Report | Ben Folds Five 再結成ツアー2013 (2/2)


2013年2月のBen Folds Live来日コンサート、東京公演2日目(2月18日)のレポです。初日のレポはこちら

2日目の会場は渋谷公会堂でした。初日の昭和女子大学の人見記念講堂と同様、1階と2階を合わせて約2千人のキャパです。観客のノリは初日よりも良かったように感じました。激しく踊ってる人もチラホラいたし、プレイが決まった瞬間の拍手喝采とか、ものすごい盛り上がり方でした。

客層はいつもと同様30~40代が一番多くて、男女比はちょうど半々くらいかな? 同じ客層で同じ東京なのに、日によってこんなにもノリって違うもんなんですね!

↓ これは渋谷公会堂の入り口横に貼ってあったポスター。ただのポスターだけど、みんな撮ってたので私も便乗して撮影。

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さて。コンサートの内容ですが、初日とは曲目が少し違いました。決められたセットリスト通りにしかやらないような野暮な人たちではないですからね! しかもこのあと行なった広島公演では、ファンからのリクエストで『Where’s Summer B?』『Emaline』『Smoke』『Steven’s Last Night in Town』『Eddie Walker』などをやったそうです。羨ましい! 次回また日本でツアーをしてくれることがあったら、地方公演も追っかけてみようかな。東京以外は全部オールスタンディングだし、盛り上がるに違いない!

東京公演の初日と2日目で一番大きく違った点は『Rock This Bitch』をやったことですかね。Bitchは放送禁止用語なので、良い子のみんなは安易に口にしないでくださいね(笑) 2日目の今回は、曲の合間に1人の男性客が大声で「Rock This Bitch~!!!」って叫んで、Benがそちらのほうを見てニヤリと不敵な笑みを浮かべ……そのまま演奏がスタート!

ご存知ない方のために簡単に説明しますと、『Rock This Bitch』とはBenが昔からライブで定期的に披露しているお決まりの即興ソングです。でも日本でやったのは初めてじゃないかしら? 違うかな?

ちなみに即興ソングとは、その名の通り、その場で作詞作曲をしながら自由に演奏する曲のことです。音楽理論が完璧に頭に入ってる、または音感が身体に染みついてる人でないと即興演奏はできません。周囲が演奏している音をスラスラと聴き取る耳も、アレンジのスキルも必要。

今回の『Rock This Bitch』も本当にかっこよかったです。途中『HIROSHIMA』の歌詞をラップしていました。「トッタゼ レントゲン! ソウ ヒロシマノ キネンシャシンダー!」って(笑) っていうか、『HIROSHIMA』自体、2007年にドイツのベルリンでやった『Rock This Bitch』を元に作られたんですよね。歌詞はもちろん全然違うけど、メロディもアレンジもほとんど同じです。そのときの公演の動画はこちら ↓

 

男性客が「Oh Oh Oh Oh~!」って叫んで、それに合わせてBenが即興で演奏を始めて。それが『HIROSHIMA』のサビの「Oh Oh Oh Oh~」になったんですね。この男性客も作曲者としてクレジットしてもらったほうがいいのでは?(笑) でもここでこんな名曲をその場で誕生させちゃうBenちゃんはやっぱり天才だわー!

ほかに初日と違った点ですが、初日は英語で歌った『Thank you for breaking my heart』を、2日目は日本語で歌ってくれました。どうやら初日は日本語で歌う自信がなくてやらなかったみたいなんだけど、Twitterで「なんでやらなかったの? やって欲しかった」って言われてやることにしたんだとか。実際BenのTwitterを覗いてみたら、そんな感じのことを言っている方にこんなリプをしていました。

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<翻訳>分かってるよ! でも自信が無かったんだ。やってみるよ。ありがとう!

 

そんなわけで、日本語バージョンを演奏することになったBenちゃん。パフォーマンス前にこんなことを言いました。「この曲を日本語でやるにあたって、日本語も英語も僕より上手な友達に昨日の夜電話したんだ。彼女のこと、みんなも知ってるよね。アンジェラ・アキ~!!」

ということで、アンジェラ・アキさんが登場! アンジェラさんは「高校生の時にBen Folds Fiveを聴いて、ミュージシャンになりたいって思った。自分にとってヒーローのような人と同じステージに立てて光栄」というようなことを言っていました。

この曲、ものすごく繊細で美しいピアノの旋律が特徴的なイントロなんですけど、シーンとした会場に切ないピアノの音色が響いてとても感動的で。ため息が漏れました。なのに歌い始めた瞬間に失敗して「f**k!!!」って言って止めちゃって、会場が爆笑の嵐に! 美しいイントロだっただけに、いきなりの「f**k!!!」でお腹抱えて笑った(笑)

気を取り直してもう一度チャレンジしたんだけど、Aメロの最初のフレーズの語尾が「てぃ~」になってて。日本語に「てぃ」で終わる語尾って無いよね? 超笑ったんだけど!!! ってかCDでもここの部分聴き取れないんですよね。歌詞カードもついてないので、何て歌ってるのかは永遠の謎です。

で、2番からアンジェラさんと一緒に歌ったんだけど、途中で失敗したのかまたFワードを言おうとして「フ……」ってマイク越しに聴こえて。またまた大爆笑(笑)

実は公演前にこんなツイートをしていたBen。

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<翻訳>今夜の渋谷公会堂の僕たちのライブに、ミステリーなゲストがミステリアスに登場するかもしれないよ

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……全然ミステリーじゃないし!(爆) Benのこの手のジョークが大好きだー! MCの途中で言ってた「日本語が話せなくてごめん。仕方ないので英語で話します。英語もあんまり話せないけど」っていうジョークも笑った。ってかこれ、日本語で書くとあんまりおもしろくないですね……。「I’m gonna speak in English, which I can’t speak well either.」って言ってました。いや、英語でも同じだ。文字にしたらおもしろくないんだな。

ってなわけで、初日と2日目の違った曲目をまとめるとこんな感じです。覚えている限りで書いたけど、記憶違いがあるかもー。

初日のみ

  • Thank you for breaking my heart(英語)
  • One Angry Dwarf And 200 Solemn Faces
  • Narcolepsy

2日目のみ

  • Rock This Bitch
  • Thank you for breaking my heart(日本語)
  • Alice Childress
  • Do it anyway

 

あと、Benのシェイカーも、Darrenがドラムスティックを天高くクルクルッと投げてキャッチするパフォーマンスも初日だけだった。Benがシェイカーを振りながらピアノを弾いて、そのあとシェイカーをその辺にポイッて投げ捨てるのが好きなのにー。Robertのジャンプも初日は超激しくて長かったけど、2日目はちょっぴりでした。初日にエネルギーを使い果たしたのでしょうか(笑)

そうそう。初日でも同じ話をしてたけど、トークで感動したのが、日本への思いを語ってくれた部分です。1993年にバンドを結成して、数年後にアルバムをアメリカでリリースして、ある日、日本からファンレターが届いたって話。「日本でCDも発売してないのに変だな」って思ったって。どうやら輸入盤として日本のHMVとかで自分たちのCDが売られていたようで、結構な枚数が売れてたみたいだったんだけど、そのことを自分たちは全然知らなかったって。実際その時、日本で30万枚(!)売れたんですよね。J-WAVEではその年の「最優秀新人アーティスト」に選ばれてたし。本国のアメリカではまだ全然無名だったのに。日本人として誇りに思える出来事ですね。

それで日本で公演をすることになって、渋谷の「CLUB QUATTRO」でやったんだけど、「そのライブに来てくれた人いる?」ってBenが聞いたら10~20人くらいチラホラ手が挙がってました。それを見たBenが、「あの時来てくれたのもこのぐらいの人数だった」ってジョークを言っててまた笑った(笑) で、そういう理由で日本は特別な場所なんだって話していました。

いやー。長くなりましたが、とにかく感動! 感動!感動! の2日間でした。Benのピアノの腕前は言うまでもなく神だけど、DarrenとRobertのプレイだってすごいんです。Darrenのドラムは、スネアの叩き方とか、ハイハットの使い方の幅が広くて、曲ごとについつい見入ってしまうプレイを繰り広げます。Robertのベースプレイも圧巻。ギターとかベースとかに詳しくない人が見たら、ギターを弾いてると勘違いするんじゃないかな? 普通ベースでエフェクトあんなに使うか?

あと、ハーモニーも昔に比べて綺麗になった気がしたな。Ben自体歌がうまくなった(発声が良くなった)のもあると思うけど、本当に美しいハモリでした。2日間の公演を通して特に感動したのは、

  • 『Sky High』のダブルベース!
  • 『Missing the war』の3人のハーモニー!
  • 『Draw a crowd』の電子音!
  • 『Brick』の美しいメロディ!
  • 『Kate』のグルーヴ感!
  • 『Underground』の何もかも!

 

ちょっと前のサンフランシスコ公演のファンカムを見つけたので貼っちゃいますね。フルですよフル。ライブがフルで収録されてます!

 

私が上記で特に感動したと述べた部分は、以下の通りです。

  • 0:28:35 『Sky High』
  • 0:34:13 『Missing the War』(0:35:45のハーモニーに鳥肌!)
  • 0:42:08 『Draw a crowd』(0:44:31からの電子音が最高!)
  • 0:51:58 『Brick』
  • 1:01:11 『Kate』
  • 1:24:14 『Underground』

 

あ、そうそう。ライブ終了後、Benがツイッターでこんなことを書いていました。

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<翻訳>カラオケを探すために、真夜中の東京で危険なエリアを歩いてるよ

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両脇に写ってるのは、Benのお子様の双子ちゃんです。ファンの方はみんなご存知ですよね。男の子のほうは2歳ぐらいの頃に、ファースト・ソロアルバムに収録された『Still Fighting It』のMVに出演しています。

 

こんなに大きくなって!・°・(ノД`)・°・

『Still Fighting It』の中に「20年後には俺たち一緒に座ってビールでも飲んでるかな」って歌詞があるけど、この曲のリリースからすでに12年が経つんですね。あと8年経ったら、ぜひビール飲んでください!

ちなみにこのあと、本当にカラオケに行ったみたいで、Guns N’ Rosesをオールナイトで熱唱したそうです(笑)

こちらはバックステージショット。

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Benちゃん、Robert、Darren、スタッフの皆様、そして会場で一緒に盛り上がったファンの皆様、最高に楽しくて素敵な時間を本当にありがとうございました!

 


Sakiko Torii
About Sakiko Torii
BLOOMINT MUSICの運営者である鳥居咲子は、幼少期よりピアノと音楽理論を学び、ロンドンに音楽留学をした。現在は音楽記事の執筆、ライブ主催、楽曲リリースのコーディネート、メディア出演など、韓国ヒップホップに関する様々な活動を展開している。著書に『ヒップホップコリア』。音楽以外に関するネタを集めた趣味ブログ『BLOOMINT DIARY』も運営中。別名ヴィヴィアン。
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