-A-:わあ……。ドラゴンパワーは本当に良いな。勇気だなんて……いたずらじゃないんですか? わあ……。

DJ Skip:こいつまた、おかしなこと突っ込んでくる。

P-type:ツイッターに残せ。

※16 SWAG:ヒップホップスラングで、マジやべぇ!超イケてるぜ!的な意味。ここ数年の韓国ヒップホップ界では、歌詞やファッションの中にSWAGという単語が頻繁に使われている

※17 ウォンビディ:韓国で販売されている高麗人参ドリンク及び滋養強壮剤

 

またアルバムの話に戻りますが、収録曲の『하몽 part2』のような場合は歌詞が反転です。突然、この幽霊を復活させた理由がありますか?

MC Meta:『하몽 part2』については、僕が実際に経験した過去の現場での話を書いたものですが、ストーリー的に細かく説明する必要はないです。『하몽 part2』のような場合、本来の物語としては短い状況の描写だけをして、音楽的な面でThe Zとやってみたいという思いがありました。そういった部分が僕もThe Zもあったので、欲張ってソースを非常に多く使いました。トラックが何個だったっけ?

The Z:130個です。

MC Meta:130個も書いたんだから、話にならないでしょう。

Keeproots:不汗黨を義務づける4トラックを書きました。

 

ところでこの歴史的に陰気なストーリーテリング曲がEDMシンセビートに乗ったので、不満を吐露する方もかなり多かったと思います。

MC Meta:でも僕はそういった反応を十分謙虚に受け入れました。ところで僕が実現したかったのは、変化したことを見せるということです。なのでプロデュース的にもDJプレイ的な要素に重点を置いたのですが、別の見方をすると、僕にはそれを実現させるためにサウンド面で自分のアイディアを入れるなど、効果的な運営がよくできない部分があると思います。The Zの場合もトラックはたくさん作りましたが、その中で十分なものを僕が提供できないという側面から、望んでいたレベルのものを作り出すことができなかった部分もありますね。

 

『행복한 거래』という曲はストーリーがとても詳細に描かれていますが、実話ですか?

DJ Skip:元々Sean2Slow兄さんがBobby Kim兄さんのアルバムにフィーチャリングした『흔한 사랑』という曲があるんですよ。そこでドンチョルという架空の人物を作って話を解いたのですが、今回のアルバムではもう少し詳しくドンチョルについて深く解いたんです。

Nuck:Sean2Slow兄さんが、ドンチョルと周囲の人々、ドンチョルの彼女やドンチョルに関連する人々をストーリーテリングによって聞かせて「ああ、こんな話があったんだね」となるような感じにしたいと構成なさったんです。

 

ある種の続編曲ですね。次にNoise Mobですが、アルバム全体に渡って最も多く参加されました。そしてすべての曲に2人揃って参加されましたが、結果的に相乗効果がとてつもなかったですね。すべてのヴァースに対して名不虛傳(※18)という評がとても多かったですが、ご本人たちはどう思われていますか?

RHYME-A-:Yes!!!

※18 名不虛傳:韓国の四字熟語で、名声や名誉は訳もなく伝わるものではない、名が知られるにはそれなりの理由があるということを示す賞賛の言葉

 

RHYME-A-さんはご自分の結果に満足しているようですが、Minosさんはいかがですか?

Minos:楽しかったです。僕は自分の歌詞やラップに常に満足していますからね。でも、より良くしたいです。兄さんたちの作品を聴きながら、より良くできるんだな、兄さんたちも研究し続けているんだな、とたくさん感じます。次はもっと良くしますよ。

 

では、今後の歩みについての質問をします。不汗黨の皆さんは個別に準備しているアルバムが多いようですが、Optical Eyez XLさんはB-Freeさんとのミックステープを準備しているそうですね。進行状況はどうですか?

Optical Eyez XL:昨日も明け方に作業をしてきました。14曲くらいのトラックを考えているのですがビートだけで11個くらい出来ました。2人とも精を尽くしています。2人ともビートを作ってラップもしています。

 

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進行状況は数パーセントくらい?

Optical Eyez XL:実質的に歌詞はまだ出てなくて、ビートだけが用意されている状態です。30パーセントくらい?

 

不汗黨の中で様々な組み合わせで構成されたプロジェクトが準備中だと明らかにされましたが、現時点で話すことができるプロジェクトはありますか?

DJ Skip:ひとまず制作期間にあまりにも時間を掛けています。恐らく各チームごとに準備したり個人的にやっているものが、とりあえず年末までに出てくると思います。Optical Eyez XLやNoise Mob、それにKebeeも除隊したら活動をしなければならないし、Garionも15周年のアルバムを準備しているようです。

Naachal:プロジェクトだということで、何人かがこんな風に集まったり、あんな風に集まったり、そんな話も中間中間で出たりはしましたが、まだ確実にお話できることはないんですよ。時間が迫ってきていて、各自が準備してきたものを仕上げているような段階です。これから少しずつ出てくるでしょう。各自の個人的な作業が終わる時点から。

 

以前行っていた「不汗黨の選択」という新人育成プロジェクトは継続されていますか?

P-type:僕たちが独自の公演をすれば、そのコーナーは機会があるたびに維持し続けようとは思っています。ひとまず僕たち自身の公演のために、明確な計画がしっかりとできている状態ではないですからね。

DJ Skip:今は小さくてもいいのでゲリラ公演を一度やってみたくて、準備をしています。

Minos:それを言ったらゲリラじゃないでしょう(笑)

DJ Skip:いつとは言ってないじゃないか。

Naachal:大邱、光州、釜山と考えていて、そして9月くらいにある程度このアルバムの活動が終わったとき、ソウルで最後の公演を行う予定です。

DJ Skip:そして「不汗黨の選択」のような場合もそうですが、新旧世代間の交流をしてみたいので、今回BrandNew Music(※19)やHIPHOPPLAYAの社長とも話したのですが、『不汗黨歌』のリミックス・コンペティションや、僕たちがmrを与えて「自分が入りたいパートのラップをして送って」と言って集まった人々とも公演をしたいです。

※19 BrandNew Music:P-typeが所属しているレーベルで、今韓国で最も勢いのあるレーベルのひとつ。所属アーティストはVerbal Jint、San E、Bumkey、Swingsなど

 

※「不汗黨の選択」の動画

 

不汗黨が特別注目しているルーキーはいますか?

DJ Skip:メンバーが多すぎるので、みんながまったく同じようには考えていないですからね。各自異なると思います。僕の場合は「絶対一緒にやろう!」という感じではないし、ルーキーでもないですが、最近いつも一緒にいるBorn Kimに注目しています。

P-type:僕は同じクルーの中にいますが、ラップでは多く露出をしていないジェチョン(Optical Eyez XL)に大変期待しています。

Optical Eyez XL:期待していてください。

DJ Skip:今回は見方によってはジェチョンが多く出なかったと言えますが、また次にコンピレーションアルバムを作るなら、ジェチョンの役割が増えるのではないかと思います。

 

分かりました。では最後に、人数が多いため発言の機会があまり持てなかったと思いますが、言いそびれたこと、もっと言っておきたいことがあればどうぞ。

Minos:7月13日、ヒップホップ・トレイン!!(※20)大邱です!

P-type:アルバムが出ます。7月末!

※20 ヒップホップ・トレイン:大邱にあるクラブ「HEAVY」で定期的に開かれている公演。出演メンバーで結成されたクルーの名前でもある。MinosやE SENSはヒップホップ・トレイン出身。ちなみに本日(2014年1月4日)はヒップホップ・トレインの15周年記念公演が行なわれます。不汗黨からはMinos、Kebee、RHYME-A-が出演する予定

 

7月13日に大邱でヒップホップ・トレイン、7月末にP-typeのサードアルバム、Garionの15周年、Optical Eyez XL × B-Freeのミックステープで締めくくるということで! インタビューに応じてくださってありがとうございました。お疲れさまでした!

 

出所:HIPHOPPLAYA (2013-07-12)
日本語訳:Sakiko Torii

 


 

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Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者。イギリスでの音楽留学経験を生かした音楽的に深みのある記事が売り。独自スタイルのライブ企画、楽曲リリースのコーディネート、ライター活動、各種メディア出演など、韓国ヒップホップにおいて多方面に活躍中。著書に『ヒップホップコリア』。別名ヴィヴィアン。
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