今日の一曲/UV – Itaewon Freedom (Feat. パク・ジニョン)

Written By Sakiko Torii

BLOOMINT MUSIC 運営者の SAKIKO が、好きな曲について書くコーナーです。韓国ヒップホップ以外にもジャンルを問わず色々ご紹介します。不定期更新です。

 

今回は韓国人デュオ、UVの『Itaewon Freedom(イテウォン・フリーダム)』を紹介をしたいと思います。UVはコメディアンなのかミュージシャンなのかよく分からないことになっている人たちですが、音楽のクオリティが結構高いんです。

特にこの『イテウォン・フリーダム』は、一度聴くとしばらく頭から離れません。下手すると一日中鳴り響くので要注意です。ちなみにイテウォン(梨泰院)とはソウルにある街の名前です。米軍基地があって、外国人がたくさんいて、日本でいうと横須賀みたいな感じですかね。今でこそ西洋人の増えた韓国ですが、80年代というとほとんどイテウォンにしかいなかったそうです。

この曲は、サウンドもミュージックビデオも80年代の世界観を見事に再現しています。しかも大型芸能事務所である JYPエンターテインメントのパク・ジニョン社長がフィーチャリングしてるところも注目です。社長のラップも表情も動きも全部最高。1:00あたりの社長の顔の出し方も最高だし、3:00あたりからはおもしろすぎてお腹痛いです。3:24あたりで股間にモザイクがかかるとこなんて、社長がこんなことしちゃうの!? って感じですよね(笑)

この社長のラップ(1番は1:11~、2番は2:22~)、歯切れが良くてすごくかっこよく聞こえるんですけど、実は歌詞がものすごくダサいんです(笑) ずっと「ウォン」で韻を踏んでるのが分かります? 日本語で「イン」とか「エン」といった音は、韓国語では「ウォン」の音になります。イテウォンのウォン(院)もそうだし、韓国の通貨のウォンは円だし。

配達する集配員
物を売る販売員
ギターを弾くキム・テウォン
みんな集まってイテウォン

青少年は大公園
老人たちは養老院
子供たちは幼稚園
僕たちはイテウォン

ね? 韻の踏み方が小学生レベル(笑)

集配員と販売員で韻を踏むってのもウケるけど、配達するから集配員だし、物を売るから販売員だし、そういう何の捻りも無いところが最高です。それからキム・テウォンさんというのは韓国の歌手の方で、復活(ブファル)というロックバンドのギタリストでもあります。韻を踏むためだけに「ギターを弾くキム・テウォン」と唐突に名前を使われるという(笑)

だけどこの曲、映像や歌詞のおもしろさが目立つけど、実はちゃんと聴いてみると曲自体もかっこいいんですよね。何気に通勤中、何度もリピートしています。この中毒性は半端ないです!

 


 

ここでちょっとだけ、簡単にUV自体の紹介も書きたいと思います。

uv.jpg

UVは、人気コメディアンのユ・セユンと、5人組エレクトロ・バンド「High Syde」のボーカルMuzie(ミュージ)の2人からなる韓国人デュオで、2010年から活動をしています。ユ・セユンはコメディアンとして2004年にデビュー。MuzieはHigh Sydeのボーカリストとして2010年にデビューする前は音楽プロデューサーとして活躍していました。

かなり前から友人関係だったという2人は、High Syde同様、80年代を基調としたサウンドの音楽をやっています。公式プロフィールでは「80年代を基調」ってなってるけど、実際彼らの音楽を聴いてみると、70〜90年代の音楽を幅広くやってる感じです。

UVの一番おもしろいところは、ふざけたミュージックビデオと音楽の完成度の高さのギャップだと思います。そしてギャグ化しているところに潔さを感じます。企画モノのくせに変にアーティストぶる芸人も多いと思うんですが、音楽のクオリティは本気なのに正々堂々とギャグにしているところに好感が持てるというか。ミュージックビデオも、ふざけているとは言っても悪ふざけではなく、真剣にお笑いをやっているところがいいです。

 


 

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