Album | Zion.T – Red Light

Written By Sakiko Torii

 

Zion.Tのファーストアルバム『Red Light』が4月9日にリリースされます。先月Amoeba Cultureのコンサートで、Zion.Tがアルバムを準備中だと話していたとレポに書きましたが(こちら参照)、それ以来ずっと楽しみにしていたので本当に嬉しいです。

ウェブマガジンの『HIPHOPPLAYA』にトラックリストと各曲の説明が書いてあったので翻訳しました。

 


 

Zion.T 1stアルバム 『Red Light』

新人が発表する初めてのアルバムに対して、このように関心が高まったことが果たしてあっただろうか?

2011年にシングルアルバム『Click Me』をリリース以降、Dynamic Duo、Primary、Simon Dなど韓国大衆音楽シーンの有名な先輩アーティストたちとの作業はもちろん、最近ではINFINITE Hを通じてプロデューサーとしての能力まで見せ、新人というにはあまりにも大きい歩みを見せているZion.Tだ。

Skinny Redという彼のニックネームから由来する『Red Light』は、赤い帽子をかぶってガリガリに痩せた(Skinny Red)彼が見せる一編の映画だ。

常に彼の手から離れず、彼とともにするアイディア・ノート。私たちが見過ごしてしまうような繰り返しの日常の切れ端であっても、彼はほかの人々とは違った視点で新たにスケッチして、彼だけのテーマでシナリオを書いていく。3年間もの準備期間。歌だけでなく、曲作業をはじめ、全体的なアルバムの流れ、そこに合うイメージと映像的な部分まで直接参加した彼は、今回の『Red Light』の監督であり主人公だ。

企画段階からひとつずつ完成させていき、できあがった結果を寄せ集めて全体を構成させるのではない。はじめから全体を企画してイメージ化させた後、すべての曲を一度に作って同時に進めるZion.Tの独特の方式は、今回のアルバムでそれぞれの曲はもちろん、全体的な構成、やはりひとつのシナリオで伝えられる。

プロデューサーとして自分だけの独特の感性が入れられた曲を直接作り、国内はもちろん海外でも見ないユニークなボイスを入れて歌い、彼だけの独特のジェスチャーでステージ上で自身や自身の音楽を表現するZion.T。先立った彼の歩みに伴った大衆と評論家からの幾分かの期待感。しかし彼はそのような期待感をも唖然とさせるような完成度の高い大作で2013年、そして今後もずっと私たちを楽しませてくれるだろう。

 

Zion.T 『Red Light』 トラックリスト

01. O
映画監督をコンセプトにしたアルバム『Red Light』の最初の曲『O』は、タイトルでカメラのレンズを形状化した。カメラのレンズを通して被写体を眺めて撮影する姿自体を「O, O, O」「Flash, Flash, Flash」等の歌詞と曲の全体的な雰囲気で描写を感じることができる。

02. Doop (Feat. Verbal Jint)
Zion.T特有の感覚的なグルーヴがたっぷりと含まれている曲で、全体の楽器のキックが一拍子滞る独特のリズム構成が特徴だ。リズムを自由自在に駆使した上で、最小限の楽器構成、そして自然で自由なメロディーや歌詞を表現するZion.TとVerbal Jintの呼吸が、やや慣れないリズムと曲構成を自然に受け入れさせてくれる。

03. 도도해 (傲慢だ)
公式的には初めてリリースする新曲だが、Zion.Tにとっては2011年にリリースした『Click Me』以前に作った曲を今回新たに作業し直して作ったリミックス・バージョンの曲と言える。「以前のZion.T」と「現在のZion.T」が出会ってコラボレーションをするような作業過程が興味深く、傲慢な彼女を眺めて求愛するというZion.Tだけの独特の表現が面白い曲だ。

04. She (Feat. Beenzino)
好きな女性に向かって「僕は君の周りの男たちとは比較にならないくらいセンスがあって素敵な人だ」と自信溢れるメッセージを表現した曲『She』。Zion.Tの個性がより一層引き立って感じられるボーカルとBeenzinoの魅力的なラップが、ウィットある歌詞と合わさって、ピョンピョン跳ねる印象を与える。

05. Neon
派手なアルペジオ・シンセサイザーと重厚感あるキックとベースが交ざり、洗練美が引き立って感じられる曲だ。『Neon』はZion.Tが感じた抽象的なイメージや印象自体を伝える曲であり、声を楽器のように自由自在に活用するZion.Tの独特の音色だけじゃなく、滅多に聴けない彼のラップを聴くことができる曲でもある。

06. Babay (Feat. Gaeko)
2011年4月の発売から今に至るまで愛されているPrimaryの『See Through』で幻想的な呼吸を合わせたZion.Tとゲコの2人が再びひとつになった。『See Through』の続編ともいえる『Babay』は、Zion.Tの感覚的ボーカルとゲコの柔軟なラップ、そしてPrimaryの編曲がより増して、1年間でより一層強くなった3人の呼吸をもう一度感じることができる。

07. 지구온난화 (地球温暖化) (Feat. YDG)
Zion.TとPrimaryが初めてレゲエに挑戦した『地球温暖化』は、各自の個性が明確なZion.TとYDGの共演が興味深い曲で、独特な曲のテーマと、それより一層独特で強い個性を持ったZion.T、YDGの2人の魅力が交わった風変わりな魅力のレゲエ曲だ。

08. Two Melodies (Feat. Crush)
柔らかいEPの旋律が特徴の曲で、Zion.Tが既にリリースした感覚的なグルーヴと風変わりな魅力を感じることができる。1曲の中に愛と別れの話が同時に表わされた独特の構成と共に、Zion.TとCrushのそれぞれの魅力溢れるボーカルが提供する甘美なメロディを感じることができる。

09. Doop (Inst.)
アルバムの全般的な特徴である「インスピレーション」について注目できるトラックだ。感情的な表現よりも、いかなる感じでも照明など感覚的な要素に反応して刺激を受けるZion.Tの「インスピレーション」を最もよく表したトラックで、大衆的に馴染まないバイブで構成されたインストゥルメンタル曲『Doop』は、新鮮で真新しい印象を与える。

10. Neon’ / Director’s Cut
『Red Light』の監督を引き受けたZion.T「監督版」トラックである『Neon’ / Director’s Cut』は、『Neon』の後半部分のヴォコーダー(エフェクターの一種)のループを延長させた曲で、『Neon』でそこまで見せることが出来なかった部分を加えて完成した。

11. Click Me (2013) (Feat. Dok2)
2011年4月に発表したZion.Tの初めてのシングル曲で、Zion.Tの音楽活動の「開始」でもあると同時に今のZion.Tが存在する火ぶたを切った曲でもある『Click Me』を新しくリミックスした『Click Me (2013)』。アルバム全体のトラックが終わったあと、回想が始まる印象を与えると同時に、いつでもその始まりを覚えておこうとする意図が入れられている。

Source: HIPHOPPLAYA (2013-04-08)

 


 

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writerSakiko Torii

BLOOMINT MUSICの創設者および編集長。韓国ヒップホップ・キュレーターとして執筆、ライヴ主催、音源/MV制作サポート、メディア出演など多方面に活躍中。イギリスに音楽留学していた本格派。著書に『ヒップホップコリア』。

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